20代辞めたい

「会社辞めたい…」20代がポジティブに会社を辞める方法

「仕事辛すぎる、会社辞めたい」

「今の会社では希望が見えない、成長できる会社に就職したい」

20代は人生で悩むことが多い年代です。果たして会社は辞めるべき?

いきなり結論からいってしまえば20代で会社を辞めたいなら ” 好きなこと ” ではなく ” これだけはゼッタイに嫌だ ” ということを見つけてから辞めることでポジティブに辞められます。

編集長である私自身、どうしても決められた時間の中での通勤に大きなストレスを覚えてしまい会社を辞めています。
以降、辞めてから5年以上の歳月をすぎましたが後悔よりも良かったの気持ちが今でも大きく上回っています。

よく会社を辞めることで、
「自分から逃げたんじゃないか」
「周囲の人間を裏切ってしまうのではないか」
と考え自分を攻め立ててしまいがちです。

しかし、果たして本当にそうでしょうか。
自分の ” これだけはゼッタイに嫌だ ” と向き合うことは、自分の負の側面を知って受け入れるような自分をさらに深堀りする行為になります。
これは自分から逃げることとは正反対のことではないでしょうか。

ちなみに新卒3年以内のおよそ3割の人が会社を辞めているデータが厚労省から出ています。数字でみると結構、身近なできごとですよね。

この記事では、読むことで自分にとって辞めたいほど嫌なことが何かを検討して会社を20代でも辞めるべきかどうかを自分に問いかけられるようになる記事を目指しました。

結果としてポジティブに会社を辞めるきっかけ(もしくは続けるきっかけ)になれば幸いです。

そもそも殆どの人は会社で好きなことが見つからない

「自分の”好き”や”やりたいこと”がわからない」

と悩む人は特に20代には多くいる印象を受けます。
しかしこれにはハッキリとした理由があると考えており、それはそのはずで、会社での経済活動と人がやりたくて仕方がないと感じる活動が結びつくことはかなり稀だからです。

やりたいと感じる仕事はあっても全体の仕事のごく一部ではないでしょうか。
そのごく一部だけのタスクのある職種があれば良いですが殆どの会社ではそうはいかないでしょう。

つまり仕事の前提として “やりたいこと”、”好きなこと” だけが仕事としてありつけるのは「利益を出す」ことを目標としている会社からもらえる仕事とはピンポイントでマッチすることは殆どないでしょう、ということです。

自分の”好き”のピンポイント探しのために会社を辞めるのかどうかを考えるのは得策とはいえません。

宮崎駿は絵を描くのに苦言する

ジブリ製作者として殆どの人が知っている宮崎駿さんです。
みんなの心に残るアニメーションをつくって成功している様はおそらく夢のある仕事の世界トップの存在でしょう。
さぞかし職人魂を燃やしながら熱中して夢のある仕事をこなしていると思うのではないでしょうか。

しかしそんな宮崎駿さんはとあるドキュメンタリーで絵を描くことに関して「めんどくせぇぞ」ととても辛そうに苦言しています。

そして「一番大事なことはたいてい面倒くさいんだよ」と言いました。

それを踏まえた上で「一番ハッキリしていることは恥ずかしいことをしたくない。恥ずかしくない作品をつくりたい」と述べています。

つまり単純に考えると宮崎駿さんは「めんどくさい」よりも「恥ずかしい作品をつくる」方がハッキリと嫌(したくない)だから、それよりマシな面倒くささ(絵を描くこと)を受け入れていると言えます。

これは「好きを仕事に」をしていると言い切るには難いことです。
職種だけで見れば誰もがうらやむものですがやってることは多岐に渡るでしょうしとても面倒くさい作業も多いことでしょう。

自分が仕事でもっとも嫌なことを見つける

宮崎駿さんは「恥ずかしいものをつくること」がゼッタイに嫌なように、あなたにとってのゼッタイに嫌なことは何か、それを分析してみましょう。

そうすることで会社を辞める必要があるのか考え「嫌なことを減らす」というより良いポジティブな方向で会社を辞めることができます。

「常に変化や刺激がないことが嫌」だったり「効率が悪いと感じることをやらされるのが嫌」だったり思い当たる何かはあるのではないでしょうか。

20代の会社員でよくある悩み

・人間関係
・給料
・やりがい
・残業
・社風
・会社の経営状況

他にも細かいことがたくさんあって、同時にいろいろな悩みに対して少しずつ不満を抱えてモヤモヤしている人も多いことでしょう。

ここで考えたいのは「同時に色々なことを解決しようとしないこと」です。

なぜなら、20代(特に前半)は “できること” が少なく会社にとっては「将来利益になってくれるだろう」と見込まれ投資をしてもらっている状態だからです。

30代以降になれば “できること” を主軸に待遇を選びやすいので同時に複数の嫌なことを解消する職場を転職先として選びやすくなります。

私の場合は20代の頃はもっとも「通勤」にストレスを覚えました。
営業の仕事自体はハッキリと費用対効果を示しやすい提案ができて、自信を持って勧められる産業機械の商材でしたので嫌いではありませんでした。

