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地方から東京へ転職するGood理由とNG理由

地方から東京へ転職するGood理由とNG理由
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たかーし
二児の父親。家族との時間を作るために、一念発起して某証券会社を退職。現在は個人事業者として自由に働けるスタイルを確立し、以前より家族との時間も収入も増えました。 簡単な道のりではなかったですが、あのとき仕事を辞めてよかったと心の底から思える今があります。転職経験がある個人事業者の立場から転職のアドバイスを発信していきます。

最近は住み慣れた地方を離れて東京に転職する人が増えています。

新卒で東京に就職するという話しは珍しくないですが、地方で働いてから東京を目指す人も意外と少なくありません。
東京なら地方に比べて求人数が多く、さまざまな業種・職種に転職できる可能性があります。

地方から東京の転職を成功させるためにも、採用担当者を納得させる転職理由が必要です。
今回の記事は、地方から東京に転職するGood理由とNG理由をはじめ、東京の企業の採用担当者が地方の転職者に対して抱く不安などを紹介します。

地方から東京への転職は理由が大事

各自治体で地方創生の取り組みが活発になっているので、東京から地方の転職が増えているのはイメージできますが、地方から東京に就職ではなく転職をするイメージはないという方も多いのではないでしょうか。

地方で働く社会人が東京に転職したいと考える理由は、「スキルアップのため」、「都会に憧れて」、「地方から離れたい」、「最先端の物に触れたい」などいろいろあります。

私は高卒で地方の証券会社に入社して5年ほど働きましたが、給料アップを目指して転職エージェントを使って転職活動を始めました。

転職活動をしていると大手証券会社からスカウトをもらい、提示された給料や待遇も前職に比べてかなりよかったので転職を決意しました。
ただ、スカウトしてくれた証券会社が都会だったこともあり、地方から都会に転職することになりました。

私のように転職したい会社が東京にあるという理由で転職する人もいれば、何となく東京に行って働きたいという方もいるでしょう。
しかし、明確な理由もなく東京に転職したいという人は、採用担当者から「長続きするのだろうか?」、「すぐに地方に帰るのでは?」という不安を持たれてしまいます。

地方から東京に転職をするなら、転職理由を明確にして採用担当者に納得してもらうことが重要になります。

地方から東京への転職するGoodな理由

地方から東京への転職において、採用担当者に納得してもらえる理由にはどんなものがあるでしょうか。
ここでは地方から東京への転職でGoodな理由を3つ紹介します。

仕事面で東京でなければならない理由がある

私のようにスカウトしてくれた会社が東京にあるなら、それが東京に転職しなければならない理由になります。
また地方には大手証券会社がないので、給料アップ・スキルアップを目指すなら大手証券会社がある都会に転職する必要が出てきます。

他にも、

・本社でしかできない仕事

・ベンチャー企業、スタートアップ企業の仕事

・IT関連の仕事

などの仕事に就きたい場合も東京でなければならない理由になります。

東京に本社を持つ大企業は多いですが、財務・人事・総務などの仕事は本社でなければ就けません。
もし、「○○企業の財務や人事の仕事に就きたい!」という理由で転職を考えているなら東京でなければなりません。

「ベンチャー企業、スタートアップ企業、IT関連」などに転職したいと考えている場合も、地方に少ない仕事なので東京でなければならない理由になります。

このように東京ではならない理由があるなら、地方から東京への転職はしやすいです。

本気であることが伝わる理由がある

地方から東京への転職は、実際にやってみると大変なことが多いです。

たとえば、

・転職活動にお金がかかる

・引っ越し費用にお金がかかる

・公共機関が複雑

また私が都会に転職して思ったことは、

・近所の付き合いが一切なく友人もいないので孤独を感じる

・ビルや建物に囲まれてなんとも言えない圧迫感がある

このように東京への転職はデメリットが多く、「何となく東京で働きたい!」くらいの気持ちだと絶対に長続きしません。
採用担当者も求職者の本気度が伝わってこないと、「すぐに仕事を辞めて地方に帰るかもしれない」と思うものです。

本気度が伝わる転職理由として、

・東京にしかない○○企業でより大きな仕事に携わりたい

・日本のビジネスや経済の中心地でスピード感を持って成長したい

・地元だと志望する業界の採用がないので東京で頑張りたい

などがあります。いずれも明確な転職目的や意志がありますね。今一度、東京への転職に対する自分の気持ちに向き合ってみましょう。

すぐに辞めないことが伝わる理由がある

東京の企業の採用担当者が地方の求職者に対して恐れるのは、採用後すぐに仕事を辞められて地方に帰られることです。
すぐに辞めないことが伝わる理由があれば転職に有利になります。

