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早期退職者が転職先をスムーズに見つけるためのポイント

早期退職者が転職先をスムーズに見つけるためのポイント
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たかーし
二児の父親。家族との時間を作るために、一念発起して某証券会社を退職。現在は個人事業者として自由に働けるスタイルを確立し、以前より家族との時間も収入も増えました。 簡単な道のりではなかったですが、あのとき仕事を辞めてよかったと心の底から思える今があります。転職経験がある個人事業者の立場から転職のアドバイスを発信していきます。

終身雇用制度が崩壊しつつある現代において、早期退職・希望退職などの雇用調整が一般的になりつつあります。

早期退職は赤字の会社が行うイメージが強いですが、黒字の会社でも将来を見据えて行うケースが増えています。

早期退職は、活用次第でキャリアアップを図れます。そのためにも転職活動を早め早めにはじめて、転職先を見つけることが大切です。

この記事では、早期退職者が転職先をスムーズに見つけるためのポイントを紹介します。

早期退職と希望退職の違い

早期退職と混同されやすいのが希望退職です。どちらも目にする機会が多いので、大まかな違いを知っておきましょう。

希望退職とは、会社が従業員の自主的な退職を募る仕組みです。人員整理を主な目的とし、リストラの前段階になります。
従業員の意思が優先されるため、会社から退職を強制されることはありません。ただ、希望退職で退職すれば自己都合ではなく会社都合での退職になります。

早期退職とは、定年を迎える前の従業員が退職する制度で、会社が組織の人員構成を整えて従業員の選択肢を広げることを目的とします。

そのため早期退職する従業員に対しては、退職金の割り増し・再就職支援が受けられるなどの優遇措置が取られます。
希望退職と同様に会社都合での退職になるので、失業保険をすぐに受給できて長く受け取れます。

希望退職は一時的に行われるものですが、早期退職は恒常的に行われています。

早め早めの行動が肝心!早期退職する前に転職活動を始めておいた方が良い理由

会社が早期退職を募集した際、「応募して転職することは転職のハンデにならないのか?」と不安に思う方もいるでしょう。

早期退職そのものは転職のハンデにはなりません。

しかし、転職先が決まらない状態で早期退職すると、なかなか次の仕事が見つからず転職に苦労する可能性があります。
早期退職を検討しているなら、退職する前から早め早めに転職活動を始めておいた方が良いです。

他にも、早期退職する前に転職活動を推奨するのは以下のような理由があります。

・いざ収入が途絶えると焦って悪い条件で転職する恐れがある

・会社の看板を外した自分の市場価値を把握しておくことで転職しやすさが事前にわかる

・転職エージェントやハロワで転職が難しい人は事前に知り合いのツテをつくっておくことができる

・転職活動に必要な費用を蓄えておける

・転職が嫌な人は自分の顔だけで仕事をとってこれるようにしておける

それぞれの理由を1つずつ見ていきましょう。

いざ収入が途絶えると焦って悪い条件で転職する恐れがある

これは早期退職に限ったことではありませんが、仕事を辞めて収入がない状態で次の仕事を探すのは辞めておいた方がいいです。

中には、「退職金・貯金を使ってゆっくり転職活動をしたらいい」と言う人もいます。
ですが、実際に会社を辞めると、「次の仕事が見つからなかったらどうしよう」、「退職金や貯金が尽きたらどうしよう」など、最悪のケースを想定して焦ってしまうものです。

焦った状態で転職活動をすると、希望していた条件に満たなくても妥協して転職する恐れがあります。
次の仕事が見つかってとりあえずは安心しますが、働き始めると「もっと早く転職活動しておけばよかった。妥協しなければよかった。」と後悔します。

そうならないためにも、在職中から転職活動を行って次の仕事が見つかった状態で会社を辞めるのが理想です。
在職中の転職活動なら、収入を確保しつつゆっくり希望の条件の仕事を探せます。

たかーし

仕事を辞めて収入が途切れる怖さを実感する!退職金や貯金はあてにしないこと

事前に会社の看板を外した自分の市場価値を把握しておくことで転職しやすさがUPする

大手企業や有名企業に勤めていると、会社の看板だけで周囲の人から信用されるものです。

私も大手証券会社に勤めていたときは会社の看板のおかげで信頼されていましたが、働いているときは自分の実力だと勘違いしていました。
離職して独立したときに、会社の看板のおかげで自分の市場価値が上がっていたことに気付きました。

