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会社の社風が合わないので辞めたい人が確認するべきポイント

会社の社風が合わないので辞めたい人が確認するべきポイント

給料や仕事内容に不満はないのに、社風が自分に合わなくて転職したい方もいるでしょう。

勤めている会社の社風が合わないと感じる場合、続けるべきか、それとも思い切って転職するべきなのか、悩ましいところです。

社風が合わないことを理由に会社を辞めて転職に成功している人はたくさんいますが、社風を理由に転職活動を行う場合は、具体的にどんな社風が合わないのかを説明できるようにしておきましょう。

この記事では、会社の社風が合わないので仕事を辞めたい!と考えている方に知っておいて欲しいポイントや転職の注意点を紹介します。

10人に1人は社風が合わないことを理由に会社を辞めている

社風とは従業員が感じている会社の雰囲気や特徴のことで、会社・組織の人間関係を基本としている労働環境や空気感などを意味します。

社風は人で言うところの性格のようなものであり、体育会系の社風、文科系の社風、個性的な社風など、さまざまなタイプの社風があります。

離職理由に「社風や風土」と答えている人は、離職者の全体の11%に上ります。

つまり、10人に1人の割合で社風が合わないことを理由に会社を辞めているのです。

ちなみに離職理由として他には、「人間関係が25%」、「評価・人事制度が12%」があります。人間関係や評価人制度も根本的には社風が影響していることも多く、社風が合うかどうかは働く上で重要な要素です。

これは社風が合わないと言える?

社風を理由に離職する人は多いですが、社風が合わないというのは具体的にどのようなことでしょうか。ここでは、離職理由として多い社風の事例や転職を考えた方がいいケースについて紹介します。

会議や飲み会が多くて合わない

会議や飲み会が多い社風の会社もありますが、飲み会や会議については0の会社の方が珍しいです。会議や飲み会が合わないと感じている方は、以下のポイントを考えてみましょう。

[転職を考えた方がいいケース]

・飲み会を断ると露骨に態度を変えられる

・飲み会に参加しても人の悪口や愚痴ばかり言う

・長時間で無駄話が多い

[転職は様子をみた方がいいケース]

・飲み会は新年会、忘年会、歓迎会など節目のみに行われる

・飲み会で普段会えない部署の人と話ができる

・会議で新しい企画や問題点が生まれる

飲み会や会議はコミュニケーションや社風を変えるきっかけにもなります。

だらだらと意味がない飲み会や会議を頻繁に行う会社なら転職を考えた方がいいですが、飲み会が節目のみに行われるところや建設的な会議なら様子を見た方がいいでしょう。

体育系のノリが合わない

会社によっては体育会系のノリのところもありますが、体育会系の社風が合わないと感じる方も多いです。

体育会系のノリとは、

・社内イベントが多い

・挨拶は大きな声で元気よく

・上下関係が厳しい

・気合や根性などの精神論がある

・何事もチャレンジさせられる

このようなノリについていけずに転職を考えている方もいるかもしれません。

体育会系のノリがすべて悪いわけではないので、転職を検討している方は以下のポイントをチェックしてみましょう。

[転職を考えた方がいいケース]

・飲み会やイベントの頻度が多く強制参加の雰囲気がある

・上司からのいじめ、嫌がらせなどがある

[転職は様子をみた方がいいケース]

・気合や根性などを重視する

・何ごともチャレンジさせられる

飲み会やイベントなど仕事とは関係のないことに強制参加させられる雰囲気や、上司からのいじめ、いやがらせがあるなら転職を検討した方がいいでしょう。

しかし、気合や根性、チャレンジなどは、どんな仕事でも自分のスキルを上げるために欠かせないことなので転職は様子を見た方がよいでしょう。

年功序列で昔ながらのやり方を重視していて合わない

年功序列とは、年齢や勤続年数に応じて役職や賃金が上がっていく仕組みで、定年まで同じ企業で働くことを前提とした制度です。

日本の企業は能力よりも年齢や勤続年数を重視する傾向にあり、昔からいる社員のやり方が重視される傾向にあります。

社員の育成システムが確立しやすいメリットがある一方で、若手社員はやりにくさを感じやすく離職の原因になるケースも少なくありません。

年功序列や昔ながらのやり方が合わないと感じる方は以下のポイントを見てみましょう。

[転職を考えた方がいいケース]

・仕事で成果が出てもすべて上司の手柄になる

・新しい取り組みを嫌ってライバル会社と差が出ている

[転職は様子をみた方がいいケース]

