まだ20代だけど営業が精神的に辛くなってきた。辞めたいのは甘え?
きついノルマ、待遇の悪さ、いろいろと不満があるから辞めたいけど我慢すべき?
営業を辞めたいと悩んでいる20代の方の中には、「甘えじゃないの?」と言われそうで相談できない方もいるかもしれません。
「若い=考えが浅い」と思われがちなので、どれだけ頑張っていたとしても「営業を辞めたい!」と言うと先入観で甘いと判断してしまう上司は多いです。
営業はプレッシャーが大きく、人間関係のトラブルや問題も起こりやすい職種になります。
はたして、20代で営業を辞めたいのは甘えなのでしょうか?甘えと言われないためにはどうすればよいのでしょうか?
この記事では、営業を辞めようと思っている20代が転職する前に整理しておきたい仕事の事情や転職における注意点をまとめています。
営業のどこが嫌なのか整理する
営業の仕事がイヤ…。と感じていても、そもそも営業のどこがイヤなのか自分でもはっきりしないという方もいるでしょう。
ここでは、営業の仕事内容において辞めたい!と思う事例や対策について紹介していきます。1つずつチェックして営業のイヤところを明確にしましょう。
飛び込み営業がニガテ
20代が営業の仕事内容で苦手意識を感じやすいのが飛び込み営業です。
飛び込み営業が苦手な理由として、
・いきなり訪問したら迷惑じゃないのか
・怒鳴られたらどうしょう
・露骨に嫌な顔をされるのがこわい
など、相手がどんな人か分からないことに対する不安が特に大きいのではないでしょうか。
飛び込み営業は成功率が低いため、営業が成功しないことに不安を持つ人もいると思います。
飛び込み営業に苦手意識を感じる方は以下の対策方法を参考にしてください。
<対策>
飛び込み営業の苦手意識を改善するためには、お客様の立場になって考えることがポイントになります。お客様が断る理由として、
・商品が不要、検討していない
・営業マンの態度が悪い
などがありますね。
商品が不要・検討していないことで断られるのは当然と言えば当然です。自分自身に非があるわけではなく、縁がなかったと割り切ることが大事です。
営業マンの態度が悪いについては、自分自身が一番気を付けないといけない部分です。きちんと対応していれば、怒鳴られることも露骨な態度を取られることはほとんどありません。
飛び込み営業は100件回っても1件も成立しないこともあります。
しかし、1回1回の訪問が確実にスキルアップにつながり、お客様のパターンも分かってくるので自分の中で対応マニュアルが自然にできてお客様の対応も苦痛ではなくなりますよ。
営業トークがどうしてもニガテ
営業と言えば、営業トークが上手な人ほど成績がいい!というイメージを持つ方も多いでしょう。しかし、中にはトークをしても空回ってしまうことが多く、思うように話ができないと苦手意識を持つ人もいます。
営業トークに苦手意識を感じる場合、どのように対策したらよいのでしょうか。
<対策>
営業で大切なのはトークを上手にするのではなく、お客様に喋ってもらう雰囲気を作ることです。
私も同じような悩みを抱えていて話すことが辛くなっていた時期に、自分のことを話すのは辞めてお客様の話を聞こうと方向転換しました。お客様もたくさん話しているうちに、フレンドリーに接してくれるようになります。
「聞きたくても失礼なことを聞いてしまうのが怖い」と思うかもしれません。
差し支えない内容で聞くのがポイントになります。
たとえば、
・玄関先にゴルフバックがあるならゴルフをされているんですか?
・庭に釣竿があるなら釣りをされているんですか?
・子ども用の自転車があるならお子さんがいらっしゃるんですか?
