会社を辞めたいと思ってしまう。逃げてしまってるのかな。
正直なところ会社を辞めたい。でも自分から逃げたくない。
今すぐにでも会社を辞めたい!と思いながら働いてはいないでしょうか。
自分が希望して入社した会社でも、実際に働いてみるとイメージしていた職場環境と大きく異なることもあります。
上司に相談してみたものの、「それは甘えだ!」と叱責されてしまった経験を持つ若手もいるでしょう。若手が仕事の愚痴をこぼすと、決まって“甘え”と言ってくる上司はどこにでもいます。
そもそも甘えとは何でしょうか?自分では甘えているつもりがなくても、上司から甘えていると言われることもあるかもしれません。
今回の記事では、会社を辞めたいと思っている若手が上司に言われる言葉で多い“甘え”について深堀すると共に、会社を辞めるべきかどうかについて悩んでいる人が押さえておくことで”甘え”ではない辞め方を知るてかがりが得られるようまとめました。
この記事を読んで“甘え”という言葉を整理して自分の行動が将来のキャリアへプラスになるように行動できることを目指していきましょう。
上司の言ってくる抽象的な「甘え」とは具体的に何を指しているの?
上司に、「会社を辞めたい」、「今の仕事がきつい」、「人間関係がしんどい」などの相談をすると、「それは甘えだ!」と叱責されることがあります。
甘えと言われても、甘えているつもりがない人がほとんどでしょう。
上司は何をもって甘えと言ってくるのでしょうか?
上司が部下に甘えという言葉を使うのは以下のようなニュアンスが含まれます。
・お金をいただいているので仕事がしんどいのは当たり前
・管理職になったらもっとしんどい
・責任がない若手に比べて自分の方がきつい
・若いので考えが浅い
・楽をしようと考えている
仕事の経験が多い上司は、若手が経験したことがない辛さやしんどさも味わっています。そのような経験と比較すると、部下の悩みなんてちっぽけだと思ってしまうものです。
もちろん、上司によって甘えに対する考え方は大きく異なります。
たとえば、「お金をもらって仕事がしんどいのは当たり前」というのは部下の認識の甘さに対する真っ当なアドバイスと言えるでしょう。しかし「若いので考えが浅い」というのは勝手な先入観にも感じます。
上司に「甘え」と言われてムッとする気持ちも分かりますが、自分のことを考えて叱責してくれる上司もいるものです。
もちろん自分の物差しで甘えと言ってくる無責任な上司もいるので、上司が自分のことを考えて「甘え」という言葉を使っているかどうか考えてみることも大切です。
自分の状態をより良い方向へ持っていく行為が「甘え」と言えるのか
「できるだけらくに仕事がしたい」と言う考えは「甘え」と捉えられがちですが、仕事の内容によってはその考えが仕事の効率化につながったりもします。
たとえば、これまでに手作業でやっていた作業がしんどいので、専用の機械を使ってすべて自動的に処理することを思いついたとします。
しんどい処理を手作業でやってきた上司からすると、「これまで大変な思いをしてみんなやってきたのに機械に任せてらくに仕事をしようなんて甘えだ!」と思うかもしれません。
しかし、会社の利益で考えると機械的に処理をすることによって人件費を浮かせるメリットがあります。
自分の状態をより良い方向へ持っていく行為は、会社をより良い方向へ持っていくことにつながるケースも多くあります。
そこまで考えず「甘えだ!」と叱責する上司は、自分の感情だけで動いているだけのダメ上司です。特に体育会系の会社だと、今よりらくな状態に持っていこうとする行為そのものが甘えだと思われてしまいます。
実際には、自分の状態をより良い方向に持っていく行為だけでは甘えとは言えず、上司に言われても気にする必要はありません。
そもそも会社を辞める「甘え」はダメなことなのか
上司に会社を辞めたいと相談をすると「甘えだ!」と言われることがあります。
会社を辞めることを上司が甘えだと言うのは、
・会社を辞めることを逃げだと思っている
・現状を変える努力をせずにらくしようとしていると思っている
などがあります。特に社会経験が少ない20代に対しては、どんな理由で辞めようとしていても「甘え」と一括りにされがちです。
会社を辞めることが甘えと思われても、会社を辞めることがダメなわけではありません。
たとえば、以下のような理由で会社を辞めるのは甘えと言えるでしょうか?
・挑戦してみたい仕事が新しくできた
・これまでの経験を活かしてキャリアを積みたい
・人間関係が上手くいかず精神的に追い詰められている
会社を辞めることに対して明確な意志があれば、上司に甘えと言われる筋合いはありません。言い返してわざわざ争う必要はありませんが、気にすることは一切ないです。
しかし、以下のような理由で会社を辞めようと思っているなら私から見ても逃げだと感じてしまいます。
・目の前の仕事をせず不平・不満ばかり
・他の仕事が楽しそうに見える
・仕事が上手くいかない
このような理由で簡単に仕事を辞めてしまう人は、新しい仕事が見つかっても長続きはしないでしょう。上司に甘えと言われても仕方がありません。
若いという理由だけで甘いと言われるのは若手の宿命です。辞める明確な理由があれば、甘えと言われても気にする必要はなく辞めた方がいいです。
ただし、仕事が上手くいかない、他の仕事が楽しそうに見える、目の前の仕事に取り組もうともせず、何となく現状を変えようと思って会社を辞めるのは甘えになります。
甘えと言われない根拠を持とう!
