「幼稚園の先生を辞めたい!」
そう思いながらも、他の先生に迷惑をかけたらどうしよう、幼稚園の先生を辞めて新しい仕事は見つかるのか不安という悩みを抱えてはいないでしょうか?
幼稚園の先生を辞めたい場合は、今の職場で工夫して続ける選択肢と転職して職場を変えるという選択肢があります。
どちらの方法がいいかは、辞めたい理由によって変わってきます。
この記事では、幼稚園の先生を辞めたい場合にできることできないことを紹介します。
幼稚園の先生を辞めたくなる理由と対策
幼稚園の先生を辞めたくなる理由は主に以下の3つです。
・待遇が悪い
・職場の人間関係
・保護者からのクレーム
それぞれの理由と対策を紹介していきます。
待遇が悪い
幼稚園の先生が働く場所は主に幼稚園ですが、保育園が福祉施設であるのに対して幼稚園は教育を目的とした学校です。
健康、環境、表現、言葉、人間関係など、それぞれの分野において音楽や運動なども取り入れながら教育していきます。
その一方で、手洗い・排せつ・食事・歯磨き・生活指導なども行います。
幼稚園の先生には多くの仕事があり、さらには保護者とも上手にコミュニケーションを取らなければなりません。
責任が重たく仕事が激務であるにも関わらず、幼稚園の先生の平均年収は298万円と日本の平均年収に比べると低くなっています。※求人ボックスの調査
また幼稚園には行事やイベントの企画などもあり、残業や休日出勤がある幼稚園もあります。
待遇を改善したい場合は園長に相談するのが一番ですが、園の方針もあるので聞き入れてもらえないとは限りません。
もし相談しても改善されないのであれば、転職をして幼稚園を変えるのも選択肢です。
職場の人間関係
幼稚園の先生は子どもと関わることだけが仕事ではありません。
他の先生や園長先生と関わることも多く、人間関係が上手くいかずに悩んでいるという方も多いでしょう。
幼稚園の人間関係は園長先生次第と言っても過言ではありません。
園長先生がおおらかで先生の話しをしっかり聞いてくれる人なら人間関係もおだやかなことが多いです。
一方、パワハラやモラハラをするような園長先生だと、先生にかかる負担も大きくなるので気持ちに余裕がなくなって人間関係がぎくしゃくします。
先生同士の関係に悩んでいるなら、園長先生に相談することで解決に向けたアドバイスがもらえるかもしれません。
園長先生との関係に悩んでいる場合は、改善して欲しいところや要望などを具体的に伝えてみるのも対策としてあります。
言いにくいですが、我慢して体調を崩してしまうよりも行動を起こす方が大事です。
それでも改善されないなら辞めて他の幼稚園を探しましょう。
園長先生のパワハラやモラハラがひどい場合は、以下の相談窓口に相談してみてください。
保護者からのクレーム
幼稚園で働いていると、保護者からの声や意見を聞く機会が多くあります。
中には理不尽なクレームをつけてくる保護者もいますが、立場的にどうしても幼稚園の先生の方が弱くなってしまうため、一方的に言われるだけという先生もいるでしょう。
保護者からのクレームは問題解決したら収まることが多いですが、中にはターゲットにした先生に対して執拗にクレームを入れてくるモンスター保護者もいます。
クレーム対応は迅速に行うのが基本で、普段から保護者とコミュニケーションを取って信頼関係を築くことが大事です。
基本的に保護者との付き合いは1年なので、それを乗り越えればクレームを言ってくる親との関わりを減らせます。
まずは園長先生に相談してみましょう。
それでも幼稚園の先生を辞めたいほど悩んで気持ちに変わりがないなら転職も手段の1つになります。
幼稚園の先生を辞めた場合の転職先候補
幼稚園の先生を辞めた場合、転職先の候補として以下の7つがあります。
・他の幼稚園
・託児施設
・学童保育施設
・ベビーシッター
・フリーランスのベビーシッター
・幼児教室の講師
それぞれ見ていきましょう。
他の幼稚園へ転職
「幼稚園の先生を辞めたいけど、仕事が嫌いになったわけじゃない!」という方は、他の幼稚園に転職する方法があります。
