20代辞めたい

「会社2年目だけど仕事を辞めたい」はアリなのか

「会社2年目だけど仕事を辞めたい」はアリなのか
悩んでいる女性

後輩もできたしようやく仕事にも慣れてきたけど辞めたい

悩んでいる男性

人間関係でいまだに苦手でストレスになる人がいるし待遇も悪いし会社の将来性についても考えると辞めたい

2年目での会社を辞めたい気持ち、他人には言いにくいし共感され難かったりしますよね。

結論として25歳未満であれば会社を辞めても転職しやすくやり直しも十分に効く年代であるため辞めても大丈夫なのでアリです。

しかし辞めた後のことはなんとかなるとしても、今の会社を続けた方が良かったなんて後から後悔するのも嫌だし自分が本当にやりたいことが何なのか分からなかったりしますよね。

そこでこの記事では「2年目で会社を辞めても転職できるのかどうか」を最初に解説し「その上で会社を2年目で辞めるとして自分が辞める理由は妥当なものかどうか」がわかるように解説しました。

経験が浅くても第二新卒枠の会社を攻めれば転職しやすい

大前提として会社を辞めてしまっても転職できるのだろうか。という問題があります。

冒頭でも述べたように第二新卒枠を狙えば他の未経験者を目指す人と比較して入り込みやすいです。

むしろこの年代は採用人事からもスキルを期待されていない分、新しい業界にも挑みやすかったりします。

第二新卒枠の状況

特に大卒の社会人2年目(24歳)における新卒の募集は多く業界によっては新卒より有利となります。

なぜなら、
・社会人1年間で研修や一般的な社会人マナーを身につけている
・(会社によっては)1年間は続けられる忍耐力がある
・新卒だと人が集まらない企業が若手を拾う良い市場
・まだまだ会社のやり方を吸収してくれやすい年齢層

23歳でもなく25歳でもなく24歳が良いのは程よく新人であるためです。

社会人としての一般的な常識を研修を身につけさせるほどの余裕はないけれど新人が欲しいといった会社はたくさんあります。

社内では珍しくても新卒で辞める人は多い

逆に上記の視点で募集をしていない会社であれば必ずしも有利に働かないため注意が必要です。

厚労省が2019年に発表した新規学卒就職者の離職状況(平成28年3月卒業者の状況)によると大卒は3年以内に辞める離職率が32%、高卒は39%となっています。

10人もいれば3人辞めるというのは決して自分だけ目立つという数字ではありません。

社会全体でそれだけの人が辞めており、第二新卒専用の転職エージェントがあるくらいそこそこ大きな転職市場となっています。

つまり転職するための受け皿があるんですね。

第二新卒枠を募集している業界であるのかどうかを見極めておく

昔ながらの年功序列の会社などでは第二新卒は中途という認識で取り扱っている場合もあるでしょう。

業界によっては第二新卒カードが使えないため転職先の業界をある程度、絞っているのであればその業界の求人をみていきどのような人材で募集をかけているのかリサーチしましょう。

コロナであれば飲食業界は厳しい

例えばコロナ期において飲食業界に転職しようとするのはかなり厳しいです。

関連企業ももちろん大量リストラか倒産かの瀬戸際に立たされている企業も少なくないでしょう。

新卒、第二新卒を雇える会社というのは3〜5年以上、先を見据えて人材投資のできる余裕のある会社です。

業界が不況の時期に転職は自分にとっても相手にとってもあまり良いことはありません

不景気だからこそチャンスのある業界もある

「じゃあ今は不景気だから厳しいのかな」

と思う人もいるかもしれません。ですが逆に不景気だからこそ利益を上げている会社はあります。

例えば輸出系の貿易会社であれば円安によって利益を生み出しやすくなります。
またコロナで倒産する会社が増えることで弁護士関係や倒産品を取り扱う会社、土地を売買する業者なども盛り上がるはずです。

そうした特需が生じているところであれば勢いに乗って入り込むことができることでしょう。

以上を根拠と理由に、第二新卒でも転職は十分に可能だろうといえます。

現在の会社の不満ポイントを洗い出す

若手社員の転職する同期は厚労省の調査でも分かっています。

厚労省による平成30年若年者雇用実態調査の概況では賃金と労働待遇に関するところが若手が転職を考える主要な理由になっています。

特に新卒2年目に関しては、

・労働時間などの条件が悪い
・仕事が自分に合わない
・給料が良くない
・人間関係が良くない
・責任やノルマがきつい

上から順番に仕事を辞めたい理由が多い調査になっています。
自分がどれに当てはまり他の会社でも同じではないのかを検討してみると良いのではないでしょうか。

会社2年目の労働時間などの条件が悪い

毎日終電まで働き休日出勤も当たり前、睡眠時間も削ってとなっており将来性も良く分からないのであれば十分に仕事を辞める動機になるでしょう。

もちろん転職先への面談の際に「労働時間が長かったので辞めました」だけでは忍耐力のなさをアピールするだけになってしまいます。

「社内では身に付けられないスキルを身に着ける時間が必要だった」などの工夫は必要でしょう。

労働条件は個人の工夫で解決できるのか?

