広告代理店を辞めたい!とお悩みではないでしょうか。
広告代理店は、収入面では恵まれているイメージを持たれがちですが、残業があたりまえで心身ともに疲労しやすい職場も多くあります。
心も体も疲れて仕事やプライベートに影響が出ているなら、今の仕事を辞めて転職することをおすすめします。
転職するとして、広告代理店の転職先にはどんな候補があるのでしょうか。
広告代理店と言ってもさまざまな種類があるので、職場が変われば就業環境も大きく改善されるかもしれません。
この記事では、広告代理店を辞めたい人向けにどんな転職先があるのか紹介します。
広告代理店の転職先の候補は多い!その理由
広告代理店の経験があれば、転職は有利になりやすいです。
これは広告代理店で培った経験やスキルを求めている企業が多いためで、転職先の候補も多くあります。
ちなみに広告代理店で勤めていると、以下のようなスキルを習得できます。
[コミュニケーション能力]広告業界の仕事はクライアントがいないと成立せず、クライアントの要望を満たすことが重要になっています。
クライアントの要望や意図を的確にくみ取り、それを上手く引き出すためのコミュニケーションが必要です。
[ITスキル]以前の広告業界の主戦場はテレビ、雑誌、新聞などでしたが、最近はインターネットに変わりつつあります。
ネットの広告を専門で取り扱っている企業も増えていることから、今後もネット広告は広がっていくことが考えられます。
[時代の流れに敏感]広告業界は流行を作り出していく仕事なので、従業員自身も流行に敏感である必要があります。
広告代理店で働いていると上記のようなスキルが習得できますが、これらのスキルを欲している企業は多く転職先の候補も多くなるわけです。
広告代理店は人気が高い職業!その経験を欲しい企業も多い
あなたはどれ?広告代理店の種類
広告代理店にはさまざまな種類があります。
同職種で転職を考えているなら、タイプが異なる広告代理店を転職先にするのもありです。
タイプが異なっても同じ広告代理店なので、仕事で習得してきたスキルや経験を活かせます。
ここでは、広告代理店の種類を紹介します。
総合広告代理店
総合広告代理店は、広告業界すべてを網羅している立ち位置にあります。
テレビ、Web、新聞・雑誌、ラジオなどの媒体をはじめ、あらゆるプロモーションサービスを行うグループ会社などを保有しているのが一般的です。
広告の提案をはじめ、市場調査や分析なども行っています。
テレビ広告や国際的イベントにおいては、総合広告代理店がほとんどの広告枠や権利を握っています。
総合広告代理店は、基本的に大企業向けの広告案件を実施、運用しますが、オリンピックやワールドカップ、選挙や行政制度の実施など国家規模のイベントにも関わっています。
総合広告代理店の強みはあらゆるメディアに広告が出せることで、クライアントの希望や目的に柔軟に対応して広告の出稿ができます。
その一方で、総合広告代理店は規模が大きすぎることや、テレビ広告を中心に利益を得ていたことなどが足かせとなり、ネット広告分野においては対応が遅れている弱みがあります。
インターネット広告代理店
インターネット広告代理店は、オンライン広告出稿のサポートを行っているネットに特化した広告代理店です。
ネットが普及したことで誕生しましたが、現在はネット広告が主流になりつつあり、今後も安定した需要が望めます。
他の広告代理店からの転職先としても人気が高いだけでなく、インターネット広告代理店に勤めていれば高いITスキルが身につきやすいため、他の広告代理店への転職も有利になりやすいです。
仕事内容としては、クライアントの予算に合わせた戦略立案をはじめ、メディアプランニングやディレクション、広告運用、分析、レポーティングになります。
特に求められるスキルは、ITスキルをはじめ、情報収集力やデジタルマーケティング、コミュニケーション能力などです。
専門分野型の広告代理店
専門分野型の広告代理店は、ネット広告・屋外広告・野外広告・雑誌広告など、特定の広告に特化している代理店になります。
特定の広告媒体の枠を売るために営業活動を行っており、対応している広告媒体に広告を出したいときは、総合広告代理店よりも安く広告が出せるメリットがあります。
インターネット広告代理店も専門分野型の広告代理店に分類されますが、市場規模が大きいことから区別されることが多いです。
また複数の広告を連動させるメディアミックスの手法には向いていません。
業界特化型の広告代理店
広告代理店の中には、業界特化型の広告代理店もあります。
業界特化型とは、
・音楽業界
・医療業界
・アミューズメント業界
・アパレル業界
・不動産業界
など、各業界に強みを持っている広告代理店です。
1つの業界に絞ることによって、より高い広告効果を出すことやノウハウを活かしてリーズナブルな金額でサービスの提供ができます。
特定の業界に興味がある人に人気があります。
ハウスエージェンシー型広告代理店
ハウスエージェンシー型の広告代理店は、特定の事業会社を広告主として専属で広告事業をしている会社です。
