体験談

官公庁(市役所)を辞めマーケティング職を蹴ってライターになった話

官公庁(市役所)を辞めマーケティング職を蹴ってライターになった話

転職満足度8点/10点

キー 男性・23歳の頃(現24歳)

職業: 官公庁(公務員)→フリーライター

年収: 280万円→200万円

従業員規模: なし

キーです(現在24歳)。
これは私が市役所で働き、あえて出た3つの内定(マーケティングも含む)を蹴ってフリーのライターになった話です。

23歳の頃に途中で鬱となってしまい、紆余曲折しながらもフリーライターとして転職することに決めました。

大学を卒業後、市役所に入庁

私は2019年に大学を卒業し、市役所に入庁しました。なぜ市役所を選択したかと言うと、親戚中からゴリ押しの職業だったからです。

私は幼いころから両親や祖父母、叔父・叔母に「公務員はラクだし給料も高い。だからお前は絶対に公務員になれ。」と言われ、育ってきました。ちなみに親戚で公務員は1人もいません。

今考えると情けない話ですが、学生時代は特にやりたい仕事もなかったため、親戚の勧める公務員試験を受験し、なんとか内定をいただきました。

(せっかく内定をもらったのだから、全力で頑張ろう)という覚悟を決め入庁。私は一次産業や観光、移住にまつわる部署に配属となりました。

市役所を辞めたくなった理由

せっかく入庁した市役所ですが、過労や上司との価値観のズレが原因で、1年目から(辞めようかな)と考えていました。

私の配属された部署は、市議会でも問題視されるレベルの激務部署でした。

毎月70~100時間の残業で中々ハードな環境でしたが、人柄は良い上司が多く、なんとか気力を保っていた部分があります。

しかし、1つだけ上司と考えが合わないところがありました。それが「若手は残業代を貰ってはいけない」という価値観を上司が持っていた点です

ですので

・日々の残業

・休日の業者さん対応

・災害対応

といった業務が、私だけサービス勤務だったのです

毎日夜遅くまで働いたり、休日出動をしたとしても、振り込まれる給料が15万円なのは精神的に来るものがありました。

もちろん私はパワハラなども受けていませんし、「甘えではないか」と感じる一般企業勤めの人もいるでしょう。

しかし、ひ弱な私は長時間のサービス残業や、休日無しの生活に耐えられず、辞めることを考え始めました。

うつ病を患い、転職活動

毎日憂鬱で、業務中の頻繁な嘔吐と戦いながらも、(負けたくない)という気持ちで仕事に励んでいましたが、とある日ベッドから出られなくなりました。

そこで初めて心療内科に行き、うつ病の診断書が出て、4か月のドクターストップ。

急に休職が決まったため、自分の持っていた大量の業務を上司に丸投げしてしまい、大きな迷惑をかけたと思います。

そこから4か月弱療養させてもらい、職場復帰をするものの、うつ病の後遺症で頭が働かず、上司の足を引っ張る機会が増えました。

さらにパートの人からも悪口を言われるようになり、体調もまた悪化し、働く自信を完全に失いました。

(また休職なんてするわけにはいかないし、違う働き方・組織を見つけよう)と決意し、そこから転職活動を始めたのです。

内定が3社出るものの、フリーライターになる

私が転職活動を始めたのは23歳のときで、世間では第二新卒と呼ばれています。第二新卒は若さがあるゆえに、未経験分野でも気軽に応募することができました。

・「公務員は使えないから採用していない」

・「役所は嫌いだから、あなたにも良い印象を持てない」

など、面接で心無いことを言われた場面もありますが、若さとやる気をアピールし、3社から内定をいただくことができました。

ちなみに職種は一般事務職2社、マーケティング職1社です。

しかし内定が出たものの(本当に転職して大丈夫だろうか)という不安が頭から離れませんでした。

それは公務員の安定性を捨てる心配ではなく、うつ病が良くなっていないまま企業へ転職することへの不安です。

また病気をぶり返したら転職先に迷惑が掛かりますし、かといって転職せずに役所を再休職するわけにもいきません。

進路に悩み、途方に暮れているときに知ったのが「フリーランスライター」という職業です。

・市役所の業務で文章を書いたり、市民の方に制度を丁寧に説明したりするのが好きだった

・ブログ運営を1年ほど行っていた

という理由から、フリーランスライターを志してみようと私は考えました。

もちろん、いきなりフリーランスなどリスクが大きいし、客観的に見たら愚の骨頂だと思います。

しかし勢いで始めてみたら、収入は少し落ちたものの、自身の体調に合わせて働けますし、市役所時代よりもイキイキと生活できています。

年度途中での退職で元上司には迷惑を掛けましたし、せっかく内定をくださった企業には大変申し訳ないです。

しかし今回の新卒でうつ病になり、転職を通じて(自身に合った働き方が大切なのだ)と実感しました。

キーさんへのインタビュー

編集長

体験談ありがとうございました。

キーさんはうつ病を通じて転職活動を決めて転職したとのことですが、実際にどうやって転職しましたか?ハローワークか何かを利用したのでしょうか。

キー

転職活動は転職サイト、エージェント、直接応募で行っていました。

編集長

いろいろ利用していたんですね。

合計で何社くらい受けて内定3つをもらったのでしょうか?

また、人によっては何社受けてもうまくいかない人もいます。面談で特に意識してアピールしたところはありますか?

キー

転職活動は転職サイト、エージェント、直接応募で行っていました。

私は若手らしいフレッシュさや「この業界に来るために、こんな勉強をしています!」などのやる気を見せていました。
私のような第二新卒での転職では、情熱を伝えるのが効果的だと思います。

編集長

確かに、第二新卒を人事としては社会人の基礎的なふるまいと若手の元気やポテンシャルを見ているといわれますよね。

転職エージェントにDODAやリクルートなどを使ったそうですが使ってみてどうでしたか?

キー

面談までよく利用したのは、

①DODA

②リクルートエージェント

の2社でした。

DODAは大手エージェントなので、求人の選択肢が多いのが魅力的でした。

一方で書類添削や面接練習が優しすぎる点が気になりました。個人的にはもう少し厳しめに指導願いたかったです。

編集長

なるほど、優しすぎるというのは初めて聞きました笑

結果としてキーさんはフリーライターになったそうですが、どうやってフリーライターで仕事を見つけたのでしょうか。

キー

まずはランサーズやクラウドワークスなどの「クラウドソーシングサイト」を利用して仕事を見つけました。

最近ではメディア様と直接契約する機会もあります。

編集長

クラウドソーシングで提案して応募し、受託していったということですね。知り合いの慣れてきたライターさんも直契約することはよく聞きます。

最後に、もし市役所での仕事が辛くて働き方を変えてみたい、という人もこの記事を読んでいると思います。
そうした人へ何かメッセージをもらってもよろしいでしょうか。

キー

体調を崩してまでやるべき仕事はありません。無理をし続け、うつ病を患うのはあまりに人生の損失が大きいと思います。

どうしても今の環境が合わずに辛いときは、その環境をガラッと変えるのが最適解です。

環境を変えることで「生き生き働けるようになった人」「健康的な生活ができるようになった人」はたくさんいます。

異動願を出しても良いですし、転職しても構いません。

まずは辛い場所から脱出し、少しでもいい環境に身を置けるようにするのが大切です。

他の体験談をみても転職してから一気にガラッと環境がよくなった声は多くあります。

もしこれを読んで、ギリギリまで働いている自覚があったなら、体調を崩す前に一度、今の仕事との付き合い方を再検討してみてはどうでしょうか。