しかしどうしても出勤時間が決められている中での通勤だけはストレスを覚えてしまい月曜日はとても憂鬱でした。

リモートワークが普及していなかったこともあり自営する形で収入を得る形になりましたが、辞めた以降は仕事をフレキシブルな時間帯でこなせており自分にとっての生活の質は大きく良くなったと体感しています。

嫌なことが全てなくなったわけではありませんが全く許容範囲の出来事です。

嫌なことのコストはとても大きい

「嫌なこと=負荷の大きなストレスになること」です。つまり嫌なことを仕事にすると、大きなストレスを対価として受け取っていることになります。

ではストレスは何を人にもたらすのでしょうか。

・ストレスによる身体への健康リスク
・ストレスによる精神への健康リスク
・ストレス発散に費やす時間やお金

一度病気になれば良いことは何もありません。
健康はもちろん、経歴や経済的な負担、その後の人生にまで悪い影響を残し続ける可能性もあります。

もちろんそうなる前にストレス発散をすると思いますが、その方法が土日はずっと寝ていたり、散財してしまったり、爆食いしてしまったりと平常ならしないはずのことに時間とお金を費やすようになってしまいがちなのが人です。

人生の長いスパンで見ると「嫌なこと」は持続性のない将来を招く可能性があります。

この「嫌なこと」の程度が大きければ決して自分をごまかし無視すべきところではありません。
できる限りで良いので向き合いましょう。

嫌なことを減らすメリット

・継続しやすく挫折しにくくなる
・精神的コストが減り心に余裕が生まれやすくなる
・嫌なことは最低限しかやらない、がなくなる

仕事の中から嫌なことが減るとやっていることに「まあいっか」と感じるようになります。
「まあいっか」と感じられるようになると仕事を辞めたくなくなります。

仕事を辞めたくなくなると精神的な余裕が生まれ、より良い仕事をこなすための気持ちも生まれてきます。

そして1日1つほんの小さなことでも昨日よりも良い仕事をこなすようになれば仕事の質も高まり周りからも良い反応をもらえ良い循環を生み出していくことができます。

嫌々ながらやっている場合は言われたことの最低限の範囲でしかやりたいと感じません。
工夫を生み出そうという気持ちは心の余裕から生じます。

続けられたものは「できること」に変わる

20代で自然と続けてこれたものは「できること」として30代の頃に転職したくなった際に生きてくるようになります。

ただし、もちろん職種にもよりますし自分の見せ方のようなテクニックが必要となります。また仕事を小さく改善していった積み重ねも必要でしょう。

それでも嫌なことを減らすだけで結果として「できること」により繋がりやすくなることには違いないかと。

私は個人でですがメディアを運営していた頃に100日連続で記事(何時間もかけて)を書いたこともありますが続けることでしか見えてこないものは間違いなくあります。

最初に思い浮かべる嫌なことが自分にとって特に嫌なこと

とはいっても、繰り返す内容になりますが20代で嫌なことを同時になくしていくことは積み重ねた経験値の少ない若者としては難しいです。

休日明けの前夜、「明日は仕事で憂鬱だなあ」と考える際に最初に思い浮かべる嫌なことはなんでしょうか。

私の場合は頭の中の映像として目覚めの悪い自分がこれから通勤することを考えている姿が思い浮かびました。ついで会社で怒鳴られたり残業したり、それを繰り返す自分を想像していました。

