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ハローワークを利用するメリット・デメリット【転職エージェントとの違い】

ハローワークを利用するメリット・デメリット【転職エージェントとの違い】
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たかーし
二児の父親。家族との時間を作るために、一念発起して某証券会社を退職。現在は個人事業者として自由に働けるスタイルを確立し、以前より家族との時間も収入も増えました。 簡単な道のりではなかったですが、あのとき仕事を辞めてよかったと心の底から思える今があります。転職経験がある個人事業者の立場から転職のアドバイスを発信していきます。

ハローワークは厚生労働省が運営する職業紹介機関で、正式名称は「公共職業安定所」です。

全国各地にあるため、転職経験がある人なら誰もが聞いたことがあると思います。

ハローワークを利用して求人情報を探す人も多いですが、ハローワークにはどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

また求人を探す方法には転職エージェントもありますが、ハローワークと転職エージェントにはどんな違いがあるのでしょうか。

この記事では、ハローワークを利用するメリット・デメリットを転職エージェントと比較しながら紹介していきます。

転職手段としてのハローワークの強みとは

転職手段としてハローワークを利用するメリットには以下の3つがあります。

・地方の就職に強いこと

・基本的にどんな人でも利用できること

・公的に職業訓練を案内してもらえること

それぞれのメリットを解説します。

地方の就職に強いこと

ハローワークのメリットは、地方の就職・転職に強いことです。

ハローワークは基本的に無料で求人掲載ができるので、求人広告費にお金をかけられない地方の中小企業の多くが利用しています。

また何度もハローワークを利用している企業も多く、ハローワークの担当者が企業の特徴などを知っていることから、求職者と地方の企業をマッチングさせられるのもメリットです。

地元で就職・転職したい人はもちろん、UターンやIターンしたい人にもハローワークは便利な転職手段になります。

基本的にどんな人でも利用できること

ハローワークは離職した人や転職した人が利用するイメージを持つかもしれませんが、基本的に法律上働いて問題のない年齢の人なら誰でも利用ができます。

つまり、仕事をしている人・してない人、雇用保険に入っている人・入ってない人なども関係なく利用ができるのです。

以前だとハローワークは失業している人しか利用できませんでしたが、今は在職者も利用できるようになっています。

ハローワークが開いている時間は、基本的に平日の午前8時30分から午後5時までとなっているので仕事をしている人だと利用できないこともあります。

しかし、平日が仕事の人でもハローワークを利用できるように、ハローワークプラザなどハローワークの一部のサービスを土日や夜に提供する機関も増えています。

ハローワークを利用して求人情報の検索や職業相談などが受けられます。

誰でも無料で気軽に最新の求人を探せるのもハローワークを利用するメリットの1つです。

公的に職業訓練を案内してもらえること

ハローワークを利用するメリットの1つに職業訓練があります。

職業訓練とは就職・転職に必要な知識やスキルを無料で習得できる制度で、正式名称は「公的職業訓練」です。

職業訓練は失業保険があることが条件で、受講費用はテキスト代をのぞいて無料となっています。

訓練期間は3カ月から2年ほどですが、本来ならお金がかかるところを無料で手当てを受けながら資格やスキルの習得ができるメリットがあります。

転職にはスキルや経験などが必要になるケースも多いですが、職業訓練を受けていると訓練校がハローワークと提携して求人を紹介してくれるので、スムーズに就職先が探せるのもメリットです。

失業保険がない人でも求職者支援訓練を利用し、2カ月から6カ月間の訓練を受けることができます。

こちらの制度もテキスト代をのぞいて無料で、通所手当・職業訓練受講手当・寄宿手当などがもらえます。

ただし、職業訓練は誰でも受けられるわけではありません。

職業訓練機関の指定する受講申込書に必要事項を記入してハローワークの窓口に提出し、職業訓練機関から合格通知を受け取ったらハローワークでの手続きになります。

ハローワークのデメリット

ハローワークを利用するデメリットとして以下の3つがあります。

・職員も非正規で低収入な人が多く就職成功させるインセンティブがあまりない

・企業が無料で求人を出せて審査もゆるいので質が玉石混合になる

・全体的に雰囲気が暗い(場所によるかもしれない)

それぞれのデメリットを1つずつ解説していきます。

職員も非正規で低収入な人が多く就職成功させるインセンティブがあまりない

ハローワークは国が運営する機関ということもあり、そこで働いている人は公務員というイメージを持っている人は多いです。

しかし、実際には非正規で低収入の人が多く、ハローワークの利用者の相談に乗りながら失業に怯えている職員もいます。

また転職サイトや転職エージェントなどは、就職・転職を成功させたときにインセンティブが入るので就職・転職を実現するために力を入れます。

しかし、ハローワークは就職を成功させたとしてもインセンティブがあまりなく、一生懸命働いても力を抜いて働いても待遇は変わりません。

もちろん中には親身になって考えてくれる職員もいますが、ノルマやインセンティブがない分、どうしても就職・転職の支援に差が生じてしまうデメリットがあります。

企業が無料で求人を出せて審査もゆるいので質が玉石混合になる

ハローワークの特徴は、企業が無料で求人を出せて審査も緩いことです。

そのため、他の転職サイトや転職エージェントなどに求人広告を出しながらハローワークにも掲載している企業もあれば、転職サイトや転職エージェントにお金をかけられないという理由でハローワークのみに掲載している企業もあります。

求人サイトや求人誌のように求人の種類をカテゴリー化しているわけでもないため、求人の質が玉石混合になりやすいデメリットがあります。

求人票だけで求人の質を見抜くことは難しいので、口コミサイトなどを利用して判断しなければなりません。

たかーし

ハローワークはオールジャンルの求人を取り扱っている!質の違いを見極めるのは大変

全体的に雰囲気が暗い(場所によるかもしれない)

