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メーカーの技術職(開発職)がしんどいので辞めたい場合にできること

メーカーの技術職(開発職)
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たかーし
二児の父親。家族との時間を作るために、一念発起して某証券会社を退職。現在は個人事業者として自由に働けるスタイルを確立し、以前より家族との時間も収入も増えました。 簡単な道のりではなかったですが、あのとき仕事を辞めてよかったと心の底から思える今があります。転職経験がある個人事業者の立場から転職のアドバイスを発信していきます。

メーカーの技術職を辞めたい!だけど辞めても転職先が見つかるか不安・・。という悩みを抱えながら働いてはいないでしょうか。

メーカーの技術職のように、モノを作る仕事は成果が重視されます。

無理難題を突きつけられることや度重なる長時間残業などで、体や心が疲れてしまうということもあるでしょう。

仕事を辞めたいと思ったときは、まず辞めたい理由と向き合ってみましょう。

辞めたい理由によっては仕事を続けながら改善できることもあります。

それでも状況の改善が難しいようなら転職について考えてみましょう。

この記事では、メーカーの技術職を辞めたい場合にできることを紹介します。

目次
  1. メーカーの技術職を辞めたくなるあるある
  2. 個人レベルで対策できること
  3. 仕事そのものが楽しいのなら同職種も考慮するのはあり
  4. 技術職そのものがつまらなくてしんどい場合
  5. まとめ

メーカーの技術職を辞めたくなるあるある

メーカーの技術職は、理系や工学系の知識をもとに原料から製品を作る工程に関わる仕事になります。

機械や電気、電子、IT、化学分野など幅広い分野の仕事がありますが、どれも技術職ならではの大変さがあります。

ここでは、メーカーの技術職を辞めたくなるあるあるを5つ紹介します。

掘った穴を埋めるような後から生じる仕様変更

技術職はクライアントの要望に応じて物を作るのが仕事です。

メーカーの技術職になると常に新しい製品開発を行っており、他社よりも早くクオリティの高い製品をリリースしていく必要があります。

新製品となるとクライアントの評価も重要です。

サンプルを作りながら少しずつクライアントの要望に合った製品を作っていきますが、苦労して作りかけた製品もクライアントや上司の仕様変更の一言ですべてやり直しになることもあります。

掘った穴を埋めるような仕様変更の繰り返しに、「何のために仕事をしているんだろう」、「無駄な時間を過ごしてしまった」というネガティブな感情も沸いてきます。

そして、仕事を辞めたいという気持ちが出てくることもあるでしょう。

度重なる長時間残業

メーカーの技術職は、納期に追われる仕事です。

だいたい最初に納期を設定しますが、仕様変更が生じたりバグが見つかったりして予定通りの工程で仕事が進まなくなることもあります。

納期に間に合わないときは、残業や休日出勤などでカバーしなければなりません。

度重なる長時間残業に体や心が疲れて仕事を辞めたいと思うようになります。

技術を評価してくれない提案を受け入れてもらえない

メーカーの技術職を辞めたい理由としてあるのが、「技術を評価してくれないことや提案を受け入れてもらえないこと」です。

メーカーの技術職では、「上司が技術オンチで口ばかり」という思いをしている方も多いでしょう。

このような上司の元で働いていると、技術を評価してもらいにくく、さらによりよい製品を作るための提案をしても受け入れてもらえないことが多いです。

上司も技術職を経験してきた人であれば望みはあります。

しかし、技術職をほとんど経験してない上司だと何を言ってもムダ状態になります。

技術を評価してもらえず提案を受け入れてもらえない状態が続くと、「何のために仕事をしているんだろう」、「モチベーションが上がらない」という気持ちが強くなって仕事を辞めたいと思うようになります。