早期退職して転職先をスムーズに見つけるためには、会社の看板を外した自分の市場価値を把握しておく必要もあります。

自分の市場価値を把握する方法として、dodaの年収査定キャリアタイプ診断ミイダスの市場価値診断などがあります。いずれも会員登録が必要ですが、登録しておけば無料で利用ができます。

たかーし

知識・スキルは会社の看板に関係がない!社会に通用する能力が市場価値につながる

転職エージェントやハロワで転職が難しい人は事前に知り合いのツテをつくっておくことができる

転職活動の方法として、

・ハロワ(ハローワーク)の利用

・転職エージェントの利用

などがあります。いずれも無料で求人情報を探せますが、転職エージェントは転職のプロにサポートやアドバイスをもらいながら自分の希望する条件の仕事を探せます。

ハロワや転職エージェントを利用すれば求人そのものは見つかりますが、自分の希望する条件の求人がなかなか見つからないこともあります。

在職中にハロワや転職エージェントで転職先がなかなか見つからなくても、早期退職するまでに時間があれば人脈を増やしてツテを作っておくこともできます。

私は大手証券会社→個人事業主に転職しましたが、大手証券会社の営業で関わった顧客の中に「法律関係」、「不動産関係」、「保険関係」などの会社に勤めている経営層の人達もいました。

私の仕事を評価してくれた人の中には、「うちの会社に来ないか?」と声をかけてくれた人もいました。独立する際は、法律・お金の面でアドバイス・サポートもしてくれました。

早期退職を考えているなら、信頼できる人に相談してみるのもおすすめです。その人の知り合いやツテにつながり、転職がしやすくなることもあるかもしれません。

たかーし

人脈は宝!普段から人付き合いを大切にしよう

転職活動に必要な費用を蓄えておける

在職中に転職先を見つけることができれば、収入が途切れることなく次の仕事を始められます。

そのため、「次の仕事が見つかっているなら転職活動にお金はかからないのでは?」と思う方もいるかもしれません。

しかし、次の仕事が決まっていたとしても転職活動には以下のようなお金がかかります。

・スーツ、靴、バックなど面接時に必要となる身だしなみのお金

・遠方の場合は宿泊費、交通費

・給料のサイクルが変わる場合は1~2か月分の生活費

早期退社する前に転職活動をすることで、転職にかかる大まかな費用が見えてくるため、事前に蓄えておくことができます。

転職が嫌な人は自分の顔だけで仕事をとってこれるようにしておく

早期退社後に転職するのではなく独立するパターンもあります。私はこのパターンでした。

もともと大手証券会社を転職しようと思ったのは、残業が多くライフスタイル重視の生活がしたかったためです。
最初は独立ではなく転職を想定していたので、在職中に転職エージェントを探して仕事を探していました。

そんな状況を信頼できる人に相談していたところ、「これまでの実績・人脈・経験を活かして独立したら?」とアドバイスをもらいました。
自分で仕事を取ってくるという選択肢はなかったですが、それを聞いて独立したいという気持ちが強まりました。