場所によるかもしれませんが、ハローワークに行くと負のオーラが漂っています。

私も仕事を辞めて失業給付の手続きをするためにハローワークに行ったことがありますが、

そのときは次の仕事が見つかるかどうか不安に思っている状態です。

同じように不安に思っている人が集まっているので、ハローワークの雰囲気が暗くになってしまうのは仕方がないと言えば仕方ありません。

ハローワークの雰囲気の暗さはデメリットとまでは言えないかもしれませんが、これから仕事を探そうと前向きになっているときに行くと気持ちが落ち込むかもしれないです。

ハローワークと転職エージェントの違い

求人を探す方法として、ハローワーク以外に転職エージェントがあります。

「ハローワークと転職エージェントは何が違うのか?」、「ハローワークより転職エージェントを使うべきって本当?」など、ハローワークと転職エージェントの違いが気になるという方もいるでしょう。

ここでは、ハローワークと転職エージェントの違いを紹介していきます。

公開求人の傾向の違い

ハローワークの求人は基本的に公開されていますが、転職エージェントの求人には公開求人と非公開求人の2種類があります。

このようにハローワークと転職エージェントでは、公開求人の傾向に違いがあるのが特徴です。

転職エージェントが非公開求人を持っているのは、人気の求人には応募が殺到することが理由としてあります。

1つの求人に応募が殺到すると、企業応募者1人1人への対応に莫大なコストをかけなければなりません。

応募が殺到するのを避けるために求人を非公開にし、企業が求めるポストやスキルを持っている求職者に限定して求人を公開するわけです。

他にも求人を公開すると重要ポストや極秘プロジェクトの募集、他社にバレると業績に影響するなどの理由から非公開にするケースもあります。

自分のスキルにマッチした条件のいい仕事を選ぶなら、転職エージェントの利用がおすすめです。

たかーし

キャリアアップ転職を狙うなら非公開求人がおすすめ!

求人の質の傾向の違い

ハローワークはよほどの問題がない企業をのぞき、基本的に簡単な審査を受けて求人を掲載することができます。

転職エージェントは企業の質を重視しており、所定の条件をクリアするのはもちろん、サービスのイメージに合わない企業の求人は取り扱いません。

転職エージェントによって質は変わるものの、ハローワークのように求人の質が玉石混交していることはないです。

企業の傾向の違い

ハローワークは求人を無料で掲載できるので、お金に余裕がない会社でも利用できます。

しかし、転職エージェントは求職者なら無料でサービスの利用ができる一方で、求人を掲載する企業側は手数料がかかります。

転職エージェントの報酬相場は、内定時に企業が発行する内定通知者に示される年収の20~35%ほどです。

年収が400万円で報酬が30%なら120万円が転職エージェントに支払うお金になります。

このように転職エージェントを利用する場合はかなりのお金がかかることになるため、ある程度の資金力がなければ利用は難しいです。

求人にお金をかけられる余裕があることから、ハローワークよりも転職エージェントを利用している企業の方が福利厚生などの待遇がしっかりしている傾向にあります。

従業員の傾向の違い

ハローワークで働く職員はノルマやインセンティブがありませんが、転職エージェントで働いている社員はノルマやインセンティブがあります。

また転職エージェントを経由して転職が成立しても、転職先の会社を1カ月以内に離職したら紹介料の一部が返金されるところがほとんどです。

転職エージェントは単に仕事を紹介するのが仕事だけでなく、紹介した職場で長く働くことまで考えてマッチングさせています。

このようにハローワークと転職エージェントでは、働いている人のモチベーションが異なっているのも特徴です。

ハローワークはどういう人が活用すると良いのか

ハローワークにはさまざまな求人情報が集まっているので、未経験分野でもいいので就職したい人、地方の中小企業に就職したい人、特殊な経歴や個人の問題を抱えていてエージェントに通らない人におすすめです。

ハローワークは利用のハードルが低いことからブラック企業が多いと言われています。

しかし、ハローワークに登録している企業の中にも優良な企業はたくさんあるので、選び方を間違えなければ希望する条件の求人は見つかります。

またハローワークに掲載されている求人は、転職回数や職歴が短い人でも採用している企業が多いので経歴に自信がない人にもおすすめです。

転職エージェントを活用した上でダメならハローワークという使い方が基本はおすすめ

転職エージェントとハローワークの違いについて解説してきましたが、その上で「転職エージェントとハローワークのどちらがいい?」という話しになってきます。

求人数や質という点で考えると、転職エージェントの方がおすすめです。

特に非公開求人については条件がいいケースが多いので、給料アップや待遇改善を狙って転職するなら転職エージェント一択になります。

しかし、転職エージェントを活用しても理想の求人に出会えるとは限りません。待遇のいい求人があっても自分のスキルや経験が条件に満たなければ採用もされないでしょう。

転職エージェントで求人を探してみて、それでも仕事が見つからない場合にハローワークを検討するとよいでしょう。

たかーし

ハローワークと転職エージェントは併用しても問題なし!同時進行で求人を探すのも可

まとめ

ハローワークを利用するメリットは、誰でも利用ができて地方の就職・転職にも強く、職業訓練を受けられることです。

そしてハローワークを利用するデメリットは、雰囲気が暗く求人の質が玉石混交し、職員のモチベーションが低いなどがあります。

転職エージェントもハローワークも求人を探せるという部分は一致していますが、転職エージェントの方が質の高い求人は多くあります。

まずは転職エージェントを利用してみて、そこで理想の求人に出会わなければハローワークを利用するなど状況に応じて使い分けるとよいでしょう。