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仕事にやりがいがないからは転職理由になるのか

仕事にやりがいがないからは転職理由になるのか
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たかーし
二児の父親。家族との時間を作るために、一念発起して某証券会社を退職。現在は個人事業者として自由に働けるスタイルを確立し、以前より家族との時間も収入も増えました。 簡単な道のりではなかったですが、あのとき仕事を辞めてよかったと心の底から思える今があります。転職経験がある個人事業者の立場から転職のアドバイスを発信していきます。
悩んでいる女性

仕事にやりがいを感じない。でもこれで辞めてしまっても転職できるのかな

悩んでいる男性

今の仕事がまったく面白くない。これで転職できるのだろうか

「仕事にやりがいがないから転職したい!」

転職を考えるきっかけとして多く挙げられる理由です。仕事にやりがいがなくなるとモチベーションが上がらず、仕事に身が入らなくなってしまいます。

やりがいがない!は転職理由としてありなのでしょうか?転職先にはどのように伝えたらいいのかも悩みますよね。

この記事では、仕事にやりがいがなく転職を考えている方に知って欲しいやりがいの見つけ方や転職方法について紹介してみました。

「やりがいがない」を深堀して考えないと転職理由としては厳しい

「仕事にやりがいがないから転職する」は、仕事を続けられない理由として便利な文言のように感じますが、これだけだと具体性がなく転職理由にするのは厳しいです。

仕事にやりがいがないと感じているなら、まずは何に対してやりがいがないのか深堀して考えてみましょう。

何に対して「やりがいがない」のかを明確にする

仕事にやりがいがないと感じる場合は、何に対してやりがいがないかを明確にしましょう。

そもそもやりがいというのは、会社・社会・本人の関係の中で生まれていくものです。

自分の仕事の成果が社会にどんな風に活かされ、どんな評価を得ることができるのか、評価を得ることで自分自身が何を得られて、それから自分の将来がどう変わっていくのか、この一連の流れに対する満足感が仕事のやりがいと言えます。

仕事のやりがいを作っていく要素は、「評価」、「将来性」、「報酬」の3つになります。

この3つのうち、どれか1つでも欠けてしまうと「やりがいがない!」と感じてしまうかもしれません。

今一度、日々の仕事を振り返ってみて自分に足りてない要素を明確にしましょう。

吹「誰でも失敗するとやりがいがなくなることもある!本当にやりがいがないのかどうか深く考えてみよう」

なぜ「やりがいがない」と感じるのか理由を複数あげる

仕事のやりがいを作る要素は、「評価」、「将来性」、「報酬」ですが、これらの要素に対しての不安や不満がやりがいのなさにつながっているとも言えます。

仕事のやりがいが感じられない理由として具体例を5つほど挙げるので、自分に当てはまるかどうか確認してみましょう。

仕事が評価されない

人から褒められることは誰にとってもうれしいことであり、評価してもらうことが喜びややりがいにつながっていきます。どれだけ頑張って成果を出しても、誰かも評価されなければモチベーションは上がらず、やりがいも失ってしまいます。

企業に将来性を感じない

仕事をどれだけ頑張っても、企業自体の将来性がなければ安心して働くことはできません。「頑張っても、いつか倒産するんだろうから意味がない。」と考えてしまい、仕事にやりがいを見いだせなくなってしまいます。

キャリアアップが目指せない

最近は終身雇用の仕組みが崩れていることもあり、1つの会社で定年まで働き続けるつもりがないという方も多くいます。いつかは転職を考えている方にとって、キャリアアップしながら働ける環境は重要です。自分自身の目指す方向と仕事内容が合わず、思い通りのキャリアが作れないとやりがいがなくなります。

人間関係が悪い

同僚、上司、部下との関係も仕事のやりがいに大きく関わります。仕事が好きでも人間関係が悪いとストレスが溜まり、将来に悲観してやりがいが失われます。

給料に不満を持っている

仕事に対する報酬は給料になりますが、仕事を頑張っても給料が少ない、給料が増えないなど給料に対する不満を持っていると仕事にやりがいを感じられなくなります。

このように、評価・将来性・報酬のどれかが欠けてしまうと仕事のやりがいがなくなってしまいます。

その理由を潰せるように社内で立ち回ったり工夫してみたを行った上で「やりがいがない」のか確認する

やりがいがないと感じる理由の中には、社内で工夫することによって改善できる内容もあります。

たとえば、「仕事が評価されない」という悩みを抱えているなら、上司に相談してみるのもよいでしょう。会社が評価するポイントと自分が評価してもらえると思っているポイントがズレていると正当な評価はもらえません。

