地方から東京への転職は厳しいのかな?
地方から東京への転職は厳しいと思ってはいないでしょうか。
実際のところ地方でどうやって転職活動を進めたらいいのか、上京するための費用はどれくらいかかるのか、など東京に転職したくてもいろいろな課題がありますよね。
確かに情報収集もせず、何の計画もなしに地方から東京への転職は厳しいです。
ですが、工夫をして計画的に転職活動を進めていけば失敗せずに転職できます。転職活動は焦らず時間をかけて進めましょう。
この記事では、そんな地方から東京への転職が厳しいと思っている方向けに、上手に転職する方法や面接のポイントなどを紹介しました。
覚悟しよう!知らずにいると地方から東京への転職が厳しくなること
「スキルアップしたい!最先端の技術に触れたい!日本の中心地で働きたい!」
など、地方で働く社会人が東京に転職する理由はいろいろあります。実際に東京には数多くの企業があり、業種・職種も豊富なので仕事を選ばなければ仕事は見つかりやすいです。
しかし、地方から東京への転職は東京での生活が始まることでもあります。もちろん上京にはコストがかかりますし、地方と違って人口が多いので変な人やブラック企業も多いです。地方から来た純朴な人は悪い人のターゲットになりやすく、犯罪に巻き込まれることもあります。
ここでは、地方から東京に転職する前に知っておきたいリスクや注意点を紹介します。
転職の費用がかさむ
地方から東京に転職するなら仕事が決まってから引越しの準備を進めることをおすすめします。仕事が先に決まっておけば、収入のめどが立つので家賃の予算を決められます。
私も愛媛から東京に転職で上京したことがありますが、引っ越し費用・新生活を始める費用などを合わせて50万円ほどかかりました。
そして意外と費用面で厳しいのが、転職活動にかかる費用です。
私は大手証券会社がスカウトをしてくれたこともあり、1回上京して面接を受けるだけでしたが、仕事が決まってから東京で生活するための準備でもう1回上京しました。
1回の上京でかかる費用は飛行機の往復が約3万円、ホテルが約1万円、食費・公共機関料金が約1万円で計5万円です。2回の上京で10万円の費用がかかっています。
近郊からの転職に比べ、地方から東京への転職は余分に費用がかかります。転職活動で何度も上京するなら、さらに転職活動費は増えます。東京に転職するなら引越し費用だけでなく転職にかかる費用も調べておきましょう。
面接交通費が支給される企業もある!事前に確認しておこう
人口が集中するため変な人やブラックな企業も多い
初めて上京したときに驚いたのが人の多さです。地元で生活していると1日に見かける人は数十~数百人くらいですが、東京では数千人~数万人という人を見かけます。
仕事での人との関わりも多かったですが、優しい人が意外と多かったです。しかし、その中には自分が地方出身者だと知って騙そうとしてくる人もいました。
企業の数も多いのでブラック企業の数もそれだけ増えます。特に情報が少ない中小企業は地方出身だと分かると、残業を強いてくるような悪質な会社もあるので注意してください。
地方出身は狙われる!個人事業主や権利収入をアピールしてくる人に要注意
東京では地方出身の純朴な人は詐欺のターゲットになりやすいです。
私も普通に生活する中で知り合った人から権利収入の話しや個人事業主の話しなどを持ちかけられたことがありました。
特に多かったのが、
・高い投資利回りで誘う手口の詐欺
・購入した情報を他の人に転売して稼がせる詐欺
私がお金に詳しい証券マンだと知ると気まずそうに話しをそらしていましたが、とても紳士的で優しく話しも面白いので、知識がないと簡単に騙されてしまうと思います。儲け話しには乗らないようにしましょう。
終電まで帰ることのできない長時間を強いる会社も中にはある
地方に住んでいるとき疑問に思っていたのが「終電」です。
テレビ、本などで「終電に間に合わない」と言ったフレーズを聞くことが多く、なんでそんなに終電を気にしているんだろうと思っていました。
地方は車での移動が基本なので、公共機関を利用する機会は少ないです。