など、気になったことをとりあえず聞いて見ましょう。営業トークが苦手でも、聞き上手になってお客様に気に入ってもらうことができれば営業の成功率は上がります。
笑顔、清潔感、親しみやすさ!お客様が話しやすい雰囲気作りも忘れずに。
商材ややり方に納得をしていない
営業によっては自分が納得していない商品をお客様に薦めなければならない場合がありますが、商品に納得ができていないと後ろめたさが出てきて自信を持って薦められません。
「仕事だから・・・」と割り切れるならいいですが、いい意味で20代は素直な心を持っている営業マンが多いです。商材や会社の売り方に納得してないと営業を続けるのがイヤになることもあるでしょう。
<対策>
売る商品がいくつかあるのであれば、自分が納得できる商材や商品をメインに薦めるのも1つの方法です。
複数の商品を営業した方が成約は増えそうなイメージもありますが、罪悪感と戦いながら営業をしても成果は得られません。中途半端な営業になって断られるケースも増えます。
相談できる上司がいるのであれば、「この商材が好きなので、営業させてください。」とお願いしてみるのもよいでしょう。
ノルマを達成できない&追われるプレッシャーが辛い
営業のストレスで多いのが、ノルマに追われるプレッシャーやストレスです。
ノルマを達成しても月や期間が変わるとノルマがリセットされ、どんどんプレッシャーや重圧に耐えられなくなるという方もいるでしょう。
ノルマのことばかり考えていると、ストレスで日常生活にも影響が出てきます。
私にもそのような時期がありましたが、以下の行動で乗り越えることができました。
<対策>
ノルマ達成のプレッシャーは、マインドやスキルを身につけて自信を持つことが大切です。
私は証券会社で営業をしていましたが、他の営業マンと差をつけるために、経済新聞を隅々まで読み、さらには英語の経済雑誌も読むことを習慣化しました。
「新聞とノルマに何の関係があるの?」と思うかもしれません。
金融商品は経済との関わりが大きく、お客様も経済の動きに敏感で知識も豊富にあります。しかし、経済新聞や英語の経済雑誌を隅々まで読んでいるお客様は少なく、お客様が知らない新しい経済の情報を提供することで信頼を得ることに成功しました。
自身のスキルが上がったことで契約が増えたことがうれしく、いつの間にかノルマも当たり前のように達成できるようになり、ノルマのプレッシャーからも解放されました。
ノルマが達成できないプレッシャーの裏には同僚に負けたくない!という気持ちもあるはずです。人にはない強みを持つことがストレスや重圧に打ち勝つことにもつながります。
営業の人間関係がツライ
営業はお客様と接することが多く、コミュニケーション能力や人間関係を構築する能力は欠かせません。しかし、立場的にお客様の方が上になることから、理不尽なことを我慢するケースもあります。
お客様との人間関係が辛くて営業をやめたい!という若手は多いですが、どのように乗り越えたらいいのでしょうか。
<対策>
人間関係がツライと感じる方は以下の点を意識してみましょう。
・悪口を言わない
・嘘をつかない
・相手に対して関心を持つ
まずはお客様に信頼されることが大切です。
信頼関係を築くことができれば、お客様の態度も軟化して人間関係がツライと感じることも少なくなります。お客様に悪口や嘘を言うのは絶対にやめましょう。
悪口や嘘を言っていると信頼されなくなり、お客様のあたりも強くなって人間関係がツライと感じるようになります。
営業の仕事はハード!それだけ多くの経験値が積める
営業とは違うところで辞めたいのではないのか整理
営業を辞めたい!という理由の中には、営業の仕事ではなく仕事環境が原因になっていることもあるでしょう。ここでは、営業以外で辞めたいと思う理由や対策について紹介します。
給料が低いので辞めたい
給料に対して不満を持つ若手の営業マンは多いです。
営業職は求人を見ると高給な月給が提示されていることも多いので、求人と比較して自分の給料が少ないと感じる方もいるでしょう。
<対策>
営業の求人に記載されている月給は最大月給であり、転職しても最初から高額な給料はもらえません。営業は成果を出せば出すほど給料アップにつながりますが、以下のような方法で給料アップできる場合もあります。
・上司に給料アップの交渉
・職種に役立つ資格を取得する
楽にお金を稼げる仕事はありません。自分の給料が営業成果を含めて本当に低いかどうかを客観的に見ることも大事です。
パワハラやモラハラがあるので辞めたい
営業はノルマを重視している職場も多く、部下がノルマを達成できないと上司の責任になることから、パワハラやモラハラが起こりやすい職種の1つです。
パワハラやモラハラでやめたい!と感じている方は以下の対策を参考にしてみてください。
<対策>
・本社の総務部に相談する
・公的機関(労働基準監督署)などに相談する
まずはパワハラやモラハラの相談を自社の総務部や公的機関にするのがおすすめです。
その際は、
・パワハラやモラハラを受けた日時と場所
・パワハラやモラハラの内容
・周囲の目撃情報
などを事前にまとめておきましょう。中には、パワハラやモラハラとは言えない内容もありますが、悩んでいる自分自身で判断できるものではありません。
そもそも本当にパワハラやモラハラなのか?をたしかめるためにも相談しましょう。
社風や企業文化が合わないので辞めたい
社風や企業文化が合わないのでやめたい!という場合、状況を見極めた上で転職した方がいいケースもありますが、見極めずに転職すると転職先でも同じ悩みを抱える可能性があります。
<対策>
転職する前に以下の2つのポイントについて考えてみましょう。
・社風や企業文化のせいにしてないか?