・上司に意見や提案をしても柔軟に対応して反映してくれる

・若手のアイデアを重視してくれる

昔ながらのやり方に固執して、新しい取り組みを行わない会社に未来はなく転職を考えた方がいいでしょう。しかし、年功序列でも若手の意見やアイデアを受け入れて、しっかり評価してくれる会社なら社風が変わる可能性もあるので様子を見た方がいいです。

ドライ過ぎて合わない

ドライすぎる社風は、体育会系社風とは正反対の文科系社風の会社に多い特徴です。

たとえば、

・飲み会が一切ない

・雰囲気が殺伐としている

・社員同士の会話がほとんどない

などが文科系社風になります。

体育会系社風が合わない人には働きやすい感じもしますが、ドライすぎる社風も会社として問題を抱えているケースが多いです。ドライ過ぎて会わない!と感じる場合は、以下のポイントをチェックしてみましょう。

[転職を考えた方がいいケース]

・同僚や上司と意思疎通ができないことによる業務ミスが多い

・新人教育がなく若手は放置されがち

[転職は様子をみた方がいいケース]

・業務を淡々とこなせる環境にある

・プライベートと仕事を切り離したい

ドライすぎる社風になるとコミュニケーションが疎かになり、必要な連絡や報告を怠って業務ミスが起こることもあります。また、複数人で連携して行う業務も円滑に進められず失敗に終わるような場合は転職を考えた方がよいでしょう。

一方で業務を淡々とこなせる環境やプライベートと切り離して仕事がしたい人は、体育会系社風よりも働きやすいので様子を見た方がよいでしょう。

評価基準が合わない

会社の昇給・昇進条件の1つに評価基準があります。評価基準に沿って評価される人ほど昇給や昇進につながりやすいと言われていますが、評価基準としては以下のようなポイントがあります。

・ルール遵守

・マナー意識

・チームワーク

・共感力

・伝達力

・誠実な行動

・継続力

・創造的態度

・情報収集

・企画提案力

・クオリティ

これらの評価基準の中で、どれを重視するかは企業や社風によって異なります。評価基準が合わない!と感じる方は以下のポイントをチェックしてみましょう。

[転職を考えた方がいいケース]

・企業が重視すべき評価基準と実際の評価基準が大きくずれている

[転職は様子をみた方がいいケース]

・入社して数年しか経過していない

評価基準のずれとは、極端に言えば、営業職であるにも関わらず共感力が一切評価されずに情報収集力が評価される、技術職であるにも関わらずクオリティが一切評価されずにコミュニケーション能力が評価されるなどです。

自分が力を入れている分野と会社が評価する分野がずれているとストレスにもなります。

正しく評価されるようになるのは入社して数年経過してからになるので、入社して間もないうちは評価基準について深く考える必要はありません。

企業理念が合わない

企業理念とは、企業がもっとも大切にしている基本的な考えを意味するもので、企業が存在する理由、何のために経営するのか、という部分になります。

企業理念を掲げることによって、

・会社が向かう方向性を明確にする

・自社に適した人材を採用する

・組織風土の形成ができる

・従業員の意識や価値観が一体化できる

・企業に認知度を高めることができる

このようなメリットがあります。しかし、企業理念が合わずに離職する方も多くいます。企業理念が合わない!と感じる方は以下のポイントをチェックしましょう。

[転職を考えた方がいいケース]

・企業理念と社風が異なっている

[転職は様子をみた方がいいケース]

・企業理念が完全に浸透していない

企業理念と社風が異なっている場合、働く側も方向性が分からなくなります。

たとえば、「未来に向けて創る、変化させる」という企業理念があった場合に、年功序列で若者の意見が反映されない、反映しようともしない企業は企業理念と社風が合っておらず、努力もしていません。

一方、企業理念とは1つの目標でもあるため、企業理念通りの経営ができているとは限りません。

企業理念が完全に浸透してないからと言って、すぐに転職するのは様子を見た方がいいでしょう。

ノルマが厳しくて合わない

職種によってはノルマを課せられる場合がありますが、ノルマが厳しい社風の企業もたくさんあります。ノルマが厳しく合わないと感じている方は以下のポイントをチェックしてみましょう。

[転職を考えた方がいいケース]

・販売している商品に自信がもてない

・ストレスで体調を崩す

[転職は様子をみた方がいいケース]

・ノルマをこなせない

販売している商品に自信がもてない場合は、営業に力が入らないので自信を持って紹介できる商品を取り扱っている企業に転職することをおすすめします。また、営業が合う合わないもあるので、ノルマのストレスで体調を崩す場合は転職を考えた方がいいケースもあります。