「キャリアアップが目指せない」、「人間関係が悪い」という悩みを抱えているなら、他の部署に変わることで改善される場合もあります。

「評価」、「将来性」、「報酬」のすべてに満足して働ける環境は多くありません。

自分自身も改善できる部分を見つけて行動・工夫して、その上でやりがいが持てないかどうかの判断をしましょう。

「やりがいがない」の対象別の社内でできる対策

やりがいがないと感じる理由の中には、社内で対策できる内容もあります。やりがいがないという理由だけで転職する前に、やりがいが持てないかどうかを考えてみましょう。

ここでは、「やりがいがない」の対象別に社内でできる対策を紹介します。

仕事が単調でやりがいがない場合

難しい仕事はキツイと感じますが、単調で簡単な仕事もやりがいがなくなり、つまらないと感じてしまいます。

同じように、仕事の内容が単純な作業や繰り返しでも飽きてしまいます。

仕事が単調でやりがいがない場合の対策としては、毎日自分の中で小さな目標を持って働くことです。

たとえば、

・1つ1つの仕事をこなすスピードを昨日よりも早くする

・○○時までに○○の仕事を終わらせる

などです。目標を立てるときは、「何時までに何をするか」、「スピードアップはできないか」という部分に軸を置くのがポイントになります。小さな目標を作ることで単調な仕事でも前向きにこなせるようになります。

出世が年功序列でやりがいがない場合

年功序列とは勤務年数や年齢に応じて賃金や役職が上がる制度のことで、終身雇用を軸にしていた昔の日本において離職を抑制するために設けられていました。

年功序列制度は、若手が頑張っても評価されず給料も上がらないため、評価・報酬という部分においてやりがいを感じられません。

しかし、出世が年功序列でも仕事内容に不満がないなら転職するのはもったいないです。

年功序列制度は崩壊しつつあり、今働いている会社も近いうちに成果主義に変わるかもしれません。そうなると、自分の日々の頑張りが正当に評価されるようになります。

仮に年功序列が続いたとしても、仕事を頑張っていれば順当に出世・昇給が望めます。

大切なのは成果主義に変わっても通用する人材であるために、今は正当に評価されなくても気を抜かずにきちんとした仕事を行うことです。

給料が少なくてやりがいがない場合

給料が少ないのも仕事にやりがいがない理由の1つですが、仕事量が増えても給料が変わらない、同世代の中で給料が低い、など給料が少ないと感じる理由はさまざまです。

そもそも、自分の給料は本当に少ないと言えるレベルなのでしょうか?

自分の給料を相対的に評価するためにも、

・職業ごとの平均年収のデータ

・年収査定シミュレーション

・転職エージェントに相談

などから自分の給料が低いかどうかを確認しましょう。その上で給料が少ないのであれば、上司に相談することをおすすめします。

「上司に給料相談をすると面倒くさいやつだと思われて出世に響かない?」と不安に感じる方もいるでしょう。

しかし、上司から見ると“給料相談をする=仕事への意欲がある社員”となり、会社としても必要だと思われる場合もあるので、きちんと意思表示することは大切です。

給料が原因でやりがいがないなら、上司に給料相談してみることをおすすめします。

ビジョンに共感できなくてやりがいがない場合

会社のビジョンに共感できなくなると仕事のやりがいもなくなります。

私も証券会社時代に、会社のビジョンに共感できずやりがいを失っていたことがありました。

入社した当時は、「海外展開してもっと多くの人に自社の魅力を知ってもらう」と経営陣が叫んでいたのに、実際に海外展開して規模が大きくなると「現状維持」という発言が多くなりました。

これをきっかけにモチベーションが下がってしまいました。

しかし、私は会社のビジョンに共感できなくても、「もっといろんな人と関わって言語力やコミュニケーション能力、スキルを高めたい!」という目標があったので、やりがいを完全に失うことはありませんでした。