失敗した時だけ強く否定される

メーカーの技術職は、「仕事ができて当たり前」と思われがちです。

成功しても評価してもらえないばかりか、失敗は許されないという雰囲気のところも多くあります。

中には、失敗した時だけ人格否定を含むような強い否定をされるという人もいるかもしれません。

上司からすれば「上司としての責任を果たしている」くらいの感覚かもしれませんが、立場的に上の上司に強く否定されると部下は心の逃げ場がありません。

繰り返し否定されていると心身が疲れてしまい、仕事を辞めたいという気持ちが出てきます。

うつ病など、心の病気を発症してしまうリスクも高まるので注意が必要です。

無理難題を突きつけられる

メーカーの技術職は、アイデアを出して新しい製品を作ることも仕事です。

作ることには楽しさもありますが、思うようにアイデアが出ないことやスムーズに製品を作れないこともあります。

このような状況に対し、「早くアイデアを出してくれ」、「早く製品を作ってくれ」

無理難題を言ってくる上司もいます。

またクライアントの都合で、急に納期が短くなることや仕様変更の指示を受けるケースもあります。

技術職はクライアントの立場の方が強くなりやすく、クライアントから無理難題を言われて心が疲れて仕事を辞めたいと思う人もいます。

個人レベルで対策できること

仕事を辞めたい理由によっては個人レベルの対策で対応できることもあります。

転職しても給料や待遇が今よりいいとは限らないため、まずは転職せずに改善できる方法を考えることが大切です。

それでもダメなら転職も視野に入れて考えていくとよいでしょう。

ここでは、メーカーの技術職を辞めたい場合に個人レベルで対策できることを紹介します。

頼めばなんでもしてくれると思われないようにする

メーカーの技術職は、上司やクライアントから無理難題を言われることや頼みごとをされることも多いです。

「相手も大変だから」、「断ったら自分の評価が悪くなるかもしれない」という気持ちから、頼みごとを断れないという方も多いのではないでしょうか?

しかし、なんでも断らずに受け入れてしまうと、周囲から「頼めばなんでもしてくれる」と思われてしまいます。

頼みごとが増えてしまって仕事に余裕がなくなり、仕事のクオリティが下がってしまっては意味がありません。

もちろん困っている人を助けることも大切ですが、自分の仕事量を減らしたいという理由だけで頼みごとをしてくる人もいます。

頼みごとの内容をしっかりと見極め、なんでもかんでも受けないように「無理なことは無理」と言えるようになりましょう。

権限をもつ上司と仲良くなる

コミュニケーション能力に自信がある人は、権限を持つ上司と仲良くなることで仕事を辞めたい理由が解決するケースもあります。

どの職場にも仕事の能力は高くないのに、上司と仲良くなって良いポジションについている従業員はいるものです。

上司を仲良くなっておけば、仕事の悩みを話す機会も増やせます。

上司に「しっかり考えているんだな」と思わせることができれば、失敗したときに強く否定されることや無理難題を言われることも減るかもしれません。

また新しい提案をしたときに話しを聞いてもらえる可能性もあります。

上司がどれだけ嫌いでも、仲良くなっておいて損はありません。

可能であれば上司と積極的にコミュニケーションを取って距離を縮めるのも有効です。

たかーし

上司と良好な関係を築けるかどうかで働きやすさが大きく変わる!苦手でも自分から歩みよる努力もしよう

今より余力を残して仕事をすることを意識する

1の仕事に対して100%の力を使い切る働き方をしていないでしょうか?