東京での生活が始まると、地方とは反対で車に乗っている人は少なく、私も電車に依存した生活を送ることになりました。
会社から離れたところに住んでいると、終電までに仕事が終わらないと「ホテルに泊まったり、高額なお金を払ってタクシーに乗ったり」と余分な出費がかかります。
私は幸い終電までに帰れていましたが、地方から東京への転職で残業が多い会社に勤めるのは厳しいです。
終電まで帰ることのできない長時間勤務を強いる会社もあるので、勤務時間や残業の有無などは事前にしっかり調べておきましょう。
誘惑が多いため情報感度や情報リテラシーを意識して高めないと悪い方向へ引っ張られる
東京は遊ぶ場所やイベントが多く、やることがなくて退屈することはありません。
いろいろな遊びができるのは東京で生活する醍醐味ですが、その分誘惑が多く計画なしに遊んでいるとお金があっという間になくなります。
上京してからすぐは目新しさや寂しさから特に浪費しやすいので気をつけてください。
また詐欺や薬物など犯罪に関わる誘惑もあるので、情報感度や情報リテラシーを意識的に高めないと悪い方法に引っ張られてしまいます。
それと誘惑に対して優柔不断な態度を取っていてはダメです。興味のないものには興味がないとはっきりした態度を取ることも誘惑に打ち勝つために大切なことです。
工夫をすればなんとでもなる?東京で上手に転職する方法
東京への転職は厳しいと感じるかもしれませんが、工夫をすればなんとでもなることも多いです。ここでは東京で上手に転職する方法を紹介します。
シェアハウスに住んで家賃や敷金などを節約する
シェアハウスは住宅を複数人でシェアして暮らす賃貸住宅ですが、地方で生活をしていると馴染みがないと思います。
入居者は基本的にプライベートな居室で生活し、キッチン・トイレ・風呂・洗濯機・リビングなどの設備を他の入居者と共有します。
シェアハウスのメリットは、何と言っても家賃や敷金などを他の入居者と折半できることです。
また入居者同士のコミュニケーションもできるので、上京して知り合いがいないときは話し相手や相談相手が作れるメリットもあります。
都心部でもお風呂、トイレなどの設備がついて家賃が5万円くらいのところもあります。これなら地方の家賃とほとんど変わりません。
ただ共同生活になるので、ケンカや恋愛トラブルが起こることや、プライベートが確保できにくいなどのデメリットもあります。
東京の物価の全てが高いわけではない!工夫次第で地方よりも安く生活費を抑えられる
東京は物価が高いと言われていますが、実際に住んで「高い!」と感じたのは家賃くらいです。
食料品は格安スーパーや広告品を狙って買いに行けば地方より安いですし、日用品も高いと感じればネット通販で買うこともできます。
そして東京に住んで安いと感じたものは、JR・バス・地下鉄などの交通公共機関料金です。
人口が密集して利用者が多いため、交通公共機関料金を安く提供できます。同じような理由で水道・ガス・光熱費なども意外と安かったです。
家賃の問題を解決できれば、東京の方がお金をかけずに生活できます。
東京の足は交通公共機関だけで十分!車の維持費がかからないのも都会ならでは
東京はコミュニティが活発なので最低でもどこか一つには属して知り合いを増やそう
東京はコミュニティが活発なので、人脈増やしや友達を作るためにも属することをおすすめします。
以下に東京のコミュニティに関するおすすめのサイトを紹介します。
┗仕事、ビジネスのつながりが増やしやすい
┗趣味友達を増やしやすい
┗さまざまなジャンルのコミュニティがある
中には怪しいコミュニティもあるので、公開されている活動実績や参加者数などを確認してから参加しましょう。
経営者層に近い人たちの知り合いをつくろう
東京には日本を代表するような企業が数多くあるので、地方にいるよりも企業の経営層の人と接触できる可能性が高いです。
他にも芸能人、著名人、文化人など、メディアで活躍している人と同じ生活圏内なので知り合える可能性もあります。
経営層や有名人やそれに近い人たちの知り合いを作ると仕事で得することもあります。