時短をすることで定時に帰れるような方法ないのか試した方が良いでしょう。

いつも空気を読まずに定時上がりで帰宅するような先輩がいれば時短術について教えてもらったりエクセルの作業を自動化したり労働時間を減らすことで早く帰宅できるかもしれません。

辞める前に労働条件を改善することは仕事のスキルUPに繋がるだけでなく仮に辞めた後の業界でも生きます。

例えば転職先の面談で時短に成功した体験談を踏まえた上でもなお「労働時間が長すぎた」と伝えることができればまともな会社であれば良い判断材料と受け取ってもらえます。

会社2年目の仕事が自分に合わない

2年目もまだまだ先輩から怒鳴られたり能力の低さを責められる時期です。

そのため自信がなくなってしまい「仕事が合わない」と考え始めがちです。

しかし転職の面談先で「仕事が合わない」ことを理由に転職活動はしない方が良いでしょう。

2年目のいう仕事の判断には正しいのかどうかは別として説得力を与えることができません。
というのも人事は同じことを言いながら面談してくる若手志望者をたくさんみてきているはずだからです。

「またこのタイプか」と思われてしまうと「忍耐力がない」「入ってきても同じ理由ですぐに辞めてしまう」と判断され切り捨てられやすくなります。

「自分に合わない」よりも「これをやりたい」の方がベター

社会人経験が長い人からすると「自分にピッタリな仕事なんてない」と言い切るでしょう。

単純作業の労働などであれば別ですが基本的には責任を追うごとに無数のタスクを背負うことになるため全てが「向いている」仕事が仮にあれば相当な天職でしょう。

宮崎駿ですら仕事に対して「めんどくせぇ」と取材で答えています。

今の仕事に大きく自信を失ってしまい耐えられないのであれば「これをやってみたい」という気落ちで会社を辞める方が良いでしょう。

会社2年目の給料が良くない

外資や実力主義でない一般的な企業からすると少なくとも新卒1年目〜2年目あたりまでは投資の時期と割り切っていたりします。

したがって、会社に利益を産むような段階になった上での給料の高低で収入が望んだものであるかどうかをみた方が良いでしょう。

もちろん生活が困難なレベルだったり、社会保障もろくになかったりグレーだったりする会社は辞めた方が良いでしょう。

コンプライアンスを守れないような会社の将来性は怪しいものです。

希望の収入に見合った業種を選ぶ

収入は基本的に会社によって決められるのではなく業種に依存します。
そのためある程度、上の役職からは努力はあまり関係なくなってきます。

年間10億円の会社で10%の利益率であれば1億円の中からしか分配できません。

また営業をするにしても月100万円の売上が天井であればその中からしか給料は発生しません。

正社員の人件費はお給料の2倍が目安です。

金融業界、不動産業界、医療業界、Eコマースなどといった大きな市場で大きな金額を動かせる環境に変わらない限り年収は増やしようがありません。

欲しい年収額がある程度決まっており自分の業界が不適切であるならば早い内からの転職をオススメします。

会社2年目の人間関係が良くない

1年も会社にいるとどうしても合わない先輩が1人や2人出てきてしまいます。

ただし人間関係の良さは個人のコミュニケーション能力や人当たりの良さなどもあるため必ずしも先輩だけが悪いとはいえません。

また人によっては後から優しくなったりもします。
職人気質の人に至っては時間とスキルが高まり自分を認めてくれると優しくなったりします。

私も時間の経過と仕事の覚えに応じて態度が変わっていく人と接したことがあります。

相手がどういう人にあたりが良く、どういう人にあたりが悪いのか見定めて行動を変えてみるのも良いでしょう。

人間関係を考えるだけで鬱屈とした気持ちになったり緊張してしまう

健康は何者にも変えられません。

仮に鬱で働けない状況になってしまった場合、1年や2年で傷が癒えれば良い方です。とても長い時間、苦しみと向き合うことになってしまいます。

そうなる前に逃げることは大事な生存戦略です。国内410万社あるうちの1社から逃げたところでどうということはありません。

またセクハラやパワハラが過ぎる人やどうしようもない上司というのもいます。
こうした人と巡り合ってしまったら運が悪いとしか言いようがなく、言いにくいかもしれませんが直属の上司を変えてもらうのも1つの手段。

小さい会社でそれは無理であれば無理して続ける必要はないでしょう。

クレイジーな上司とずっと仕事をしていると自分も態度が伝染してしまい嫌だった上司がいつの間にか未来の自分となる可能性があります。
これは生涯を通じて取り戻せないことであり早々に会社を変えることは長期的には合理的な選択肢です。