私も証券会社に勤めていたときは、周囲と差をつけたくて100%以上の力を出して毎日働いていました。

しかし、100%の力で毎日働いていると、上司や同僚からは「それが当たり前」と思われてしまいます。

少しでも手を抜いて70~80%の力で働こうものなら、「手を抜いている」、「やる気がない」と思われてしまうものです。

全力投球して働き続けるのは大変ですし、力を抜くことも難しくなってしまいます。

心や体が疲れてしまい、仕事を辞めたいという気持ちが強くなります。

そうならないためにも、今より余力を残して仕事をすることを意識しましょう。

70~80%の力で常に仕事をしていれば、100%の力を出したときに高く評価されます。

たかーし

常に全力だとそれが当たり前に思われる!余力を残して褒められる回数を増やそう

ビジネスサイドを勉強して相手に理解してもらいやすい説得をできるようにする

メーカーの技術職を辞めたい理由が「提案を受け入れてもらえない」の場合、対策としてビジネスサイドを勉強するのもあります。

ビジネスサイドとは、経営側の立場を意味する言葉です。

ビジネスサイドのビジネスには「利益を出す」、サイドには「そばにいる」という意味があります。

そもそも提案を受け入れてもらえないのは、その提案が会社にどんなメリットがあるのかイメージしにくいからです。

提案内容が会社側にどんなメリットがあるかを伝えるためにも、ビジネスサイドを勉強しておくとよいでしょう。

ビジネスサイドの勉強方法としては、

・経営の書籍を読む

・経営セミナーに参加する

・マーケティングの知識を増やす

などがあります。

ビジネスサイドを勉強していると上司に伝えるだけでも、「会社のことを考えてくれている」とプラスに思ってくれるはずです。

仕事そのものが楽しいのなら同職種も考慮するのはあり

メーカーの研究職にやりがいを持っているなら、知識や技術を活かすことができる同職種に転職するのもありです。

転職にネガティブなイメージを持つ方もいるかもしれませんが、同職種に転職するメリットはたくさんあります。

ここでは、同職種への転職を考えるにあたり知っておきたい5つのポイントを紹介します。

終身雇用の時代は終わりつつあるので同職種へ転職してキャリアアップした方が変化に対応しやすい人材になる

終身雇用制度とは、同じ企業で正社員を定年まで雇用し続ける制度です。

日本は長らく終身雇用制度を取っている企業が多くありました。

近年は、成果主義を導入する企業が増えたことやフリーランス・個人事業主として働く人が増えるなど、自由な働き方が増えていることもあって終身雇用制度は終わりつつあります。

同じ企業で働き続けることが当たり前とされた終身雇用制度では転職に対してネガティブなイメージが持たれていました。

しかし、現在は同じ企業で長く働くことより、転職をして新しいキャリアを積む方が成果主義の時代に合っています。

働き方も急変している中、今の企業で定年まで働かせてもらえるかどうかも分かりません。

変化に対応しやすい人材になって選択肢を増やすためにも、違うメーカーの技術職のように同職種に転職するのはありです。

会社の環境が技術力アップにとってマイナスとなるのであればキャリアとしては損失になる

今の企業で働き続けた場合、会社の環境が技術力のプラスになるかマイナスになるか考えてみましょう。

新しい技術を取り入れている企業ならプラスになるので働くメリットは大きいですが、同じことの繰り返しで技術力がプラスにならない企業なら働き続けるメリットは小さいです。

技術力をアップすることは、人材の価値を高めることになります。

他の会社に転職する場合に、アピールできる技術力があれば転職のハードルは下がります。

仕事を辞めたいと思っていて、なおかつ技術力を磨ける環境にないのであれば、技術力を高めることができる同職種に転職するのもありです。

権限がないため「こうしたい」がほとんどできない場合は権限範囲の広い中小企業への転職を検討するのもあり

メーカーの技術職で働いている人の中には大手企業に勤めている人もいるでしょう。

大手企業は給料や待遇が良いというメリットがありますが、上下関係が厳しく上司に権限を完全に握られている職場も多くあります。

「こんな風にすればもっと仕事が効率的にできる」、「このような技術を取り入れたら会社の業績はもっと伸びる」などのアイデアがあっても、上司に権限が集中している大企業だと受け入れてもらえない可能性が高いです。

権限がなくしたいことがほとんどできないときは、権限範囲が広い中小企業に転職を検討してみるのもよいでしょう。

新規開発が多すぎてスピード感に追いつけない人は開発期間の長いディープテック系への方向性もあり

ディープテック系とは、高度な科学・エンジニアリング技術のことです。

たとえば、ロボティクスや半導体技術、量子コンピューター、バイオテクノロジーなどの分野などがあります。

インターネットを活用したサービスと比較すると時間と資金が必要であり、1つの製品を長い時間かけて作っていくのが特徴です。

新規開発が多すぎてスピード感に追いつけないという場合、開発期間が長いディープテック系に転職すれば、納期に追われることなく1つの製品と長く向き合えるメリットがあります。

ディープテックは資金力がある大企業が中心となるため、転職する場合は実績やスキルなども必要です。

一方で、給料や待遇などの条件も今より良くなる可能性もあります。

ディープテック系の求人は、転職エージェントが非公開求人として持っていることがあります。

転職エージェントは無料の転職支援サービスですが、スキルや実績などに応じて最適な求人を探してもらうことや履歴書・職務経歴書などの添削、面接サポートなども受けられます。