・時間が解決する場合もある
会社に不満を持っている理由として、「給料、ノルマ、人間関係・・・」などがありますが、これらの原因や自分に都合が悪いことを社風や企業文化のせいにしてしまう方もいます。
社風や企業文化は変化するものであり、自分自身も変えていく一員です。
漠然とした不満でやめたいと感じているなら、社風や企業文化のせいにするのではなく、「具体的にどんな理由でやめたいのか」を明確にしましょう。
ドライ過ぎて合わない
コミュニケーションが重要な営業ですが、社員同士はドライな関係を築いているケースが多いです。
社員同士がライバルになること、仕事で人間付き合いに力を入れるので社員同士の付き合いくらいは抑えたい、などドライになりやすい理由はいろいろあります。
中には、ドライな職場や人間関係が自分の性格に合わないのでやめたい!と感じる方もいるかもしれません。
<対策>
職場がドライなことはネガティブなことばかりではありません。面倒な飲み会やイベントに参加する必要もなく、仕事とプライベートを切り離せます。
20代だと他の仕事の経験が少なく、社員同士の関係が密で仲がいい職場に憧れるかもしれません。しかし、人間関係が密になるとトラブルも起こりやすく、人間関係の悩みも生まれやすくなります。
ドライな環境のメリットも考えて、もう一度ドライすぎる環境が自分に合ってないかどうか考えてみましょう。
評価基準が合わない
会社の昇給や昇進に深く関わるのが、企業が社員を評価する際に用いる評価基準です。
会社や職種によって評価基準は異なりますが、営業職なら、
・営業成果
・伝達力
・コミュニケーション能力
・マナー意識
などが重視されるべきポイントです。
これらを正当に評価せず、営業以外の部分で評価されると「頑張っても意味がない」と
イヤになってしまうかもしれません。
<対策>
正当に評価してもらえるようになるのは入社してから数年以上が経過してからです。
評価を最初から気にするのではなく、まずは目の前の仕事に全力で取り組んで結果を出すことに励みましょう。評価基準が合わないと思っていても、企業と社員が目指す場所(ノルマ達成等)が同じなら頑張った分だけ評価は必ずついてきます。
企業理念が合わない
企業理念とは、企業が存在する理由や何のために経営しているのかなど、企業の基本的な部分になります。
企業が目指す方向と自分が頑張りたいと思う方向がズレている、企業理念と社風にズレがあるとストレスを感じることがあります。
企業理念が自分に合わないと感じて営業を辞めたいと思う方は、転職を検討する前に以下の対策を参考にしてみてください。
<対策>
企業理念は働く上で大切なことではあるものの、20代の営業マンがそこまで深く考える必要はありません。企業理念で立派なことを掲げていても、利益を多く得ることが企業の最終的な目標です。
1回イヤになったら、イヤなところばかりが目についてさらにイヤになるという悪循環に陥る若手も多くいます。
そうなると自分で気持ちをシフトさせることは難しいので、上司や同僚に相談してみるのもよいでしょう。
上司の説教・詰め方が合わない
仕事をしていると上司から説教されることもありますが、説教の内容や詰め方が合わずに営業を辞めたいと考えるようになる若手は多いです。
パワハラやモラハラレベルになると転職を考えた方がいいケースもありますが、それ以外であれば状況を冷静に見ることも必要になります。
<対策>
他の社員に比べて説教される機会が多いと感じる方は、自分から上司に相談する機会を増やしましょう。
説教されるケースとして多いのは自分の行動が至らなかったことに対してであり、事前に上司に相談をしてアドバイスをくれていたのであれば、失敗したとしても心情として説教しにくくなるものです。