資本元の親会社が主なクライアントになりますが、鉄道や大企業が子会社化しているケースが多くなっています。
広告主と専属契約という形で親会社の広告事業のみを引き受けるケースが多いですが、中には専属企業以外の案件も受けて総合広告代理店のような形態を取っている会社もあります。
専属であるのが強みで、その業界の製品・サービス・ビジョンなどを細かく把握できます。
また親会社と子会社という関係なら、他の広告代理店に依頼するよりも手数料は安くなる場合がほとんどです。
他の広告代理店に比べると安定して仕事が受注できるため、クリエイティブな発想が仕事に活かされる機会は少なくなります。
コンサル企業としての広告代理店
近年になって注目されているのがコンサルティング型の広告代理店です。
さまざまな広告を包括的に取り扱っているインターネット広告代理店とは異なり、独自の強みを活かして専門分野で強みを持ちます。
たとえば、近年の運用型広告は機械学習の活用やテクノロジーの活用などが欠かせません。
これらを活用してビジネスに貢献させることを目的としているのが、コンサルティング型の広告代理店です。
コンサルティング型広告代理店は会社によって得意分野が異なるため、転職先として選ぶなら自分の得意・興味がある分野の案件を取り扱っていることが条件になります。
広告代理店の転職先について
広告代理店の転職先として、共通して挙げられるのは同じ広告業界です。
どのタイプの広告代理店でも、仕事を通して広告に関する知識は身についています。
知識やスキルを転職先でも活かせるため、今より条件がいい転職先が見つかることもあります。
他業種への転職なら、広告代理店の職種と同じ職種なら比較的転職はしやすいです。
たとえば、広告代理店で営業の仕事をしていたなら営業職への転職、クリエイティブの仕事をしていたならクリエイティブ職への転職などがあります。
上記を踏まえて、各広告代理店の主な転職先を見ていきましょう。
広告代理店の転職先は多い!どんな仕事がしたいのかも合わせて考えてみよう
総合広告代理店の転職先
総合広告代理店の転職先として、少しでも高待遇を目指すなら、経験やスキルを活かしやすい他の広告代理店への転職があります。
総合広告代理店は広告の企画から運用まで幅広く手掛けているので、仕事を通して培ったスキルや経験が活かしやすいメリットがあります。
たとえば、総合広告代理店で特定の分野の広告運用業務に携わった経験があるなら、業界特化型の広告代理店で働くのもありです。
また広告の営業・運用経験がともにあるなら、業種は変わりますが、プランディングやコンサルタントなども転職先の候補に挙げられます。
これまでの経験やスキルを活かしやすいため、高待遇で転職しやすいです。
インターネット広告代理店の転職先
インターネット広告代理店は、広告代理店の知識だけでなくインターネットの知識も豊富にあることから、広告代理店の中でも転職の需要が特に高いです。
同業種の転職先として挙げられるのは、総合広告代理店のデジタル部門です。
総合広告代理店は広告代理店の中でもっとも規模が大きいですが、ネットやデジタル分野で遅れを取っています。
広告代理店のノウハウをそのまま活かせること、さらにインターネットの知識を活かせる人材は、総合広告代理店からすると喉から手が出るほどです。
総合広告代理店は待遇がいいため、これまでの実績が評価されると、給料や待遇がさらに良くなる可能性もあります。
他業種なら、事業会社のマーケティングやWeb集客に関するコンサルタントなどが転職先としてあります。
専門分野型の広告代理店の転職先
専門分野型の広告代理店は、1つの広告媒体に力を入れている会社で、会社の規模もそこまで大きくありません。
ブラックのところも多く、いますぐ仕事を辞めたい!という方もいるでしょう。
「広告代理店は華やかな世界」というイメージを持つ人も多いですが、専門分野型の広告代理店はイメージからもっともかけ離れていると言っても過言ではないです。
専門分野型の広告代理店の転職先として挙げられるのは、さまざまな広告媒体を取り扱っている総合広告代理店があります。
総合広告代理店の方が待遇・給料面で条件がいい場合が多く、広告代理店で培ってきた専門分野の知識やスキルも評価してくれます。
他にも、事業会社のマーケティングや営業経験を活かして他業種の営業に転職するという選択肢もあります。
業界特化型の広告代理店の転職先
業界特化型の広告代理店の転職先として、同業種なら包括的に広告業務を行っている総合広告代理店や特定の媒体に特化している専門分野型の広告代理店などがあります。
いずれも業界に特化した知識やスキルを仕事に活かせます。
また仕事で携わってきた業界に転職し、コンサルタントやマーケティングの仕事をする方法もあります。
たとえば、美容業界に特化した広告代理店で勤めていたなら、美容関連会社のマーケティング部門に転職をする、不動産業界に特化した広告代理店で勤めていたなら、不動産業界のコンサル部門に転職をするなどです。
