体験談

【経営側の仕事もしたい】総合商社の経理から製造業の経理へ転職した話

【経営側の仕事もしたい】総合商社の経理から製造業の経理へ転職した話

転職満足度9点/10点

saiko461 男・22歳の頃(現25歳)

職業: 事務職(総合商社)→事務職(製造業)

年収: 300万円→400万円

従業員規模: 1500人→300人

これは経理としての仕事の幅を広げたいという気持ちから1500人規模から300人規模の会社へ転職しキャリアアップに成功したお話。

専門学校を卒業後、総合商社の経理職に新卒で入社

私は学生の頃から数字が好きでしたが、人付き合いが苦手だったため、人とあまり関わらないであろうという考えで経理職に興味を持ちました。

そして簿記の専門学校を卒業後、20歳で総合商社の経理で働くことになったのです。

1社目に就職した企業は経理部に11人在籍していました(私含め)

(細かく担当が分かれているな)といった印象を私は持ったのです。

財務会計・税務会計と分かれており、そこから更に財務会計は現金・売掛金・買掛金・預金関係など担当者が分かれていました。

税務会計は子会社が十数社あったので、複数人で数社ずつ担当するといった形です。子会社の月次締め・年次決算を確定させ、最終的に税務申告までするというのが主な業務です。

私は新人だったので現金や伝票・領収書の整理など、言ってしまえば主に雑用がメインでした。そういった業務を2年ほど続けていました。

その時は転職という単語が脳裏によぎったことすらありません。

このままで良いのかと自問自答するようになる

2年目を過ぎたころから、たびたび考えるようになりました。(自分は本当にこのままで良いのか…)

なぜなら、これといったことをしていないのに年数だけが過ぎていくからです。

(このままでは自分の将来が不安だ…)と頻繁に感じるようにもなりました。

ある日、思い切って上司に相談してみると「いま辞めたらもったいないぞ。転職で今より大きな会社に行くことは難しいからよく考え直せ」と言われたのです。

結果、満足いく回答が得られることはありませんでした。

親に相談してみると「石の上にも三年というし、3年は続けてみなさい」と説得されましたが、私自身は納得しませんでした。

そのとき、大きい企業に入る=良いという方程式が成り立たないことに気付いたのかも知れません。

つまり常識を疑うことが大事なのだと気付いたのです。

3年間、大企業に居たという実績があったとしても、スキルが身に付いてなければ何の意味もありません。

私の心は転職という選択肢に大きく傾いていました。

中小企業の経理職へ転職を決意し転職活動へ

結果として私は入社3年目を迎える前に、転職活動を始めました。

転職に踏み切った主な理由は2つです。

理由①:色々な業務を経験したかった

売掛金や買掛金、支払手形や受取手形など簿記で学んだことを多く活かしたかったのですが、なかなかできない環境でした。

企業の規模にもよると思いますが経営に密接に関係してくる経理業務は、新卒だとなかなか担当させてもらうのが難しいのが現状です。

数年経ってから徐々に経験していくというのが一般的です。当時の私はそれが分からなかった浅さも含めたうえで、転職を考えるようになりました。

理由②:企業の全体像が見えにくかった

業務が1人1人細かく分担されているので、誰が何の業務をしているのか把握することが難しい環境でした。

また企業の規模もそれなりに大きかったため、私は企業の一部分しか見ることが出来ませんでした。貸借対照表や損益計算書を見ても、なぜこの数字になるのか理解できなかったのです。

規模が小さいところだと全体像が見えやすくなると考え、転職を考えるようになりました。

以上のように「中小企業で幅広い業務を経験したい」・「企業の全体像が見えるようになりたい」という考えで転職活動を決意したのです。

転職活動の際には主にリクルートエージェントを利用しました。

利用してみた感想としましては、求人数は多いですしサポートもしっかりやってくれます。

ただ紹介してもらった企業の中には、俗にいうブラック企業もありましたので、自分で調べることも大切だと感じました。

転職した2社目の企業は面接時に「経理の人数も2人で人手が足りていない」と言っていたので、「色々な業務ができる」と感じ、いま働いている企業に転職することを決めたのです。

