「会社に抱いている不満や嫌なところは会社を辞めるくらいしか方法はなさそうだ」
となってしまった人へ向けて記事を書きました。
この記事を読んでリスクを理解すれば辞めた後に後悔する可能性を減らすことができるでしょう。
会社を辞めた場合の3大リスク
①. お金のリスク
②. 精神的な余裕を失うリスク
③. ローンやクレジットカードが組みにくくなる
会社を辞める前に必ず考えておきたいのは上の3つです。
①. お金のリスク
多くの人が退職後におそらく「こんなに貯金って減っていくものなの?!」と預金残高の目減り具合に驚くことでしょう。
なぜなら会社員は経理をしなくて良いのでどうしても見積もりが甘くなってしまいがちだからです。
良かれと思って本を買ったり、服を買ったり、交通費を払ったりしていると大きな消費になっていきます。
そして計算外になりやすいのは、働いている頃より時間が有り余っている分、何気ない出費がかさみがちに。
加えて退職すると次年度から前年度を踏まえた住民税、健康保険税、国民保険などが必要となります。
お金の対策
月あたりの、
転職活動費 + 税金 + 固定費 + 食費 + 趣味 + 予想外の出費 + 交友費
などを計算しておき活動予定の期間分だけ貯金をしておくと良いです。
特に丼勘定な人で生活水準を離職後も変えたくない人は転職までに出費する予算の2倍くらいは可能であれば貯金しておいた方が良いかもしれません。
「奨学金や車のローンがあるのでそんなに貯金できないよ」
という人は退職後に住み込みバイトやリゾートバイト(食費や家賃がかからない)などでお金を貯めると良いかと思います。
さらに詳しくお金がない人でも会社を辞めたい場合は下の記事がおすすめです。
②. 精神的な余裕を失うリスク
転職がすでに決まったまま会社を辞める人は除きますが、転職先が決まっておらず事前のリサーチも済んでいないと焦ります。
焦ってしかも①のように思った以上のスピードで出費がかさむと怖くなってしまいつなぎにアルバイトを入れてしまったりします。
するとズルズルと転職が後伸ばしになってしまいそのままワープアになる可能性も。
そしてワープアにハマると「とにかく正社員になること」が目先の目標となってしまい前職よりも悪い待遇の会社でキャリアップできたはずの時間を費やすこととなる、それは避けたいですよね。
しかし焦ると本来選ばないはずの会社にもどんどん応募してしまうはずです。
何のために会社辞めたの?とならないためにも「焦らない転職活動」を行える事前準備をしておきましょう。
焦らない転職活動のためにできること
事前のリサーチと自分が視野に入れている転職先の分野と職種をチェックしましょう。
①同業種 x 同職種
②同業種 x 異職種 or 異業種 x 同業種
「転職のしやすさ」は人によって全く異なります。①が最もよく、少なくとも②であれば良いのですが、それ以外の場合は未経験採用になるので転職難易度は高まります。
そのためできる限り退職前に情報収集は欠かせないようにしましょう。
もちろん異業種 x 異職種であっても経験が生かせることを伝えられれば良いけど、それも事前のリサーチでちゃんと確認しておきましょう
【後悔注意】会社を辞める前にやるべきことチェックシートという記事では退職前にしておいた方が良いことをまとめているので参考に使ってみてください。
逆に言えば、転職のしやすさのある職種を選べばいきなり辞めてしまっても大丈夫です。
特に流動性の高い業界(ITエンジニアなど)であればより安心です。
③. ローンやクレジットカードが組みにくくなる
これはよく言われることです。家すら借りることが難しくなります。
無職の状態で審査をお願いすると限られたクレジットカードしか選べなくなります。
出版業界やマスメディア業界にあまり関わっていないし組織にも所属していない野良物書きとしてやってると、「社会的地位」なるものが低いとみなされ、家を借りにくかったりビザを取得しにくかったりする。生きづらい。でも社会的地位が低かろうが納税義務は発生するので、がんばって納めるんだ…
— 塩谷 舞 mai shiotani 💭 (@ciotan) May 15, 2020
社会的信用の対策
事前に信用を使っておくに尽きます。
クレジットカードを作りすぎると甘えて使ってしまう可能性もあるので良い会社のものを2、3枚で良いでしょう。(カード会社はあの手この手で使うように誘惑してきます)
ローンに関しては人それぞれですが辞める前に小さく借りて返済し、良いクレジットヒストリーを残しておいたりなんかも事前にできるかと思います。