ノルマをこなせないという理由で辞めたくなる人は多く、営業の仕事あるあるでもあります。紹介する商品や営業の仕事が好きであれば、ノルマが厳しいという理由だけで辞めてしまうのは勿体ないです。

同僚のアドバイスや営業方法を変えるだけで状況が改善される場合もあるので様子を見た方がよいでしょう。

上司の説教・詰め方が合わない

離職理由に「上司と合わない」がありますが、社風として上司が絶対・厳しいような企業もあります。上司の説教や詰め方が合わない!と感じる方は、以下のポイントをチェックしてみましょう。

[転職を考えた方がいいケース]

・パワハラ、モラハラが激しい上司

[転職は様子をみた方がいいケース]

・説教が長い上司

・部下によって態度を変える上司

パワハラ、モラハラが激しい上司の下で働いていると休職や退職が必要になるほど心が弱ってしまう場合があります。上司に怯えてしまい、それが原因で仕事が手につかなくなり、仕事でのミスが増えるなどの悪循環に陥る場合もあります。

中には自死をする人もいるほど深刻なケースもあるので、上司と離れることができない職場環境なら転職を考えるのも方法の1つです。ただし、法的な責任を問えるケースもあるので、転職をする前に会社や法律事務所に相談してアドバイスをもらうのもよいでしょう。

また、説教が長い上司や部下によって態度を変える上司はどこの企業にもいるので、単に嫌いというレベルであれば転職を直ちに考えるのではなく、上司との接し方を工夫してみて様子を見るのもありです。

面談先では言い方を工夫して社風が会社にとって悪い影響を与えていることを伝えれば吉

面接を受ける際には前職の離職理由を必ず問われることになります。

たとえば、飲み会やイベントの多さが離職理由だった場合でも、「スキルアップ」、「過去の経験を活かしたい」などポジティブな内容の転職理由にするのが望ましいですが、もし社風が離職原因であることを伝える必要が出てきた場合は以下に注意しましょう。

<悪い例>

「前職は飲み会やイベントが多く、仕事と関係のない付き合いが多かったです。」

「強制的に飲み会に参加させられるのが嫌でした。」

「仕事以外の付き合いは必要ないと思います。」

このように前職を悪く言うような言い方はよくありません。新年会や忘年会などの飲み会がある企業だと、少ない飲み会の回数であっても「うちの社風に合ってないのでは?」と感じます。

<良い例>

「前職は飲み会やイベントをたくさん開催してコミュニケーションの場を作ってくれていました。貴重な場でしたが、次第に会社の悪口が中心の飲み会になり、会社VS従業員の構図ができるきっかけになってしまいました。方向転換しないといけないと思いながらも力不足でした。」

このように会社が飲み会やイベントを行う意図をきちんと理解しつつ、それが間違った方向に向かって会社に悪影響を与えることになったことを伝えることができればベストです。

他の社風でも同様に、「社風の重要性や必要性は理解している」というスタンスを取ることが大切になります。

ただし、“力不足”というワードについては20代~30代の若手なら謙虚な意味で通じますが、40代を超えてくると管理能力がないと判断されてしまうので注意しましょう。

たかーし

前職の悪口を面接で言うのは絶対にNG!

それぞれの社風に長所もあれば短所もあり美味しいとこどりはできない

社風が合わない事例を見ても分かるように社風には長所も短所もあります。

たとえば、体育会系の社風なら人間関係が密になってプライベートに影響するデメリットがある一方、会社でチームを作って課題に向かっていく場合は団結力が強まるメリットもあります。

大切なのは自分が仕事に求めることと、社風が一致している会社を選んで働くことです。

しかし、どれだけ社風にこだわって企業を選んでも、自分が完璧に求めている社風の企業に出会えることはほとんどありません。社風にはいくつもの要素があり、それぞれのメリット・デメリットがあるのでどこかで妥協する必要が出てきます。

「社風が合わないので転職したい…」と考える前に、社風の長所と短所もしっかり考えて、その上で転職を検討するなら社風ができるだけ自分に合う企業を選びましょう。

たかーし

完璧な社風はない!自分は社風を作る一員でもある

まとめ

社風は人柄と考えると理解しやすく、企業に求めているものと社風が合わなくても居心地がよければ自分に合っていると言えます。

社風が合わないという理由だけで転職してしまうのは時期尚早です。

人それぞれに良い面と悪い面があるように、社風にも良い面と悪い面があるもので、自分の大切な人を思い浮かべたときに、良いところだけでなく悪いところがあるように、素晴らしい企業でも悪いところはあるものです。

それでも自分が大切にしている部分が社風に合わないと感じるなら、転職を考えて環境を変えてみるのもよいでしょう。