今の年収のままで良いから職場を変えたい
どこもかしこも50代で転職は厳しいとばかり言われる。もうこんな年齢じゃどこも雇ってくれないのかしら
老後が心配だから今より収入良いところで働けないものか
そんな方へ向けて記事を書きました。
結論からいうと、50代からでも転職はできます。ただし企業側のニーズを満たせるかどうかがカギとなります。
この記事を読めば前向きに転職を探すきっかけが見つかるようまとめてみました。
50代の転職者は多い
「雇ってくれる会社がそもそもない」
と思っている人に前提として知らせたいのは50代でも転職者はそれなりにいるよ、と言うことです。
2019年の総務省統計局による調査では351万人が転職していることを発表。
内50代はおよそ50万人ほどが転職によって再就職しています。
(およそ、と言うのは総務省の統計に40代後半と60代前半が混じっているため)
つまり10代から始まる転職者の中で全体の14%の割合となっており特段に低いわけではありません。
珍しいことではないし決して絶望する数字では全くありませんしそれだけ次の職を見つけることができるといえます。
50代がポジティブに会社を辞めるには
・企業の看板を切り離した自分の市場価値をきちんと調べておく
・条件にこだわりすぎず企業のニーズと自分の経験がマッチするところを優先して転職は考える
・辞めた後に転職は心理的に辛いので可能な限り在職中にできるところをやっておく
・企業のニーズとうまく合致できない場合の待遇の変化は覚悟しておく
・相手企業の気持ちをうんと考える
・謙虚な方が有利に働く
上のポイントを抑えておけば「こんなはずではなかった」と更に転職を繰り返して迷走してしまうことを防げるはず。
企業の看板を切り離した自分の市場価値をきちんと調べておく
企業年数やついていた役職などの部分は社内で有効ですが社外へ出るとシビアに判断されます。
顔が知れている会社であれば別でしょうが、知り合いのいない会社へ転職するのであれば会社の肩書きを捨てた後に残ったものが交渉材料となるので分析しておきましょう。
「でも一体何を持って価値があると示せば良いのか」
と言うところですがスペシャリスト人材の場合はこれまでご経験を話すだけで理解されるでしょう。
マネジメント、もしくはマネジメント能力まで見られる会社の場合はできるだけ数字の実績を残しておくと良いでしょう。
部下をどれだけの期間でどれだけの成果を出せるようにしてきたか、数字はどこへいっても通用する指標ですから分かりやすい成果にしてまとめておくと材料に使えます。
条件にこだわりすぎず企業のニーズと自分の経験がマッチするところを優先して転職は考える
企業のニーズというと少しわかりにくいかもしれません。
ここでニーズを言い換えるとその会社が困っていることを解決できる人を指します。
これまでのご経験から相手の困っているところを見抜き、自分が役に立つことを示すことができれば喜んで受け入れられるでしょう。
しかし、これまで務めていた業界がニッチな場合は自分が価値を見出せるポイントも少なくなってしまうと思います。
ですので価値を見出せるチャンスのある企業が見つかればあまり条件にこだわらずに転職すると良いでしょう。
辞めた後に転職は心理的に辛いので可能な限り在職中にできるところをやっておく
「こんなはずではなかったのに」
と40代以降の転職は失敗が少なくなくそんな声もよくあります。
なぜなら待遇に関して予想を裏切られるケースが多いためです。
そうなってしまう原因としてはこれまでの経験が活かせる職場が見つからなかった場合、非正規かもしくはうんと待遇を悪くした仕事しかもらえないためです。
非正規雇用となると年収300万円台などが視野となってきます。
これまで高い役職をもらって働いてきた方あればなかなか受け入れ難いかもしれません。
基本的に知り合いなどの経由でなければ40代以降の転職は長期戦と心得ると良いでしょう。
入社する前から自分の経験が役に立てる職場というのはなかなか見つかるものではありません。
それを焦って勢いで辞めてしまい貯蓄が足りないからとハローワークの待遇の低い職場にありついてしまうとまた転職を繰り返してしまいます。
1度悪い流れにのってしまうとなかなか高待遇な転職は今後とも困難になってしまいます。
企業のニーズとうまく合致できない場合の待遇の変化は覚悟しておく
繰り返しになりますが、企業が求めているものを提供できそうにない場合、待遇は社会人1年生かそれよりも酷いことになる場合があります。
労働不足と言われる昨今ですが景気も悪く先行きも明るいわけではないため「とりあえず使えそうだから入れておく」という訳には行きません。