「甘え」という言葉は上司の主観ではなく目標を定めて目標との離れ具合の客観に使おう
上司がどんな理由で甘えという言葉を使っているのか理由を考えてみることも大切ですが、主観で言ってくる甘えという言葉をそこまで気にする必要はありません。
しかし、自分の市場価値を高めるために戒めの言葉として甘えという言葉を意識することは大切です。
たとえば、1カ月で10件の契約を目標に営業をするとします。実際に契約できたのが1カ月に7件だったら目標が達成できなかったことになります。
目標達成ができなかった理由を考えた場合に、
・営業がしんどいので当初よりも営業件数を少なめにした
・営業電話を怠った
・目標達成できなくてもいい
などの理由で目標達成ができなかったなら、それは仕事への甘えが原因と言えるでしょう。目標を定めて目標との離れ具合に甘えという言葉を使うことで、モチベーションのアップや問題点などが見えてくることもあります。
つまり、甘えという言葉は人から言われて気にする言葉ではなく、自分が自分に対してかける言葉として使うのが適切です。
給料を倍にしたいという目標を達成するために転職することは「甘え」とは真逆の行為
若手が転職する場合はその理由も考慮されずに「甘え」と言われることもあります。
転職する理由にもよりますが、給料を増やしたい、倍にしたいという目標を掲げて転職するのは「甘え」とは言えません。
転職して給料を増やしたいという明確な意志があるわけですから、この場合は「甘え」ではなく「挑戦」という言葉の方が相応しいでしょう。
上司として声をかけるなら、「甘えるな」よりも「頑張れよ」の方が適切です。
そんなできた上司ばかりではないのが現実で、中には部下が新しい職場に行って現状が改善することを妬ましく思うような上司もいます。
甘え甘えと言われると、「自分は甘えているのかもしれない」と思い込んでしまうかもしれませんが、目標があるなら自信を持って「甘えてない!」と自分の心を否定してください。
「お前のためを思って」は間に受ける必要はない言葉
上司に甘えていると叱責されたあとに、「お前のためを思って言っている」とかけられたことがある方もいるかもしれません。
思いがけない言葉に、「自分のことを考えてくれる熱い上司だ!」と上司に対する考え方が変わることもあるでしょう。
しかし、上司のお前のためを思ってという言葉をいちいち間に受ける必要はありません。
聞こえはいいですが、上司にとって部下に辞められてしまうのは自身の力量不足につながり会社からの評価を落とすことになります。本気で自分のことを思ってくれているなら、悩んでいることに対する適切なアドバイスがあるはずです。
この言葉は親が子どもに向かって「いい大学に行きなさい!それがおまえのため」と言っているのと同じようなもので結局は自分の見栄だったりします。
言う側は自分の正義や信念に基づいているのかもしれませんが、おまえのためと言われても間に受ける必要はありません。
おまえのためは自分のため!上司の言葉に惑わされないように
後悔しても人生に責任をとってくれない人は無視しよう
上司に「おまえのため」と言われて会社に残ったとしましょう。
それから10年が経過して、結果が出ず給料も上がってなかったらどう思うでしょうか?きっと、あのとき辞めておけばよかったと後悔すると思います。
後悔しても、あのとき引き止めた上司が責任を取ってくれるわけではありません。
責任を取れない人の言葉は無視して、自分自身が後悔しないための行動を取りましょう。
たとえば、営業のスキルを活かして接客業がやりたい!という理由で転職をしたとします。
接客業に転職ができても思った仕事ができず、「あのときに辞めなければよかった」と後悔することもあるかもしれませんが、接客業の経験を積んだことによって働く選択肢はさらに広がります。あのとき辞めたことによってプラスになった経験は絶対にあるはずです。
転職して成功するかどうかは自分次第ですが、成功しても失敗しても自分の責任なので納得できる部分もあるでしょう。
最終的に決めるのは自分自身です。
後悔しないためには自分しか責任が取れない自分の意思を尊重しよう!
感情的になって辞めるのは損!時間がある人は事前に転職先を決めてから辞めると吉
仕事が辞めたい!と思っても感情的に辞めるのはよくありません。
仕事を辞めると収入がなくなるわけで、貯金があっても貯金を切り崩していくごとに不安が大きくなります。
理想の転職は、離職する時点で次の仕事が決まっていることです。
仕事をしながら次の仕事を探す余裕がない!という人もいるかもしれませんが、転職エージェントなどのサービスを利用すれば、在職中でもプロにサポートしてもらいながら次の仕事が探せます。
仕事をしていれば収入の心配はなく、時間をかけて自分が希望する条件で働ける職場を見つけられます。
転職活動期間に余裕があれば、その間に条件のいい新しい求人が出てくるかもしれません。
ただし、転職活動は3か月なら3か月、半年なら半年など、ある程度の期限目標を設定しておく方がダラダラしなくて済みます。
転職に向けて具体的な行動&目標設定をしよう!
まとめ
会社を辞めるのは甘えではなく、上司に甘えと言われても気にする必要はないです。
上司の言葉に従っても、あなたの人生の責任は取りません。
しかし、辞めたい理由によっては甘えと言わざるを得ない場合もあります。会社を辞めたい理由を明確にすることや、辞めて何がしたいかをじっくり考えてみることも大切です。
周囲に甘えと言われようが、自分なりにしっかり考えているなら自分の信念に基づいて動くのが後悔しないための一番の方法になります。
ただ、お金をもらうというのは大変なことで、らくしてお金が入ってくることはありません。仕事をしてお金をもらう意味や大切さについても今一度しっかり考えてみましょう。