長期的な視点のビジョンがある人は、それだけ深く自分の将来や人生について考えている証でもあります。
強い意志があるので、少々のことで仕事をすぐには辞めません。

たとえば、「前職の経験を活かして○○のスキルを高めたいです。そのためには最先端のビジネスや経済の中心地である東京で経験を積む必要があります。そのあとは御社の売り上げに貢献できるよう○○の開発に携わりたいと考えています。」

このように将来設計がしっかり分かる受け答えができれば、採用担当者もすぐに辞められてしまうという不安が払拭されます。

地方から東京への転職するNGな理由

地方から東京に転職する理由として、仕事ではなくプライベートが目的の人も多いです。
プライベート重視で転職することが悪いわけではありませんが、転職する理由としては相応しくありません。
ここでは、地方から東京への転職でNGな理由を紹介します。

ぼんやりとした上京への憧れのままの理由になっている

地方に住んでいると上京に憧れを持ってしまうものです。私も転職する前は「おしゃれな人がたくさんいる都会で働いてみたい」と思うこともありました。

ただ、実際に行ってみると最初の一週間くらいは新鮮でしたが、それからは友達も少なく孤独感ばかりが募りました。

私は大手証券会社で人脈を増やしてスキルアップしたいという意志があったおかげで、仕事も生活も続けることができました。
もし仕事に対する意志が弱ければ、すぐに地方に帰っていたと思います。

ぼんやりとした上京への憧れだけで転職を成功させるのは難しいです。

たかーし

憧れだけで上京しても仕事は長続きしない!

趣味やプライベートだけが理由になっている

発信の地である東京では、最先端の音楽・ファッション・情報が日々生まれています。
地方にはない刺激があって、さまざまな経験ができるという理由で「東京に転職したい」と考える人もいるでしょう。
恋人・親友が東京にいるので、転職したいという人もいるかもしれません。

趣味やプライベートだけが理由で転職活動をするのは問題ないですが、そうなると待遇・勤務時間などにこだわる必要が出てきます。
スキルや経験を重視する大企業は転職理由を重視するので、転職するなら未経験で誰でもできるような仕事に限られてきます。

プライベートを重視するなら仕事で妥協しなければなりませんし、仕事を重視するならプライベートを妥協しなければなりません。
どちらも自分の理想通りにはなりません。

たかーし

慣れない地で生活するのは大変!趣味やプライベートだけなら旅行という手段もある

地方の愚痴やネガティブな意見が理由になっている

地方から東京に転職する理由として、地方の密な人付き合いや仕来りの愚痴を挙げる人もいます。
愚痴が転職理由になる人は、どんな理由であっても採用担当者はマイナスの評価しかしません。

愚痴を言う人を雇ったとして、その人が会社を辞めることになったら、自社の悪口を周囲に言うのが目に見えます。
あることないこと言われて会社の評価を下げられてしまうのは、情報化社会の現代においてデメリットしかありません。

上記の理由から面接で愚痴を言う求職者は採用されにくいです。思うことがあっても、地方の愚痴やネガティブな発言は控えましょう。

たかーし

転職においてマイナス発言は絶対禁止!ネガティブな内容はポジティブに変換しよう

採用担当が心配しているとや恐れていることを解消してあげよう

地方から東京の転職を成功させるためには、採用担当者の立場になって考えることも大切です。

採用担当者が地方の求職者に対して、どんな心配や不安を持つのかをイメージし、それらを解消させる受け答えができれば採用される確率は上がります。

それでは採用担当者が心配していることや恐れていることをいくつか紹介します。

すぐに辞められてしまうと採用担当者にも責任が及ぶ

就職白書2019 就職みらい研究所の調査によると、採用者1人あたりの採用コスト総額の平均は72.6万円です。
採用コストには求人広告費、人材紹介会社への手数料、採用担当者の人件費などがあります。

採用コストを見ても分かるように、1人を採用するためには多大なコストがかかっています。
雇ってすぐに辞められてしまうと採用コストはムダになってしまうわけです。

採用担当者は採用コストをムダにしないために、長く続けられる人材かどうかを見極めています。
もし自分が採用した人材が長続きしなかったら採用担当者の責任が問われます。