簡単なことではありませんがもし他の会社と良い巡り合わせがない場合は待遇(特に年収)はとても悪くなる覚悟はしておきましょう。
相手企業の気持ちをうんと考える
相手企業のデータや景気状況、業界ならではの悩みなどをこれまでの経験と照らし合わせながら相手企業の気持ちを考えることがポジティブに会社を辞めるために必要です。
平均年齢が低いデータであれば年齢間のコミュニケーションがボトルネックとなるのを企業は恐れている可能性があります。
そうであれば若者と尊重しあえる人材であることを示せば良いといえます。
会社の気持ちを考える
財務諸表や投資に力を入れている部分、経営状況など経営者の視点から見て会社が成長する上で自分がいた方が良いことを示せると良いでしょう。
人事の気持ちを考える
人事はあなたが職場に入った際に問題が起こってほしくないと考えています。
変な人を入れてしまいすぐに辞められてしまうと会社にとって大きな損失です。
逆に受け入れることによって人事の立場が良くなる人になると良いでしょう。
職場の気持ちを考える
平均年齢が高い職場であればこれまでの延長で良いかもしれません。
しかし自分より下の世代が活躍している場合、年齢の壁や自分の態度が相手に気を使わせてしまいコミュニケーションに支障をきたす可能性があることは踏まえて面談すると良いでしょう。
謙虚な方が有利に働く
年齢差が壁となっている場合、年齢差を感じさせないことをアピールすれば良いでしょう。
企業側も最初から「経験」「豊富な知識」などを初めから期待しており年齢はそこまで見ていないというところも少なくありません。
ある程度の年齢に関わらない謙虚な態度を大切していればそこのところはあまり問題視されないでしょう。
ここまでのポイントを意識した上で今からどうすれば良いのか
会社をまだ辞めていない人
会社を辞めていない人はまずは「自分の市場価値」から調べてみましょう。
「そんなこと簡単に言われても」
と大半の人が感じてしまうかもしれません。というのも転職が盛んになってきたのも最近のことです
これまで働いてきて転職について考えて来れなかったのが普通ですので仕方ありません。
したがって、素直に専門家に相談すると手っ取り早いでしょう。
働きながらであっても50代の年齢層にもあった転職エージェントにいくつか声を掛けてみて下さい。
そこで自分の持っている手札を確認してみて下さい。転職は長期戦で行う前提でコツコツと進めていくと良いかと思います。
会社を辞めてしまった人
すでに辞めてしまった人はもうすぐ食っていけないような状況でなければ焦って転職しないことを意識すると良いです。
ハローワークなどへいって提示されるのはギリギリ生活できるほどの収入のところがメインです。
とにかく職がないと焦れば焦るほど良くない方向に辿り着いてしまう可能性があります。
これまでの職業柄で考えると経験を活かせる転職先が見つかりそうにない
経験を活かせそうにない人はとにかく待遇にこだわり過ぎないことがポイントとなります。
50代ならではの継続力や豊富な経験、責任感の強さなどを示すことで待遇よりも正社員になれることを目指すと良いでしょう。
収入よりも50代からの転職で労働条件を良くしたい
「子供も自立したし収入よりも働きやすさで選びたいな」
「50代に差し掛かり体力の限界を感じている」
という人はできる限り同業種、同職種での転職の検討をお勧めします。可能な限り経験を活かせる業界であれば比較的に転職しやすくなります。
休日などがしっかり取れている会社を選んで行きましょう。
50代の未経験からも入りやすい仕事
警備員
警備員スタッフはどこでも募集しており比較的に始めやすいです。
年齢が問われにくいのとストレス耐性のある高齢者の方も比較的に入りやすいです。
マンション管理
資格などが必要な場合もありますが比較的に勤務時間も融通をつけて働くことができます。
管理人系の仕事はマンションに限らず色々とあるので探してみて下さい
清掃員
清掃スタッフは年配の女性の方に募集が多いです。
比較的に入りやすいと思います。
タクシー
年齢を問われにくい業界の1つです。
将来性に関しては色々と意見がありますが体を名一杯動かす体力がない場合などはあまり選り好みせず積極的にトライしてみても良いのではないでしょうか。
まとめ
50代は企業のニーズを拾っていけるのかがカギです。
すでに非正規や他の業界に生かしにくいよ、という方も少しずつ強みを他の業界にも活かせるような立ち回りを考えて長期戦で挑んでみると今より良い状況に変えていけるのではないでしょうか。