それでも部下にすべての責任を押し付けるような上司なら転職も1つの方法として考えるとよいでしょう。
甘えと言われないためにも!辞めたい理由をハッキリさせよう
営業を辞める場合の転職先と注意点
営業の仕事のどこがイヤなのか整理ができて、それでも仕事を続けるのが無理!という方は転職の検討をおすすめします。
20代前半と後半では転職事情が異なるので、それぞれの年代に分けて転職方法や注意点について紹介します。
20代前半で営業を辞める場合
20代前半で営業を辞める場合、営業の仕事そのものがイヤなのか、営業の仕事は好きで職場環境がイヤなのかどうかで転職先の候補は変わります。
営業の仕事が好きという方は、自分が自信を持って売りたいと思える商材を扱っている会社に転職するのが望ましいです。
転職エージェントのサービスを利用して、プロに自分の希望にぴったり合う仕事探しのサポートをしてもらうとよいでしょう。
職場環境に不満がないのであれば、社内異動を申し出て他の部署に移ることも対策としてあります。
勤めている会社に希望の職種があれば、思い切ってチャレンジしてみましょう。
また20代前半の営業スキルを活かせる職種として以下のような仕事があります。
・販売職
・調達、購買
・広報
いずれもノルマはほとんどなく、営業で培ってきたコミュニケーション能力やトークスキルが活かせます。
面接のときにも営業経験をアピールしやすいです。
20代前半の会社を辞める場合の注意点
20代前半は売り手市場なので、転職をしても新しい仕事は見つかりやすいです。
しかし、20代前半でも転職回数が多くなると「長続きしない人材」と警戒されるようになり、転職活動をするたびに就業条件が悪くなります。
「若いので仕事はいくらでも見つかる!」と軽い気持ちで転職を繰り返していると、今後の転職に響いてしまうので慎重に転職活動を進めていきましょう。
20代後半で営業を辞める場合
20代後半で営業を辞める場合も、営業の仕事が好きなら転職エージェントのサービスを利用して自分の希望に沿う営業の仕事を探してもらい、職場環境に不満がないなら社内異動を申し出てみましょう。
営業を辞めて他の業種に転職する場合におすすめの職種は、20代前半にもおすすめした、
・販売職
・調達、購買
・広報
に加えて、
・コンサルタント
・マーケティング
など、過去の経験がダイレクトに活かせる職種もおすすめです。いずれも営業の強みとなるコミュニケーション能力がアピールポイントになります。
20代後半の会社を辞める場合の注意点
20代後半は転職する人が多い年代で、企業が中途採用する年齢層としても特に多くなっています。
経験やスキルがある20代後半ならキャリアアップや年収アップを狙った転職もできますが、営業以外の未経験の職種だとゼロからのスタートになるため、キャリアアップや年収アップは厳しくなります。
それでも営業の経験が優遇される職種もあるので、時間をかけて転職活動を進めていくと自分の希望する条件の仕事がまだ見つけられる年代です。
ただ、転職回数が多くなると好条件の仕事が見つかりにくくなるので、在職中から転職エージェントの力を借りて慎重に転職活動を進めていきましょう。
まとめ
20代は仕事を辞めたいと言っても周りから甘えだと思われがちです。
仕事を辞めたい理由を整理してしっかり説明できれば、甘えではないことを理解してもらえます。
また、行動や考え方を少し変えてみるだけでも仕事を辞めたい気持ちが改善されることもあるので、本記事を参考に辞めたい理由や対策がないか今一度考えてみてください。
それでも転職したい!という方は、転職エージェントの力を借りながら転職活動を進めてみましょう。20代は可能性も選択肢もたくさんある年代です。
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