私は大手証券会社で働いていましたが、大手企業の経営層や有名人が顧客にいたので関わる機会が多くありました。普段は聞けない話しやお金の話しなどができて、それが新しい顧客とのコミュニケーションに活かされました。
私のように仕事で経営層に近い人の知り合い作れる人もいますが、そうでない人はコミュニティの活用をおすすめします。
ゴルフ、釣り、ワイン、ジムなどのコニュニティは経営層が好む趣味なので知り合える機会も多いです。
偉い立場の人が教えてくれたことを即実践したことの報告を続けるだけでも仲良くなれる
経営層の人と知り合って仲良くなるためのコツは、アドバイスや提案などをすぐに実践して報告することです。
経営層の人は生き方に自信を持っていて、自分と同じような考え方を持つ人や共感してくれる人を好みます。
自分に仕事やプライベートにおけるアドバイスや提案をしてくれたら実践してみましょう。
自分の考え方に共感してくれたと思ったらかわいがってくれるはずです。
私も証券時代に経営層の人たちと仲良くなるために、とにかく相手の考え方を理解して共感することに努めました。
そのような人は経験が豊富なだけあって、アドバイス通りに実践すると上手くいくことが多いです。
間違っても相手の話しを折ることや反論してはいけません。もし「自分は違う」と思うことがあったら、仲良くなって気を許してくれる関係になってから言った方が効果的です。
良い機会を振ってもらったらありがたく飛びつく
私は大手証券会社に転職して大幅な給料アップを実現しましたが、それができたのは経営層の人たちの懐に入れたことが理由です。
実践していたのは、何かの機会を振ってもらったら断らないようにすることです。
たとえば、「今度ゴルフをするけどやってみないか?」と言われたら、「前から興味があったんです。ぜひ教えてください。」と答えていました。
経営層の人たちは経営層の人たちとプライベートの関わりを持っていることが多いので、ゴルフに行ってみると会社の重役ばかりが集まっていたりします。
こうして少しずつ人脈を広げ、コミュニケーション能力を高めて営業の仕事に反映させることで給料アップにつながりました。
断った分だけチャンスは逃げていく!誘いには前向きに乗っかろう
Wantedlyを使えば柔軟な働き方を提示している中小企業の人たちと面談できる
Wantedlyとは、企業の担当者と気軽に会うことができる無料で始められる採用媒体です。
ビジネスSNSとも呼ばれていて、求人に応募する前に担当者と会って会社の雰囲気を確認できます。
通常の転職は入社してみないと社内の雰囲気は分かりませんが、Wantedlyがあれば応募する前に自分と会社の相性を確かめられるので「転職しなければよかった」という状況になるのを防げます。
柔軟な働き方を提示している中小企業の人たちと面談できるので、まずは面談してから転職したい企業を探すのもありです。
ただ、Wantedlyにもブラック企業が登録している可能性もあります。
給料や福利厚生などは事前に分からないので、面談だけで転職を決めてしまうのではなく、企業の情報をネットや転職サービスなどを使って下調べしておきましょう。
リモートワークのスキルを身につければ基本的に地方にいながら就職できる
私は大手証券会社に転職後、しばらくして地方に帰って独立しました。独立して最初のうちは収入が減りましたが、今は大手証券会社時代よりも収入が増えています。
地方にいながら収入を増やせたのはリモートワークのおかげです。証券時代のノウハウを活かした投資コンサル、執筆、webセミナーなどを行っていますが、どれもネットでできる仕事なので東京にいる必要はありません。
リモートワークがあれば、地方にいながら稼ぐこともできるのです。
最近はリモートワークで募集する企業も増えているので、地方から東京の転職が厳しいなら選択肢に入れてみるのもよいでしょう。
地方にいながら東京の仕事もできる!仕事は視野を広げて探そう
面談で意識しておくと有利になれるポイント
地方から東京の転職が厳しい理由の1つに「転職理由」があります。企業からすると、「何のために上京して東京の企業で働くのか?東京の暮らしがしたいだけではないか?すぐに地方に帰ってしまわないか?」など、地方から東京への求職者に対して不安を持ちます。