ディープテック系の企業に転職するなら、転職エージェントへの相談をおすすめします。

たかーし

ディープテック系は将来性がある仕事!最新の技術を学べる機会も多くメリットが多い

技術は好きだし収入もアップしたい人は出世しやすい方向性を考える

技術の仕事が好きでなおかつ収入アップしたい人は、今よりも条件がいい企業に転職する方法があります。

また給料を上げるためには出世も視野に入れておくことが大切です。

今の企業で出世が期待できないなら、少し規模が小さな企業でもいいので、出世できる可能性がある企業を選んで転職しましょう。

「出世の見込みがある企業が分からない」という悩みが出てくると思いますが、自分1人で転職活動するとなると判断するのは困難です。

このケースでも企業の情報を持っている転職エージェントの利用をおすすめします。

転職エージェントに相談し、出世できる見込みがある同職種の企業を紹介してもらうと失敗は少ないです。

技術職そのものがつまらなくてしんどい場合

メーカーの技術職を辞めたい理由が、技術職がつまらなくてしんどいという人もいるでしょう。

技術職がつまらないときは、今の仕事を続けながら仕事の楽しさを見出す方法と転職する方法があります。

それでは詳しく見ていきましょう。

新卒1年目〜2年目の段階では面白さがわからない場合は多い

技術職がつまらなくて辞めたい場合に、新卒1年目~2年目の人はその理由だけで仕事を辞めてしまわないように気をつけましょう。

どんな職種でも新卒1年目~2年目は仕事を覚えるのが大変で、慣れない人間関係にも悩みやすく一番つらい時期でもあります。

ここを乗り切ってようやく仕事の面白さが分かってくるものです。

仕事がつまらないという理由だけで転職してしまうと、転職先でも同じような状態になってしまいます。

新卒は、すぐに仕事を辞めるのではなく仕事の中で楽しさを見出すという努力も必要です。

技術そのものにそこまで興味はないが他人との関わりの中で面白さを見出す人も多い

メーカーの技術職で働いている人のすべてが技術に興味があるとは限りません。

仕事は仕事として淡々とこなし、同僚や上司、部下、取引先など他人との関わりの中で面白さを見出す人も多いです。

私は証券会社の営業マンとして働いていましたが、仕事としてでも人と話している時間は楽しかったです。

技術職と言っても通常はチームで行うため、人との関わりがないわけではありません。

また技術職は趣味や特技なども特殊な人も多く、関わって話しをするだけで新しい知識や情報が入ることもあります。

仕事がつまらないと感じて辞めたい場合は、他人との関わりを意識してみるのもよいかもしれません。

技術職は数ある職種の中でも少しずつ着実にやった分だけスキルが身に付く感覚を得られやすい職業の一つ

技術職は目に見えるスキルを身につけやすいメリットがあります。

たとえば、コミュニケーション能力のスキルは目に見えるものではなく、面接で「コミュニケーション能力に自信があります!」と言っても、具体的にどれくらいの能力があるかを判断するのは難しいです。

しかし、技術職の場合は「○○のソフトを使って○○を設計していました」のように、できることや能力が分かりやすく、面接や履歴書・職務経歴書でアピールしやすくなります。

目に見えるスキルを身につけられるということは、目標設定しやすくやりがいを持って仕事ができることにもなります。

成果主義の現代にもマッチしている職業と言えるでしょう。

どうしても肌に合わない場合は異職種への検討もする

メーカーの技術職を長く続けてきたものの、どうしても肌に合わないと感じる人もいるでしょう。

3年~5年以上働いてみても仕事が苦痛に感じるときは、メーカーの技術職とはまったく関係がない異職種に転職することも検討してみましょう。

20代や30代など若い年齢層であれば、異職種でも比較的簡単に転職できます。

ただし、40代以上になると異職種への転職のハードルは上がります。

異職種の転職はこれまでのスキルや経験が活かせるとは限らず、場合によっては給料が大幅ダウンして待遇が悪くなることも考えられます。

特に40代以上は十分に考えた上で転職するかどうかの判断が必要です。

転職は自分1人で判断するのではなく、転職エージェントに相談して今後のことを決めていくことをおすすめします。

転職エージェントは無料相談にも対応しており、相談したからと言って必ずしも転職しなければならないわけではありません。

相談だけして転職の必要性がないと感じるときは、仕事を辞めずに今の仕事を続けたらいいだけです。

転職の可否を判断するためにも、無料で使える転職エージェントに相談してみましょう。

たかーし

転職は人生の一大イベント!後悔しないためにもプロに相談してじっくり決めよう

まとめ

メーカーの技術職を辞めたい人は、最初に辞めたい理由と個人的に解決できる方法を探ってみましょう。

良好な対人関係を作れるように努力する、気持ちを切り替えてみる、など少し考え方や行動を変えるだけで辞めたい気持ちが解消されることもあります。

それでも辞めたい気持ちが変わらないなら転職を検討しましょう。

技術職が好きなら同職種、技術職が嫌になったら異職種の転職が候補になります。

どちらにしても自分1人で転職を決めてしまうのではなく、無料で利用できる転職支援サービスの転職エージェントに相談して後悔しないように今後のことを決めていきましょう。