広告代理店でつながりがある会社にコネを作って転職をするというケースもあります。
ハウスエージェンシー型広告代理店の転職先
ハウスエージェンシー型広告代理店は、特的の企業専属の広告会社になるので、専門分野型の広告代理店と同じような転職先になります。
また、ハウスエージェンシー型広告代理店は親会社から安定して仕事の受注ができるため、専門分野型の広告代理店に比べるとブラックは少ないものの市場価値は低く見られがちです。
他の転職先の候補として挙げられるのは事業会社側です。
たとえば、大手自動車メーカーの広告代理店に勤めていたなら、その自動車メーカーのマーケティング部門が転職先の候補として挙げられます。
コンサル企業としての広告代理店の転職先
コンサルティング型広告代理店で勤めていた経験があるなら、テクノロジーや独自のフレームワークが作れるなどの強みがあります。
広告の知識と高い技術を有しているため、広告代理店全般が転職先の候補に挙げられます。
特にITで遅れを取っている総合広告代理店や、有能な人材を探しているハウスエージェンシー型広告代理店などは転職で高収入や高待遇が期待できます。
また広告やITの知識を活かし、WebディレクターやWebエンジニア、ITコンサルタントなどのIT業界も転職先としておすすめです。
全ての広告代理店に共通する転職する際に注意しておきたいこと
広告代理店を辞めて転職をするなら、後悔しないように転職準備を進めることが大事です。
ここでは、すべての広告代理店に共通して言える転職する際の注意点を紹介します。
中途半端な経験値で辞めると未経験者として転職することになる
広告代理店で働いて得た知識やスキルを欲しい企業はたくさんあります。
このような企業を転職先にするなら、転職しても給料や待遇面での優遇が期待されます。
しかし、広告代理店で働いていた誰でも知識やスキルが評価されるわけではありません。
広告代理店で勤めていたものの、仕事で実績も評価もされなかった人は未経験という扱いになる可能性もあります。
未経験者と判断されてしまうと、知識やスキルは評価されずに給料や待遇面も今より悪くなります。
「今すぐ辞めたい!どうしても辞めたい!」というなら別ですが、今すぐ辞める必要がないなら転職でアピールできる知識、スキル、実績などを作っておきたいものです。
経験者として転職活動できる状態をゴールにする
経験者として転職活動できる状態を作ることができれば、条件がいい会社に転職できる可能性も高くなります。
そのためにも、仕事の実績やアピールできるポイントを洗い出してみましょう。
具体的には、
・○○会社の広告を手がけた
・営業成績で上位の成績を納めた
・○○を開発して広告効果を高めた
・部署のリーダーを務めた
・○○広告の映像を作った
などです。
仕事で自慢できることがあれば、それを箇条書きにしてみましょう。
もしアピールできる実績がなければ、転職を有利に進めるために実績を作っておくことをおすすめします。
経験者として転職活動できる状態をゴールにするのが望ましいです。
経験者として転職できるかどうかわからない人は転職エージェントを活用する
広告代理店の経験が転職にどれだけ活かせるかどうか、自分では判断できないところもあります。
思ったより実績が評価されないこともあれば、思った以上に実績が評価されることもあります。
転職先を探す上で自分の客観的な価値を知ることが大切ですが、その方法としておすすめするのが転職エージェントです。
転職エージェントは人材紹介サービスの1つで、プロの視点でのマッチングサービスや提出書類の添削、面接対策のサポート、企業への条件交渉などを無料で行っています。
転職エージェントに相談すると、広告代理店の経験や実績を客観的に評価してくれるだけでなく、最適な求人を探してもらうこともできます。
転職エージェントは在籍中でも利用できるサービスなので、仕事をしながら次の仕事を探したい人にもおすすめです。
経験者として転職できるかどうかの判断をはじめ、今より条件がいい求人情報の照会やマッチングも行ってくれるため、広告代理店を辞めて転職したい人は早めの相談をおすすめします。
転職エージェントは求職者の心強い味方!広告代理店を辞めて転職するなら絶対活用したいサービス
まとめ
広告代理店の転職先は、同じ広告代理店業界をはじめ、マーケティング・営業・IT業界など多岐にわたります。
広告代理店ではコミュニケーション能力やマーケティング力、ITスキルなどが習得できるため、これらの知識や経験を活かすことができれば転職先の候補はさらに増えます。
しかし、広告代理店で勤めた経歴があっても実績がなければ未経験者扱いになります。
少しでも好条件の転職をするなら、転職エージェントなどを活用して自分の市場価値を知る必要もあります。
仕事をすぐに辞めたくても焦ってはいけません。
焦ると条件面で妥協してしまい、転職できたとしてもモチベーションは上がりません。
転職で失敗しないためにも、転職エージェントの力を借りながら時間をかけて転職先を探しましょう。