体験談

【安定の公務員のはずが…】介護職から転職した市役所を1年で辞めた話

転職満足度7点/10点

ナカ 男・31歳の頃(現31歳)

職業: 市役所の公務員→フリーライター

年収: 450万円→未定

従業員規模: 4000人→1人

これは私が苦労して入庁した市役所を1年で退職し、フリーのライターになった話です。

市役所を辞めた理由としては、途中でうつ病のような症状も出て紆余曲折がありましたが現在はフリーのライターになることに決めました。

市役所に入庁するまで

私は元々は8年ほど介護職として働いていました。

介護職から市役所の職員を目指した理由は、漠然とですが将来に不安を感じていたからです。

介護の仕事は嫌いではありませんでしたが、現場に職員がたりず年々職場環境が悪化していたためずっとこの仕事を続けるのは難しいと感じてました。

私は福祉系の資格を多く所持しており、その資格を使えば通常より楽に市役所に入ることが出来るため安定した公務員になろうと思いました。

介護の仕事をしながら公務員の勉強をするのは大変でしたが、安定した職に付きたい思いで一心不乱に勉強していたことを覚えています。

結果第一志望の自治体には落ちてしまいましたが、第2志望で受けた自治体に無事合格し念願の公務員になることが出来ました。

(念願の公務員になれたんだから、定年まで頑張ろう)と思い入庁し、私は福祉課の部署に配置になりました。

市役所を辞めたくなった理由

せっかく入庁した市役所ですが、過労や市役所特有のルールなどがあり、3ヶ月ほどで(辞めたいな)と考えるようになりました。

私が配属さてた部署は生活に困窮している人を担当する部署で、市役所の中でも特に大変な部署として有名でした。

業務では生活に困っている人からの相談を受けることが多く、特に電話での対応が多くあります。皆さん抱えている問題が重く、一度電話が入るとなかなか終わりません。

そのため、事務仕事をするのは時間外に行うことになり、入庁して初月の残業時間が法定上限の45時間に達しました。正直この時期は記憶があいまいになっており今でも上手く思い出せません。

その後も、残業時間が減ることはなく休日残業なども合わせると時には法定上限を超える時間の残業をすることもあり心身ともに疲弊していきました。

また、市役所特有のルールのようなものありそれも私を苦しめました。

仕事以外にも新人は朝のゴミ捨てやお茶くみなどをしなくてはならず、通常より1時間早く来て作業をしなければいけません。

たかが一時間早く出勤するだけですが、残業もしているため自分の時間が少なくなることから(なんでこんなことをしなくちゃいけないんだ)と思うことが多かったです。

残業が多い部署があることや新人が他の職員より多く仕事をすることは、当然のことで単に私に忍耐がないと考える人もいると思います。

しかし、忍耐が無い私は仕事に終われる日々を続けるうちに、入庁したときの思いは無くなり(早く辞めたい)と思うようになりました。

ついに体調を壊す

そんな生活が続いたところ体調に変化が起きました、眠れなくなったのです。

ベッドに入るのですが目を閉じても眠ることが出来ません、その日はやむを得ず市販の睡眠薬を飲んで対応しました。

次の日の朝起きることは出来ましたが、薬の効果が残っており体調が安定しません。目の前が常にもやがかかったたようになり、頭も上手く働きません。

そんな状態で仕事をしても上手く出来るはずもなくミスを連発していました。

ミスした仕事については同僚などが対応してくれましたが、申し訳ない気持ちになりますます眠れない日が増えました。

今考えるとこのとき軽いうつのような状態になっていたのではないかと思います。

仕事でのミスは続き対応してくれた周りの同僚は攻めたりしませんでしたが、私はだんだん周りの目が怖くなり出勤するのも怖くなっていきました。

同僚の目が怖くなりながらも、気力で職場に出勤していましたがある朝強い腹痛に襲われ急遽休みました。

睡眠だけでなくついに体にも不調が起き始めたのです。

休んだ次の日出勤する際、電車がくるのを見て(飛び込んだら楽になれるかな)と自然に考えていました。

電車に飛び込もうか考えたことを冷静に振り返ったとき、(もう自分にはこの仕事は無理だな)と思い退職することを決意しました。

会社への転職は難しく、フリーのライターになることを決意する

私が市役所を辞めたのは31歳のときであり、能力的な面でも年齢的に見ても他の会社に転職ができる状態ではありませんでした。

転職エージェントなどに登録はしてみましたが、いずれのエージェントからも紹介できるところは無いとの返答でした。

もう一度介護職に戻ろうかとも考えましたが、どうせ会社員になれないなら好きなことをやろうと考えました。

・市役所の業務で文書を書くことや人に制度などを説明をするのは慣れていた

・趣味でブログの運営を1年ほど行っていた

という理由から、フリーランスライターを志してみようと私は考えてみました。

もちろん、いきなりフリーランスなどリスクが大きいし、客観的に見たらもう一度介護の仕事に戻るほうがいいでしょう。

しかし、私自信今回の経験から自分に合った環境で働くことの大切さを学んだので選択に後悔はしていません。

収入は落ちましたが、市役所時代よりも生き生きと生活出来ています。

今回の転職を通して自分にあった環境で働くのが重要だと学ぶことができたと思います。

ナカさんへインタビュー

c編集長

介護職もかなり体力が必要な仕事であると思いますがそれを上回るほど市役所での仕事が忙しかったということですね。

いくつか質問があります。

もともとライティングの経験がお有りのとのことですが、ライターとしての仕事はどうやって見つけましたか?

ナカ

ライターとしての仕事は、主にクラウドソーシングで見つけて受注しています。

また、最近は同じフリーランスの人から仕事を紹介してもらって受注することもあります。

編集長

入り口としてクラウドソーシングを使う人多いですよね。

ライターを本業にしたのは退職後でしょうか。最初の仕事を見つけるまでに苦労したこと、仕事を見つけるために工夫したこと、それぞれ何かあれば教えてください

ナカ

ライターを本業にしたのは、退職してからです。

最初の仕事を見つけるのに苦労したことは、仕事を取るためとにかく提案文を作成して送らなければならずその作業が大変でした。

仕事を見つけるために工夫したことは、自分の強みを分析して提案文を作成したことです。

自分の強みを入れて提案文を作成することで、ただ提案するよりも効率よく受注することができるようになりました。

編集長

わかりやすい売りポイントは大切ですね。

最後にナカさんと同じように公務員の仕事がつらくて精神的に悩んでいる人がいれば何かアドバイスをいただけないでしょうか。

ナカ

行動する勇気を持つこと!この一言ですね。公務員は転職するには不利だと言われていますが、決してそんなことはありません。

必ず市役所の業務の中で学んだスキルを活かせる仕事はあるので、今の現状に不満や不安があるなら現状を変えるための一歩を踏み出しましょう。

編集長

公務員のポジティブなポイントも見直すと良さそうです。

ナカさん、ありがとうございました。