「会いたくない上司に詰められる自分」

「満員電車に揺られる自分」

などが最初に思い浮かべたらそれは特に嫌なことかもしれません。少なくとも私の場合は「通勤」がそうでした。

わからない場合は点数付もあり

「考えたけど特に嫌なことはパッと思い浮かばなかったしもっとモヤモヤしている」

という場合もあるかもしれません。その場合は無理して見つける必要はありません。

ただし、

・人間関係
・給料
・やりがい
・残業
・社風
・会社の経営状況

上記の項目のそれぞれで10点満点中の何点で嫌な度合いが高いのか点数付をしてみると良いでしょう。

1番高得点のものは減らす優先順位を高めに設定すると良いでしょう。

嫌なことは会社を辞めないと減らせないのか

例えば人間関係が悪いのであれば直属の上司が変わるよう支店を異動してもらうこともできます。

給料が悪いのであれば希望の額を決めて昇給をまずは申請して(もしくは将来的に目指せるのか相談)すると良いでしょう。

社風が気に入らないのであれば会社のカルチャーを変える改善案をまずは提出してみると良いでしょう。

「ここまでやったけれど変えるのは無理(転職より骨が折れる)」

となれば十分に転職や会社を辞めて心機一転を考えても良いでしょう。
採用側の立場となって考えてみるとやれることをやった上で変えられなかったから次の職場を探しにきた人は「ちゃんとしてそう」という印象を受けるはずです。

会社の良いところをもう一度探してみる

会社を辞めるに至る前に会社の良いところを客観的に調べてみることをおすすめします。

四季報を読んだり財務諸表をきちんと見たり、実は高額なビルの不動産を保有して手堅い事業を持っていたりしないか、実はしたたかなビジネスを展開していたりしないかなど働いている側からすると気がつかなかった良さを他社と比較してみると良いでしょう。

柔軟な働き方を提供する企業が増えてきたとはいえ転職はあくまでも「採用側の人」の常識や価値観に基づいて有利不利が関わってきます。

会社を改めて見直した上でも気持ちが揺らがないかどうかを自分に問いかけると良いでしょう。

我慢の度を過ぎると人生迷走しやすくなる

大きなストレスを我慢し続けると人はそれに適応してしまい嫌なことは嫌と感じる感覚が鈍ってきます。

しかし心身へのストレスは依然として溜まっています。
しかも嫌なことがわからなくなると憂鬱となっていき、生き方を改善する気力や嫌なことを感じとる感覚すら残らなくなるので負のループに陥っていきます。

今まで元気だった人が鬱になって退職して数年間は何もできずに貯金も使い果たしてしまうなんて話もありますが、そうなれば仕事にも人生にも大きなマイナス影響です。

30代、40代となってからでは元の感覚に戻すことは殆ど無理だと思いますので20代の頃に感じる「ゼッタイに嫌なこと」とは何らかの形で向き合うべきだと思いますよ。

私も社員の頃、日に日に自分の感覚がどんどん薄れていっているような危機感を覚えました。
「これはまずいぞ」と感じ取れる感覚が残っていたので行動を変えて負のループにハマらずにすみました。

全ての嫌なことは回避しなくていい

もちろん、今も何もかも嫌なことから避けられているわけではありません。
結果として人と会う回数が減りましたし別の小さな嫌なことはあります。

それでも ” 通勤時間 ” という大きな嫌なことが無くなったことで総合的に上向きの気持ちでいられるようになりました。

20代でやりたいことは普通は見つからない

「好きなことで生きよう」といったキャッチフレーズがSNSで目立つ昨今ですが、「好きなこと」「やりたいこと」というのは凄くとりとめがなく自分の気持ちにひそむ氷山の一角のように滅多に姿をあらわしません。

「飲み会でたまたま大盛り上がりして楽しかった。」くらいタイミングやコンディションに左右されます。
その上、大抵はお金とは無縁のところに潜んでいたりします。
仕事はかなり広範囲な作業のまとまりなので「好きなこと」を常に感じながら仕事をするのは高難易度です。

そのように「好きなこと」「やりたいこと」は神出鬼没なのでそれらを見つけることは難しい。

20代で見つかれば万々歳ですし30代、40代と嫌なことも含めて楽しめるくらいの精神的な余裕が身についてから探しても遅くはないのではないでしょうか。

嫌なことはすぐにわかる

一方で人間は嫌なことになるとすぐに反応します。
ご飯を食べた後すぐに身体を動かすことですら嫌だったりします。

身体に違和感あったり、周囲の人間から影響を受けてしまったりと嫌なことを感じる機会はかなり多いです。
好きなことは月や年に何回あるのか、というのにです。

したがって「好きなこと」より「嫌なこと」の方が圧倒的に仕事に立ちはだかりやすく、バリエーションが豊富で待ち受けています。

だから特別に嫌なことを探そう

繰り返しの話になりますが、上記のように嫌なことの方が人生にはたくさんあり、若い感性を持っている内に「特別に嫌なこと」を見つけることはおすすめします。

我慢し続けると何も感じなくなってしまい病床の上に横たわるようになってからでは十分に遅いと言えます。
(そこまで行くのはレアケースかもしれませんが日本の精神疾患の患者数は400万人を超えており100人に3人は心の病を抱えておりとても身近な問題です)