在職中に空いた時間を使って経済関係の執筆の副業をしてみたところ、次々と依頼が来るようになりました。

このときは経歴を隠していましたが、「これまでの経歴をオープンにすればもっと依頼が来るかもしれない」と思うようになって転職を辞めて独立しました。

今は金融の知識を活かした金融アドバイザー、執筆、コンサルなどの仕事をしていますが、大手証券会社時代よりも多くの収入を得ています。

独立して稼ぐためには「自分の強み」が必要ですが、仕事に活かせる知識やスキルがあるなら自分の顔だけで仕事をとってこれるようにするのもありです。

転職が難しいからというネガティブな理由で起業すると失敗する可能性があるので注意

早期退職で転職ではなく起業を考える場合に、注意して欲しいのが、起業は転職より簡単ではないことです。

起業すると会社の看板は使えなくなり、すべての責任を自分で負わなくてはなりません。仕事がなければ収入も途絶えますし、大きなトラブルが発生すれば一貫の終わりです。

安定した給料をもらえること、福利厚生があること、就業時間が決まっているなど、私も起業して初めて会社のありがたみを知ることになりました。

最近は働き方改革で個人のニーズにあった就業スタイルが主流になりつつあり、個人事業主やフリーランスに追い風が吹いています。

こうした状況もあり起業ブームが起こっていますが、多くの人が失敗に終わっている現実があります。

起業で失敗するのは、明確な目的や意志がないからです。当然ながら「転職が難しいから起業する」と言ったネガティブな理由で起業しても上手くはいきません。

私が起業して上手くいったのは、以下のような理由があると考えています。

・第三者の信頼できる人が客観的に見て独立した方がいいと背中を押してくれた

・副業で収入を得ることができた

・大手証券会社で営業トップの成績だった

・幅広い人脈があった

このように自分では気付かないうちに独立しやすい環境・状況になっていました。

しかし、これだけ条件が揃っていても起業してしばらくは収入が安定せず、寝る間も惜しんで働くような日々でした。

起業は「絶対にいける」というポジティブな気持ちがないと難しいです。

50代以降の転職は年下に対しても謙虚である方が転職しやすくなる

大手証券会社時代の顧客には、大企業の重役、有名人、政治家など、さまざまな成功者がいました。
成功者の多くに共通しているのは、誰に対して謙虚であることです。

もちろん有名人の中には横暴な態度を取る人もいますが、このような人はだいたい失速や失敗の末路を辿っています。

成功者に謙虚な人が多いのは、以下のような理由が考えられます。

・いろんな失敗をして自分の無能さを知っている

・成功してお金が入り精神的に余裕がある

・自分の隙を見せないため

・人から恨みを買わないため

50代以降の転職で特に気をつけて欲しいのが年下に対する「謙虚さ」です。

年齢のプライドが邪魔をして、部下に対して偉そうになってしまう人もいます。
このような態度を取っていると、周囲から煙たがられて自分の居場所がなくなります。

謙虚な人は、周囲から好かれて人間関係が上手くいきます。また謙虚な上司なら部下も相談しやすいです。

たかーし

謙虚になるためには自分を認めて心の余裕を作ろう!

前会社の常識を捨てる

1つの会社で長く働いている人や転職の経験が少ない人は、前会社の常識が当たり前になっています。
会社ごとに独自の“色”があるので、「前の会社がこうだったから次の会社もこうだろう」と安易に考えるのはよくありません。

たとえば、

・前の会社ではノートパソコンを持ち帰って仕事をするのが当たり前だったのに、転職先の会社ではセキリュティの面からパソコンの持ち帰りが禁止されている

・前の会社では私服出勤がオッケーだったのに、転職先の会社ではスーツ着用が義務付けられている

・前の会社では飲み会が一切なかったのに、転職先の会社では毎週のように同僚で飲み会が行われている

など、会社によって独自のルールが設けられていることも多いです。
前の会社と転職先の違いは求人票などから把握できるケースもありますが、実際に働いてみないと分からないこともあります。

前会社の常識が通用しないという理由で転職に失敗するケースは意外と多いです。

会社独自のルールについては転職会議openworkなどの口コミサイトを利用して分かることもあるので、事前に調べてみるのもよいでしょう。

就職しながらの転職活動がおすすめ!転職エージェントの活用で自分の市場価値を客観視してもらい自分に足りないものを調べよう

早期退職者が転職に失敗しないためにも、仕事をしながらの転職活動がおすすめです。

求人サイトを使って自分1人で転職活動を進めることもできますが、転職先の選定で失敗しないためには、転職のプロに相談やアドバイスがもらえる転職エージェントの利用をおすすめします。

転職エージェントは自分の市場価値を客観的に見てもらった上で、これまでの仕事で培ってきた知識、スキル、経験などを最大限に活かせる求人を探してもらうことも可能です。

入社したい会社や希望する職種があるなら、自分に足りていないものを教えてくれます。

一般の求人サイトには掲載されていない非公開求人も多く取り扱っているので、見つけることができなかった優良求人と出会える可能性もあります。

他にも、履歴書添削、面接サポート、入社日・条件などの企業への交渉なども行ってくれます。

転職エージェントは求職者の心強い味方です。1人で転職先を探すのではなく、転職エージェントの力を借りながら転職活動を進めましょう。

まとめ

仕事を辞める前に転職先を見つけておけば、収入の心配をすることなく次のステップに進めます。

早期退職者が転職先をスムーズに見つけて失敗しないためにも、転職エージェントなどの力を借りながら在職中に転職活動するのがおすすめです。

リストラにあうようなことがあれば、退職までの時間は限られてしまいます。
早期退職者を会社が募っているなら、時間に余裕があるうちに次の転職先を模索しておくのもよいでしょう。