人間関係や待遇などに不満があるなら、スキルや経験が活かせる他の幼稚園への転職がおすすめです。
幼稚園が変わると園長が変わります。
幼稚園の方針や待遇などは園長に委ねられている部分もあるので、幼稚園が変わるだけで環境は変わります。
幼稚園から幼稚園の転職なら給料も大幅に下がらず、求人によっては今よりも条件がいいところで働ける可能性もあります。
同業種・同職種への転職は一番ハードルが低い!給料や待遇を重視するなら幼稚園への転職がベスト
託児施設
幼稚園の経験が活かしやすいのが託児施設です。
託児施設には以下の2種類があります。
・事業所内託児所:企業の社員が働いているときに保育する託児所
・一般利用託児所:病院や商業施設の利用などで一時的に子どもを預けたいときに利用する託児所
託児施設は幼稚園に比べると、より小規模でアットホームな雰囲気です。
また仕事量も少なく、イベントや外遊びなども少なめとなります。
学童保育施設
学童保育施設とは、仕事で日中不在になる小学生を預かる施設です。
授業が終了し、保護者が迎えに来るまでの時間を学童保育施設で過ごします。
学童保育施設は、放課後児童支援員の資格を取得している人が1名以上必要になります。
そのため、学童保育施設で働くためには、放課後児童支援員の資格があると転職しやすいです。
放課後児童支援員は、幼稚園の教員免許があれば資格取得の条件を得ていることになります。
あとは自治体が実施する研修を受講することによって資格取得ができます。
学童保育施設のメリットは、幼稚園に比べると仕事量が少なく、働く時間も固定されやすいメリットがあります。
ただし、幼稚園教諭に比べると給料は低い傾向にあります。
ベビーシッター
近年、日本でも知名度が高まっているのがベビーシッターです。
働き方の多様化や待機児童問題などによって需要が高まっています。
ベビーシッターの仕事は主に保育です。
自宅や外部施設での預かりや習い事への送迎、ご飯や入浴の介助なども行います。
1回の勤務時間は2時間から5時間程度で、依頼は朝や夕方の時間帯などに集中します。
正社員として働くよりも、派遣社員として働くのが主流です。
自分のペースで働けるため、ライフスタイル重視の生活を希望する方におすすめです。
ただし、出来高制なので仕事量が少ないと給料は大幅ダウンになります。
フリーランスのベビーシッター
ベビーシッターの実績を積めば、フリーランスのベビーシッターとして働くこともできます。
フリーランスのメリットは、派遣会社で働くよりも中間マージンがかからず給料が多くなることです。
フリーランスのベビーシッターとして働くためには、住んでいる自治体に必要書類を提出して登録証明書の交付を受ける必要があります。
開業費用があまりかからないため、自宅を事務所にすれば低コストでフリーランスのベビーシッターを始めることができます。
いきなりフリーランスになっても依頼は来ないので、まずは確実に働ける派遣会社で経験を積んでおきましょう。
幼児教室の講師
幼児教室とは、0歳から6歳までの子どもを対象に行うスクールです。
おもちゃを使った遊びや体操、英語教育などがメインで、知能開発・情操教育・受験対策などを行います。
幼児教室の講師になるために必要な資格はありません。
教室によっては無資格・子育ての経験がなくても働けます。
もちろん、幼稚園の先生のように幼児教育の経験がある方が転職のハードルは下がります。
正社員で雇っている教室は少ないため、「他の仕事をしながら副業」、「ベビーシッターとかけもち」などの働き方に向いています。
育児と直接は関係のない転職先候補
「幼稚園の仕事そのものが嫌になった!」、「子どもとは関係がない職場で働きたい!」という方もいるでしょう。
その場合は、これまで幼稚園の先生として培ってきた能力やスキルをアピールできる転職先がおすすめです。
育児とは直接関係のない転職先を希望する方向けの候補を紹介します。
コミュニケーション能力が必要な職場
幼稚園の先生は、子どもの保護者と関わる機会が多くあります。