世の中には朝起きるのが嫌い、人間関係が嫌い、未来が見えない状態が嫌い、などなど色々な嫌いが見つかりますよね。

どれが特に嫌なのか、そしてその嫌なことが辞めるに値するのか考えてみましょう。

もしも会社を辞めると決意したら

仮に会社を辞めると決意したらまずはどうすべきでしょうか。

「時間を数日〜数週間を置いてからまた考える」

と良いでしょう。というのも一時的に感情がたかぶっている間に決断してしまうと都合の悪いところを見過ごしてしまうからです。

そして時間を置いて考え直してもやっぱり辞めた方が良い、となればまずはいきなり「退職代行」を利用して辞めるという極端な選択などはせずにまずは身近な相談相手を見つけて話し合ってみましょう。

とは言え、

「会社を辞めるなんて話が気軽にできる人がいない」

という人の方が多いと思いますのでそうした人は ” 複数の転職エージェント “の人たちと転職すべきかどうかを相談することをおすすめします。

複数のエージェント経由で営業トークに乗せられないようにする

1つの転職エージェントに偏ってしまうとノルマを達成したいだけの、相談相手としてハズレの人と巡り合ってしまっても気がつかない可能性があります。

もしくはあなたと相性がシンプルに悪いだけの可能性もあります。

最低でも2つ、余裕があればそれ以上の複数のエージェントに相談して見て長い付き合いをするつもりで話してみると良いでしょう。
自分と相性の良い担当を見極めてそこと付き合っていくような使い方もできます。

おすすめの転職エージェント

エージェントによって想定しているメインターゲットが異なります。
しかもエージェントは無数にあるため転職エージェントを探すだけで1日の時間が潰れてしまいかねません。

そこで編集長がオススメする転職エージェントを紹介しました。

1位 doda

2位 リクルート

3位 ビズリーチ

年収はどちらが上がるのか

転職エージェントを介すとかなりの利益を企業側は支払わないといけません。
一般的には年収の2、3割程度は手数料として支払われているようです。

「それだけ取られているのであれば私の年収も減るのでは」

と考えたくなることでしょう。

しかし転職エージェントにお願いした方が年収は高くなる可能性は高いです。
なぜなら、あなたの市場価値を様々なデータから分析し市場価値の低いところから高い業界へシフトする提案ができるからです。

年収は仕事の内容で決まるのではなく会社の売上と利益率によって左右されます。つまり仕事が忙しかったり専門性の高さとは直接的には無関係です。

年収トップクラスであるキーエンスと地方の産業機械の修理屋、どちらが最大利益を出しやすいでしょうか。個人も会社もない袖は振れないしその逆も然りです。

しかしまだ社会人経験の期間がそこまでではない20代だとうまく業界のシフトチェンジを自分の頭だけで考えて行動できるでしょうか?

使えるものは使っておいて得することはあっても損はしません。

転職エージェントに相談したからと行って必ずしも転職しなくていい

「相談してもらったのだから転職しないといけない」

などと人が良い方であればそう感じてしまうかもしれません。
ですが向こうは何十、何百人と転職する人と相談しているプロなのでこちらより遥かに転職したい人に慣れています。
転職に結びつかないことくらい多々あることでしょう。

(もちろん、だからといって適当に付き合うのは相手のモチベーションを下げてしまうので良くないです。)

転職以外の道は何かあるのか

「会社は辞めたいけど転職もしたくない」

という場合は、

・期限を決めて休養
・留学などで強制的に環境を変える
・旅に出る
・スクールに通う
・副業を始める

などの選択肢もあるかと思います。
どの方法でも良いかと思いますが大体で良いので「○○までには転職活動をする」という期限は決めておくことをオススメします。

会社員はやりたくなくても手を動かしたくなる贅沢な環境があります。(フリーで仕事をしていると時にとても羨ましいと感じます)
いざ会社を辞めてしまうと人は楽な方に流れていってしまいがちです。

まとめ

まとめとして、特別に嫌なことがあって土日はそのことで頭がいっぱいになってしまう程度であれば何らかの形で向き合い改善すべきです。

そのままにしておいても自然に消滅はしません。我慢しすぎると頭で感じなくなっても身体には残っていったもものがいつ体調になって現れるのかわかりません。

また、会社を辞めるという手段をとるにしてもいきなりは辞めずに誰かに相談すること、時間を置いて再検討することを忘れないようにしましょう。(持病など早急に対応が必要なことはもちろん別ですが)

そうすればポジティブに会社を辞めることができるようになることでしょう。