転職先は忙しく慌ただしい日々だったが、同時に自分自身の成長も実感できた

2社目の企業から無事に採用され、結果として今まで出来なかった業務など色々な担当を任されました。
が、想像以上にカバーする範囲が広く正直、途中で何度も投げ出しそうになりました。

売掛金・受取手形・固定資産台帳の管理・銀行便・いくつかの営業所の担当など、やる業務が一気に増えたこともあり、ついていくだけでも大変で辛かったです。
けれども1つ1つの業務をこなす度に強い達成感を味わうことが出来ました。仕事にも慣れてきたころには自分自身の成長を実感することが出来たのです。

経理として幅広い業務を経験したからか、会社の全体像もすぐに見えてくるようになり決算書を見た際に、数字に納得することが出来たときの感動は今でも忘れません。

また転職し、幅広い経理業務を経験したことで自然と身につけたスキルも多くあります。いくつか挙げてみましょう。

➀数字に強くなった

➁整理整頓・キッチリさが身につく

➂コミュニケーション能力が身につく

経理としての業務をこなしていくことで、上記のようなスキルが自然と身についていったのです。

転職して大変なことも多かったですが、自分自身の成長やスキルが身についていくこと、やりがいなどを強く感じられる機会も増えました。

今では「本当にこの会社に転職して良かった」と心から強く感じています。

saiko461さんへインタビュー

編集長

裁量の大きな会社へキャリアアップできた良い転職でした。いくつかご質問したいことがあります。

転職エージェントはこれまでどんな会社さんのを活用しましたか?

saiko461さん
  1. リクルートエージェント
  2. dodaエージェント

2つ利用しましたがどちらも良かったです。

良かったところ→求人数が多く、自分に合った求人を紹介してくれる

悪かったところ→1人で複数の人を担当しているからなのか、あまり親身ではないように感じた。

編集長

なるほど。

10社受けて1社に内定をもらったとのことですが面談でどこが良かったと思いましたか?

saiko461さん

素直な気持ちで面接を受けたところが良かったと自分では思います。

新卒のときは猫を被った状態で、偽った自分を演じ面接を受けていました。

しかし、企業は自社に合うかどうかで採用を決めます。

偽りの自分を演じ続けて働くより、ありのままの自分で働く方が、よっぽど社内で過ごしやすいと感じたのです。

素直な気持ちでストレートに面接に臨んだ結果、9社は落ちてしまいました。

ですが、自分には合わなかったのだと思うことで気持ちは楽になったのです。

素直にありのまま面接を受けたとしても、自分を評価してくれる企業は必ずあります。

自分自身を評価してくれた企業の方が、長く勤めることができると私は思います。

変に媚びを売ったり、良い子ぶったりせず、ありのままの自分で面接に臨んだことが、採用に繋がったのだと私は感じました。

編集長

変に見せ方を変えるよりは正直な方が信用を得やすいところはありそうですね。

今後、自身と似たような立場の人がいたらなんとアドバイスをしますか?

saiko461さん

転職を考えることは誰しもありますが、転職した後でないと成功だったか失敗だったのかは分かりません。

悩んだり迷ったりするくらいなら思い切って転職活動してみるのが良いでしょう。

自社と他社を比べることにより、「今の会社に居続けたい」と考えを改める人も少なくないはずです。

仮に転職に失敗したと感じても長い人生です。いくらでもスタートからやり直しはできます。

私は大きな企業→中小企業に転職することで周りからは「もったいない」と散々言われました。

しかし、周りの意見に流されず自分の信念を持つことが大事だと私は考えています。

あなたの人生を好きなように生きてください。成功することを心から祈っています。

目的がしっかりしていれば大手企業→中小企業という形でもキャリアップできるようになる話でした。