保護者の中には理不尽なモンスターも多く、このような保護者と上手に付き合ってきたならコミュニケーションのアピールにもなります。
コミュニケーション能力が必要な職種には以下のようなところがあります。
・営業職
・接客業
・ファイナンシャルプランナー
また仕事全体に言えることですが、顧客とコミュニケーションを取る必要がない職場でも同僚や上司、部下とのコミュニケーションはどこの職場でも必要です。
幼稚園の先生をしていただけでコミュニケーション能力は一定評価してもらえます。
ほうれんそうが大切な職場
ほうれんそうは、
・報告
・連絡
・相談
のことですが、組織・チーム内で情報を共有して連携をするために欠かせません。
ほうれんそうはどこの職場でも大切なことですが、特に1つのプロジェクトをチームでこなすようなIT業界、工業などの分野で重要になります。
ほうれんそうは面接のときにアピールしにくいですが、幼稚園の先生としてきちんと仕事をこなしてきたなら、その実績だけで十分にほうれんそうのアピールになります。
事務作業
幼稚園によっては仕事内容に「事務」があります。
特に事務作業をメインでやってきた先生なら、経験を活かして事務職に転職するのもありです。
事務に転職するなら以下のような仕事内容があります。
・書類作成
・ファイリング
・データ
・伝票処理
・来客対応
幼稚園の先生になるよりも事務職で働くハードルの方が低いため、事務に転職をすると給料や待遇は悪くなる可能性があります。
しかし、事務作業はPC作業がメインになるので、なるべく人とコミュニケーションを取りたくないという人や自分のペースで仕事を進めていきたい人にはおすすめです。
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教育に関わるITサービスを運営してる会社やベンチャー企業
近年はオンライン教育サービスなどを行う会社が増えています。
幼稚園の先生の経験を活かし、教育に関わるITサービスを運営している会社やベンチャー企業に転職するのも選択肢の1つです。
教育に関わるITサービスの中でも特に需要が高いのは英語教育です。
オンライン系の英語教室はたくさんありますが、日本人講師に教えてもらいたいという人は多くいます。
特に子ども向けの英語教育は、子どもとのコミュニケーションが重要なので幼稚園の先生の実績が強みになります。
ITサービスを運営している会社やベンチャー企業に転職するだけでなく、独立やフリーランスで独自に教育サービスを提供するのもありです。
保育関係の転職エージェントを利用すれば無料で相談しやすい
幼稚園を辞めたいものの、「どこに転職したらいいのか分からない!」、「転職に不安がある!」という方は転職エージェントの利用がおすすめです。
転職エージェントは無料で利用できる転職支援のサービスになります。
無料相談に対応しているので、まずは転職に関する不安を相談してアドバイスをもらいましょう。
その次にカウンセリングですが、職歴やスキルなどに応じて客観的に転職市場価値を判断してもらえます。
その結果をもとに、自分に合っている仕事の候補や求人などを紹介してもらうこともできます。
転職エージェントを利用したからと言って絶対に転職が必要なわけではありません。
相談だけして転職を踏みとどまる人も多いです。
まずは転職エージェントに気軽に相談してみましょう。
転職エージェントは条件のいい非公開求人も多い!仕事と同時進行で利用することもできる
まとめ
幼稚園の先生を辞めたい場合は、勢いで辞める前に辞めたい理由を自分なりにまとめてみましょう。
他の先生との関係が上手くいかずに辞めたいなら、園長先生に相談すると状況が改善することもあります。
保護者らのクレームや園の教育方針が原因で辞めたいなら、他の幼稚園に転職して環境を変えることで問題解決ができます。
転職を視野に入れるなら自分1人で話しを進めるのではなく、転職エージェントの活用をおすすめします。
まずは気軽に相談してみましょう。