会社2年目の責任やノルマがきつい

1年目は研修担当者の先輩がつきっきりで教えてくれたり同期同士での交流も盛んであったりします。

仕事でできないところがあってもサポートしてくれる安心感があります。

しかし2年目からは手離れしてもらう必要があるため急に1人でハンドルしていかないといけなくなります。

また同期と交流できなくなったり仕事に成果を求められるため初めてのプレッシャーでしんどくなりやすい時期でもあります。

仕事自体に不満を抱えていないのであれば実績を残せるチャンスなので頑張りたいところ

なんだかんだ2年目は失敗しても多めに見られます。表面上では詰められたり厳しい声をかけられてしまうかもしれません。
むしろ良い上司であれば若手には早く失敗して欲しいと思うものです(もちろんわざとは駄目ですが)。

失敗することで体でやってはいけないことに対する感度が上がり仕事のクオリティも高まるからです。

しかし中途入社になれば最初から成果が求められ失敗も許されにくくなります。
したがってプレッシャーを理由に辞めるのは正直もったいないです。

転職するにせよ、成果を出してから辞めた方がグンと面談が通りやすくなります。

時間が経てば解決する悩みはある

いろいろな悩みが同時進行で頭の中で駆け巡っているかもしれません。
ですが割と時間が経てば解決したりすることもあります。

・経験値がブレイクスルーして気がついたら仕事に自信が持てるようになる。
・上司の怒りが新人に向けられるようになり怒られなくなる
・任せてもらえる範囲が広くなったり権限が増えていつの間にか楽しくなる

今までわけもわからず手を動かしていたところから、理解しながら手を動かせる段階になるととても楽しくなります。

私も最初の会社で販売していた機械の仕組みを理解してから楽しくなりました。
無理する必要はありませんが2年目の悩みは案外あと1年程度で解決したりするものもあります。

個人ではどうしようもない社内の問題なのかどうか

個人の問題なのか社内の問題なのかは大切です。

なぜなら社内の問題は個人では基本的にどうすることもできず権限のない新卒であれば尚更だからです。

能力の高い人も環境のせいで力を発揮でないケースはたくさんあります。
社内ですら今までエースだった人が支店が変わったことで落ちこぼれになるケースだってあります。

とりあえずの3年に意味はない。ただし…

「石の上にも3年」は経営者が社員に長く働いてもらうための方便のようなものだと思っています。
大卒だと3年も経過すれば結婚も考える時期になりますし辞めにくくなるような責任感のある仕事を任せられるようになっていくからです。

実際のところ業種においては1年でも怒涛のように働けば一気にスキルを高められるものだってありますし、逆に建築や職人の世界であれば10年経ってようやく一人前になれたりします。

プログラマーでセンスがあり営業できるタイプの人であれば1年で年収を2倍にすることは可能です。
広告業界などは運営した金額に対する割合でお金を稼げたりするため実績さえあればな半年でも十分なスキルを身に付けられます。

つまり例外はいくらでもあり、ただの日本の労働環境にだけ漂う雰囲気の数字なので大した根拠はないといえます。

「石の上にも3年」を重視する人には効果的

しかしこの言葉に意味はなくとも重視する人がいればやはり効果的です。
転職時に経験が3年未満であればスキル0として扱われるところもあるでしょう。

人事に関わる年配層が上の世代では特にこの考え方が深く根付いている可能性があります。

もし現在のスキルを生かして転職したいのであれば3年という数字は役に立ちます。
(その代わり3年も働けば第二新卒カードが使えなくなり未経験枠に入り込みにくくなるデメリットも考えられます)

ただしベンチャー系や平均年齢の低い業界に挑む場合はあまり意識する必要はないでしょう。

気持ちが腐ってしまう前に行動しよう

一番良くないのは問題を放置することです。

問題を放置して何も疑問を持たなくなってしまうと大変です。
個人の疑問すら解決できない人は社内の問題に対しても自主的に解決できなくなっていきます。

今の会社にずっとい続けられるのであれば良いかもしれませんが世の中の単純作業が自動化していくトレンドの中で価値を発揮し続けたいのであれば自ら問題を見つけて解決していける人になるしかありません。

自身の問題が一番身近で真剣になれて解決しやすい問題ですので「日常に何も疑問を感じない」人にならないようにしていけば良いかと思います。

自分と向き合うために新卒2年目で会社を辞めてしまったとしても問題ないでしょう。

第二新卒に特化した転職サイトなどがある

2年目で会社を辞めることは打ち明けにくいですし周りに経験者はそうそういないものです。

良い知り合いに相談できない人は素直に転職サイトなどを活用して相談してみてください。

そこで担当者と関係を築きどういった人が辞めて上手くいっているのか、辞めない方が良いのかといった話を聞けるようになってみましょう。

数年後に「ただの若気の至りだった」と後悔しないためにも第三者のエージェントの意見は積極的に参考にしておくと良いかと思います。

深刻に思っていればいるほど問題に対しては自分なりに真剣に向き合ってみてください。