1人を採用するためには数十万円の採用コストがかかるので、コストを回収するためにも採用した人材には活躍してもらわなければなりません。
そのため、面談では採用担当者の不安を解消する受け答えが必要になります。
ここでは面談で意識しておくと有利になれるポイントを解説します。
東京でなければできないことを伝える
地方から東京への転職では、「東京でなければならない理由」が必要です。
たとえば、私は大手証券会社に転職するために上京しましたが、地方に大手証券会社はないので規模が大手証券会社で働くためには「東京」に行く必要がありました。
このように転職したい企業が東京にしかないなら、東京でなければならない理由になります。
ただ、私の場合は地方の証券会社→大手証券会社のスキルアップ転職だったので辻褄が合いますが、病院→大手証券会社のように未経験職種への転職だと「なぜ大手証券会社で働きたいのか?」に対して納得できる理由が必要です。
過去の実績やスキルが相手会社の利益につながることを伝える
企業は求職者に対して即戦力を求めています。すぐに活躍してくれたら教育コストを減らせるためです。
転職を希望する企業で活かせる実績やスキルを持っていれば、採用される確率も上がります。
私のケースだと、地方の証券会社で営業成績TOPの成績だったので、営業の実績やスキルを大手証券会社が買ってくれる形でスムーズに転職が決まりました。
同職種の転職の方が実績やスキルは活かしやすいですが、異職種でも仕事内容によっては活かせることがあります。
たとえば、「営業の仕事→販売の仕事」への転職は職種が異なるものの、お客さんが相手の商売という点は共通しています。
営業で培ってきたコミュニケーション能力を実績やスキルとしてアピールできます。
自分が持つ実績やスキルを洗い出し、これらが転職したい企業で活かせるか考えてみましょう。
相手の企業カルチャーに溶け込む人であるかどうかを伝える
企業カルチャーとは、企業の社員間で根付く文化・規範・ルールのことです。
創業時から積み重ねられてきた実績や経営方針によって形成され、社員が仕事をする行動規範になります。
企業は企業カルチャーを守りながら仕事をしているので、新しく入ってきた人材に企業カルチャーを乱されるのを嫌います。
どれだけ優秀な人材であっても、企業カルチャーに合わないと感じたら書類選考・面接で落とすほど重要です。
企業カルチャーは企業理念から読み解くことができます。たとえば、企業理念が「未来を変える」だった場合は変化を好む企業カルチャーであることが分かります。
面談時に「変化を怖れず成長し続けたい」と伝えれば、企業カルチャーに合っていると判断してもらえるかもしれません。
面接の前には必ず企業理念を確認し、企業カルチャーに溶け込める人材であることをアピールできる受け答えを考えておきましょう。
難しそうであれば転職エージェントを使い倒す
「面接対策が上手くいかない」、「どこがアピールポイントになるか分からない」など、地方から東京への転職理由が思いつかないなら、転職エージェントを使ってみるのもおすすめです。
転職エージェントは無料で使える転職支援サービスで、自分のスキルや経験にマッチした求人を探してもらうことや履歴書・職務経歴書の添削、面接対策なども行ってくれます。
転職エージェントの面接対策は、応募企業に関する詳しい情報提供や本番での受け答えの練習を行います。
地方から東京の転職にも対応しているので、事前に練習しておけば安心して本番に臨めます。
転職エージェントを活用して有利に転職活動を進めましょう。
まとめ
地方から東京への転職が厳しいと思う前に、まずは東京で働きたい理由を明確にしましょう。
上京すると費用もかかりますし、仕事が合わないからと言ってすぐに辞めて地方に帰ることもできません。
本当にしたい仕事が東京にあるなら、後悔しないためにも転職活動を進めるべきです。たとえ失敗したとしても、転職で上京した経験は今後の役に立ちます。
悩んでいるなら気軽に転職エージェントなどに相談してみるのもおすすめです。