採用担当者からすると、地方から東京に来る求職者と近所に住んでいる求職者では、環境が変わらない後者の方が安心して採用できます。
このような事情もあって、地方から東京に転職する場合はすぐに辞めないと信じてもらえる理由が必要なのです。

企業カルチャーに合わない人がくると扱いづらくて採用担当者にも責任が及ぶ

採用担当者が抱える心配材料の中に、採用した人材が会社で役に立ってくれるかです。
採用した人材が、チームワークを乱したり、仕事ができなかったり、企業カルチャーに合わなければ会社にメリットはありません。

地方と東京は単に環境が異なるだけでなく、企業カルチャーも異なりがちです。
地方の企業はアットホームでゆったりしたところが多いですが、東京の企業はライバル社に勝つために常にアンテナを張ってスピード感を重視しています。

雇っても企業文化に合わず会社の利益にならないと、採用した担当者の責任問題につながります。

採用担当者の不安を解消するためにも、企業が求職者に求めていることを理解してアピールする必要があります。
たとえば、「スピード感を持って最先端の○○を取り入れてスキルや経験を増やしたい」のような文言があれば、採用担当者も「ちゃんと理解してくれている」と安心します。

いずれ大事故を起こして社内に大損害を与える

採用担当者は求職者に対し、「落ち着き」や「ミスの多さ」なども見ています。
落ち着きがなくミスが多い人材は、いずれ大事故を起こして社内に大損害を与える可能性があるからです。
もし採用した人材が大事故を起こしたら、採用担当者の責任にもなります。

ハインリッヒの法則をご存知でしょうか?

1件の大事故の裏に29件の軽い事故、その裏に事故にはならない300のハッとする体験があるというものです。
この法則は仕事にも当てはまり、落ち着きがなくミスが多い人材は1件の大事故につながりやすくなります。

地方から東京への転職で浮ついているように見える人、落ち着きがない人などは大事故を起こしかねない人材と判断されてしまいます。
このような採用担当者の不安を解消するためには、冷静で落ち着いた態度を崩さないことが大事です。

仮に教育枠の人材であったとしても成長してくれず人件費コストを回収できない

地方から東京に転職する人の中には、地方にはない未経験職種に挑戦する人も多いです。
未経験職種に転職する場合は教育枠の人材として雇われ、入社してから仕事を覚えるための研修や教育プログラムを受けます。

教育が必要な人材に対し、企業には採用コスト×教育コスト(人件費コスト)が二重でかかるわけです。

そのため採用担当者は教育が必要な人材に対しては、「辞めてしまっては困る」、「成長しなかったらどうしよう」などの不安が高まります。

このような不安を解消するためには、仕事を覚えようとする姿勢・経験の多さのアピールなどが有効です。

<例>

「いち早く仕事を覚えて即戦力になりたい」

┗仕事を覚えようとする姿勢が伝わるので教育しても早く仕事を覚えてくれそう

「これまで営業だけでなく管理、企画、検品などの仕事にも携わりました」

┗いろいろな仕事を経験しているのは物覚えが早い証拠

このようなアピール方法もあります。

たかーし

採用担当者は人件費コストを回収できる人材を探している!コストをかけない姿勢が大切

良い理由が思いつかない人は転職サービスを活用する

「地方から東京に転職したい理由が整理できない」、「プライベートで東京に行きたいので転職の良い理由が思いつかない」など、転職理由がまとまらない人は転職エージェントなどの転職サービスの利用をおすすめします。

転職エージェントでは、履歴書や職務経歴書などの添削や面接対策を受けることも可能です。
転職のプロに相談することで、どんな理由がGoodでどんな理由がNGかアドバイスをくれます。

求人情報も多く取り扱っているので、東京でおすすめの求人、経験やスキルにマッチする求人を紹介してもらえます。
地方で働きながら東京の求人情報を探すこともできるので、まずは仕事を探して転職が決まってから上京する準備を進めていきましょう。

まとめ

地方から東京へ転職する場合は、採用担当者が安心して採用できる転職理由が必要です。
今回紹介したGoodな理由、NGな理由などをぜひ参考にしてください。
いい転職理由が思いつかない場合は転職エージェントに相談してみましょう。

東京で働くことは、東京で生活をすることでもあります。
仕事の情報だけでなく生活費や通勤方法なども含め、「東京で働きながら生活できるか」を判断していく必要があります。