会社のビジョンは状況に応じて変わることがあります。その都度、振り回されていては心が持たないので、自分にできることや目標を掲げることが大切です。

商材が気に入らなくてやりがいがない場合

仕事によっては自分が納得していない商品をお客様に薦めてなければなりませんが、商材が気に入らないと自信を持って薦めることができません。

いやいや商品を売っていると「自分は何をしているんだろう。」と考えるようになり、仕事に対するやりがいもなくなってしまいます。

商材が原因でやる気を失うのは営業系の仕事で多いですが、売る商品がいくつかあるなら自分が納得できる商品に絞って販売してみるのも方法の1つです。

取り扱う商材は多い方が成約も増えるイメージもありますが、商材が少なくても自信を持って薦められるなら、取り扱う商材が少なくても結果は出せます。

残業が多いからやりがいがない場合

やりがいがある仕事の残業ならいくらでも楽しくできると考える方もいますが、残業が多いことを理由にやりがいを失う方もたくさんいます。

残業が多くなるとプライベートの時間が削られることになり、リフレッシュする時間が減ってしまいます。

自分では気付かないうちに疲労やストレスが溜まってしまい、それらが仕事に対する意欲をそいでしまうのです。

残業が理由でやりがいを失っている方は残業を減らせないかどうか考えてみましょう。

残業対策としては以下のようなものがあります。

・細かい時間でスケジュールを立てて作業効率を上げる

・次の日にできることは次の日に回す

・定時退社をアピールする

残業をなくすためには、仕事の無駄を減らして時間を節約するのがコツです。1日の仕事を振り返って無駄がないかどうか考えてみましょう。

人事からするとすぐに辞める人を採用すると評価が下がる恐れがある

仕事にやりがいがないという理由で仕事を辞める場合、具体的にやりがいがない理由を明示できないと転職が難しくなります。

採用するのは人事の仕事になりますが、やりがいがないという理由だけで前職を辞めてしまった人材を雇うのはハイリスクになります。なぜなら、自社で働き始めても同じ理由で辞めてしまう可能性があるためです。

雇ってもすぐに辞めてしまった場合、その責任は採用した人事の社員が被ることになります。人事の評価も下がってしまうため、すぐに辞めそうな人は基本的に採用しません。

「やりがいがない」という理由で転職するのは、転職の失敗にもつながってしまうので要注意です。

会社は1人を採用するのに大きな経費が必要なので辞めそうな人は採用しづらい

すぐに辞めそうな人を採用しづらい理由には、人事部の評価が下がるだけでなく、1人を採用するのに大きな経費が必要になることも理由としてあります。

1人の社員を採用するのにどんな経費がかかるのでしょうか?

・採用費

求人雑誌や求人サイトへの掲載費用です。求人媒体によっては成功報酬の支払いが必要になります。

・教育費

新人教育にかかる費用で、研修に使用する場所代や資料、講師代などが発生します。

・準備費

デスク、パソコン、電話機、制服、名札などの備品にかかる費用です。

・給料、福利厚生費、社会保険料、残業代

毎月かかるランニングコストです。従業員が辞めるまでの期間、払い続けることになります。

このように1人を採用するためには大きな経費が発生します。

採用するからには長く働いてもらわないと経費の回収ができません。

「仕事のやりがいがなくなったので辞めた」という理由だけの求職者は、すぐに辞められる可能性もあるので採用しにくいわけです。

たかーし

社員1人を育てるのはとても大変!雇う側の責任についても考えてみよう

どんな風に面接担当官へ説明すると良いのか

仕事にやりがいがなくなったという理由で転職する場合、面接担当官にはどのように説明するのがいいのでしょうか。

説明方法によって採用されるかどうかが大きく変わってくるため、ここではNG例とOK例をもとにベストな回答方法について考えていきましょう。

NG例

まずはNG例について見てみましょう。

「転職理由は、仕事のやりがいを感じることができないからです。仕事量や残業は多く、仕事も単調なのでモチベーションがアップしません。
貴社は私が好きな商品を取り扱っていること、営業職ということもあって、刺激を受けながら成長できると思い求人に応募しました。」

前の会社に対する不満ばかり述べていて、面接官にはいい印象を与えられません。仕事量や残業、仕事の内容に具体性がなく、やりがいが持てない理由も分かりません。

面接官からは、「自分に甘いだけでは?」と思われても仕方がありません。

転職先を持ち上げるために前の会社を非難する求職者は多いですが、採用する側から見ると自社を辞めたときに同じように評価を下げられるリスクも感じます。

OK例

それではOK例について見てみましょう。

「前職では、営業の仕事をしていましたが、チームリーダーとして部下の指導や教育にも携わりました。
自分がこれまで行ってきた通常業務においては習熟できたと自負しています。

営業経験を活かしてマーケティングの仕事に携わりたいと思うようになりましたが、今の会社ではマーケティング部門に異動できる機会がありませんでした。
そこで御社の商材や顧客層に対してマーケティングを行うことで、自分が求めるマーケティング分野のスキルを向上できると判断して転職を決意しました。」

この回答例において、やりがいがなくなったのが暗に分かるのは、「通常業務において習熟できた」という部分と「マーケティングの仕事に携わりたい」という部分です。

やりがいがなくなったと言わずに、やりがいがなくなったことを上手に伝えるのが面接におけるポイントになります。
前職に対する不満もなく、前向きな離職理由であることから面接官に不安を与えることもありません。

たかーし

転職理由にネガティブ要素は含まないように!

まとめ

仕事にやりがいがないのは転職するきっかけの1つですが、面接でやりがいがないことだけを転職理由にするのはNGです。

やりがいがないのはなぜか?やりがいを持つことはできないのか?など、仕事のやりがいについて今一度考えてみましょう。

社内の別の部署でやりがいを得られるなら、異動届を出してみるのも対策としてあります。

それでもやりがいを求めて転職するなら、会社選びや面接で失敗しないようにしたいものです。

転職に不安があるという方は、転職エージェントのサービスを利用して、やりがいのある仕事を見つけていく方法もあります。プロが面接のサポートもしてくれるので安心です。

やりがいのある仕事を見つけて日々を充実させましょう。