さらに賢い人は辞める前から銀行ローンなどを組んで返済し、金融関連の信用度を貯蓄する人もいます。
会社を何も考えずに辞めた後悔した人の声
嬉しい?ことにトータルで「辞めなければ良かった」といった声はネット上のリサーチではかなり少数派でした。
とはいえ「全く後悔がなかった」という人はあまりいないようです。
オンラインサロンだろうと、ビジネス書だろうと、情報商材だろうと、講演会だろうと、「手っ取り早く自分の人生を変えようとすること」を外部に求めようとすると、失敗しがち、という話かもしれないですね。https://t.co/Fn0w9WOK18
— けんすう@マンガサービスのアル (@kensuu) October 19, 2020
勢いで辞めても良いことはあまりありません。ネットの情報などは特にです。
もちろん病気になりそうなくらい、しんどいなら辞めた方がマシです。
うつ病になって回復するのに1年〜2年は必要でしょう。
もちろん無収入でこんな期間を治療に専念してたら人生の大切な時間を失うとともに経済的に不安になります。
悲しいですがドラマのように成功しない人の方が圧倒的に多いのが世の常なので事前リサーチはせめて行うようにしましょう。
どんなに納得していても金銭面の不安が、なくなることはありませんでした。
30代で公務員を辞めた人
強いていえばもっと早く辞めればよかったということですね。無理しすぎて体調を崩してしまってそれが完全に治るまでかかりの時間がかかったので。
SIerを辞めた男性
後悔はしていませんが、やはり最初の数か月はものすごく不安でした。
夢までみるほど後悔してしまいまして諦めがつきません会社側は多分わたしはいらない人と思っているだろうとおもいます
質問サイトの人
1番後悔の原因は辞めてまったく違う異業種に転職したら、試用期間の途中で解雇にされてしまいました
(職業適正テストも辞めた会社の仕事があっていました)
これで気持ちが他社の転職で前に進めません
会社を辞める場合の戦略
「銀行員を辞めるなんてもったいない」何十回も周りの人に言われました。確かに地方ということもあり他の企業よりは収入面、世間体などで恵まれている環境だったと思います。
2年目退職の元銀行員
なので私はとにかく辞めたいから辞めるのではなく、絶対に次の勤めたい職場が決まってから退職すると決めて会社には極秘で転職活動をしました。期末の忙しい時期は毎日残業続き、土日は東京に行って面接を受ける。。という感じでかなりハードでしたが、その甲斐あって今は毎日楽しく働いています^_^
会社を辞めて上手くいった人は転職活動も上手くいっているとケースはまあまああると思います。
辞める前の転職活動のメリットとリスク回避
会社を辞める前に転職活動するメリットですが、まず会社を辞める3大リスクを回避できます。
①. お金のリスク、②. 精神的な余裕を失うリスク、③. ローンやクレジットカードが組みにくくなるの3つですね。
心も財布も余裕があり、「最悪は転職しないままで働ける」という後ろ盾は相当有利です。
転職活動を通じて自社の良さがわかる
転職活動を通すと自身の市場価値を客観的に見直す必要があります。
その時に初めて”会社の看板”と”自身の価値”の差がわかってくると思うのですが、いかに会社が優遇されていたのかを知ることができます。(その逆もしかり)
会社を辞めた後に「実はあの会社はとても良かったんだ」となったらいやですよね。
時間がない人は転職エージェントで時間を取り決めて相談してみる
本来は自分についてゆっくりと時間をかけて見つめ直し、最適なキャリアを選択するのが好ましいです。
ですが大半のサラリーマンはとにかく時間がないので予定を無理やり作っておくことが無難です。
そうした意味でも転職エージェントを利用しておくことはとても時間帯効率が良いです。
転職エージェントの注意点
どの会社にも良い人もいれば感じの悪い人もいます。
したがって同じエージェントであっても自分の出会う担当者は基本的に運に左右されます。
逆に自身に目利きがないせいで素晴らしい担当者を「できないやつだ」と切り捨ててしまうこともあるかもしれません。
こうした状態はあまりよくありませんので複数のエージェントと比較して”厳しくても本当のことを言ってくれている”担当者をできる限り選ぶと良いかと思います。
(人それぞれなのは承知ですが迷ったらの話です)
まとめ
繰り返しになりますがやむを得ない場合を除いては「お金」、「精神的な余裕」、「社会的信用」で不利にならないような辞め方をしましょう。
辞めてから初めて危機意識をもてたりもしますがせめて貯金しておくと良いです。